平方録

大興奮のテレビ局見学

畢竟、どれくらい真剣に国民のこと(己のことではなく)を考えているかどうかの差なんだろうと思う。
8月15日、毎年恒例の政府主催の全国戦没者追悼式での天皇陛下の「おことば」に現れた、誠実で真摯な思いはそれに付きるのではないか。
「平和の存続を切望する国民の意識に支えられ、我が国は今日の平和と繁栄を築いてきました」「さきの大戦に対する深い反省と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い…」
借り物の言葉で飾り立てるのではなく、自ら真剣に思い、感じてきたところを率直に語っている。
特に「平和の存続を切望する…」「深い反省」という文言は今回初めて登場したという。
世の中に、この二つの意識を敢えて葬り去ろうとしている動きがあることを心配し、心を痛めている人々がたくさんいることを意識した言葉に他ならない。

自らの言葉で語りかける簡潔で引き締まった「おことば」は、昨日の「首相談話」やこの日のもう一つの「式辞」が、だらだらと言い訳のように言葉を並べ立てるものの、いっこうに聞いている者の胸に響いてこないのは、やましき心が反映されたものだからなのだ、ということを見事にあぶり出している。
器の違いというものは、かくも如実に表れるものかと、いささかびっくりする思いである。

さて、姫との夏休み。
一昨日はテレビ局か新聞社を社会見学したいという希望が事前に届いていたので、地元のテレビ局へ。
新聞社は記者がパソコンに向かって記事を書いているだけで、見学したって何も勉強にならない。輪転機は郊外にあって都心の本社には置かれていない。
テレビ局ならスタジオはあるし、放送をコントロールする沢山の機械が並んでいる部屋がいくつもある。
小学生の見学なら断然テレビ局の方が、目で見て楽しい。

知り合いに頼んだところ、心良く受け入れてくれて、懇切丁寧に分かりやすく説明してもらい、通常の見学では見せてもらえないような所まで案内してもらって、目を輝かせて大満足のようであった。
特に生番組を収録しているスタジオからはなかなか去りがたかったようである。
ニューススタジオでは、キャスターやアナウンサーが座るところのテーブルに原稿を書いた紙を置くと、正面のカメラのすぐ下にその原稿が映る仕掛けになっていて、自分で座らせてもらって実際にやってみたところ、それが目の前に浮かびあがっているのだから、「わ~すごい!」と大興奮であった。

その後、中華街で昼ご飯。つけワンタンの美味しい店に連れて行ったところ、のど越しがとてもいいものだから「じいじ、これおいしい!」と、あれよあれよと2人前近くも食べてしまった。
とても小学校に上がりたての女の子とは思えない食べっぷりに驚いた。

昨日は、坂ノ下の市営プール。
鎌倉の海岸も含めて湘南海岸一帯が軒並み“サメ騒動”で遊泳禁止になってしまったことも一因である。
しかし、水泳教室に通い始めたばかりなので、「蹴伸び」の練習もさせたいという母親の希望を取り入れた結果でもある。
まだ、顔を水につけたままじっと我慢をし続けることが出来ないので、苦しくなるとすぐに顔を上げてしまう。進むのはせいぜい3メートル未満である。

飽きてきて、背泳ぎの“蹴伸び”がしたいというので、教えて上げたら、こちらは顔が上向きなことと、うまくすると口が水面上に出るので、クロールの蹴伸びよりもスムースだった。うまくいくと3メートルを超えて4メートル近くまで進むのである。
自分でも上手にできると感じたのか、何度も何度も繰り返す。大事なことである。
これで完全に力を抜いて、身体が浮き上がり、息が継げるようになれば、背泳ぎは半分完成。力を入れずに足を静かに上下に動かせれば、わずかだが、推進力も得られる。その後、腕を回せられれば背泳ぎの完成である。

3時間たっぷり遊びながら練習した。
今日も練習に行く約束になっている。もしかしたら、背泳ぎはゆっくりしたバタ足と息継ぎまで出来るかもしれない。
姫カッパの顔には陽に焼けてゴーグルの後が目のふちに白く残り、まるでパンダの逆模様である。



テレビ局で社会見学する姫
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