横浜に向かっているうちに気が変わって「どうせならたくさん揃っているところにしよう」と東京駅までそのまま電車に揺られて行く。
駅の南と北、それも八重洲側と丸の内側に八重洲ブックセンターと丸善がある。対角線上の位置関係である。距離にして悠に400mを超える。
まず丸の内北口の丸善。
児童書のコーナーは3階にある。
さて、何か誘ってくる本はないか、と平積みや棚をゆっくり眺めまわす。
こうすると向こうから、つまり本の方から「読んでよ」と声をかけてくる本があるのだ。
それを手にとって眺め、パラパラとめくり、ちょっと読んでみて感じるところがあれば、そのまま買って帰る。
こうやって何冊か手に取ってみたが、決め手にならない。
これまでの書評やら、どこかの本屋の棚で見かけて気になってメモしておいた本を探してみる。
こうして候補に挙げた5、6冊を最後まで読んでみて決めたのが「ろくべえ まってろよ」と、ここ2、3年続いている「くまのがっこう」シリーズから「ジャッキーのうんどうかい」の2冊。
「ジャッキー…」ではいささか幼すぎるのだが、姫の希望だから加えた。この手は今年限りである。
「ろくべえ…」は児童文学者の灰谷健次郎作、長新太絵。
深い穴に落ちてしまった飼い犬ろくべえを小学一年生の仲良したちが力を合わせて、大人もさじを投げた救出劇に挑み、助け上げるはなしである。
来春ピカピカの一年生になるのだから、仲の良い友達をたくさん作ってほしいし、仲間で力を合わせて何かをやり遂げるということ、生き物の命を大切に考えること、などなどを身につけてもらいたい。そんな願いを込めて選んだ。
よい本が見つかって、ホッとしている。
ここまで2時間近くかかってしまった。
さあ帰ろう、とエスカレーターに向かったところ、「禅」のコーナーができていて「ちょっとちょっと」と呼び止められてしまった。
呼びとめたのは、今、気になっている、禅でいうところの無心についてまとめた鈴木大拙の「無心ということ」。
鈴木大拙は円覚寺に縁のある人で、欧米に禅を紹介して禅ブームのきっかけを作った人である。
冬眠用の備えに良いかと思ったが、まずは図書館で借りればよいと思い直し、ひと先ず断念。
それやこれやで2時間半以上いて、とうとう八重洲ブックセンターには行かずじまい。
昼飯だなぁ―と考えているうち、風に吹かれてアメ横まで吹き寄せられてしまった。
にぎわっている寿司屋やラーメン屋など魅力的なところもいくつかあったが、どうにも食指が動かない。
結局、魚をメーンに掲げた居酒屋へ。カキフライ定食でもと思ったら、定食はないという。ご飯に味噌汁はつけられますヨと店員さん。
周りを見渡せば、どのテーブルにもビールジョッキやらお銚子が並んでいるではないか。
え~ぃ、面倒な! ならばこちらも燗酒にしようではないか。
で、今シーズン初めてのカキフライをつまみながら二合をゆっくり味わう。
それにしてもアメ横はにぎわってますなぁ。
姫への誕生日プレゼント2冊
丸の内の丸善
どうです! キクマサの燗酒とカキフライ5個。むふふ…
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