横浜イングリッシュガーデンの河合伸之スーパーバイザーから、やり方を教えてもらったのである。
用意するものは接ぎ木をするための台木、増やしたいバラの小枝、台木と接ぎ木をしっかりくっつけるためのテープ、カッターナイフ、ハサミ。これだけである。
台木はノイバラを使う。根っこの付いた茎の地上部分10センチくらいのものを用意し、茎にカッターナイフで切れ込みを作る。その切れ込みに台木と密着できるように削った小枝を差し込むのである。
差し込んだ小枝と台木をテープを巻いて固定すれば終了。
小さなポットや鉢に植えてひと月も経てば、テープを突き破って芽が出てくるという寸法である。
手本を見せてもらい自分でやってみたが、ちょっと気を遣うのは台木に切れ込みを作るときくらい。
浅ければ皮を向くようになってしまって挟めなくなる。深ければ茎が裂けそうになってしまう。その辺の加減が、慣れないと難しい。
しかし、1、2本やってみればすぐに慣れてしまいそうである。
2本やってみたが、明らかに2本目は余裕を持って接ぐことができた。
出来上がったのはブラッシングアイスバーグ3本、バーガンディーアイスバーグ2本、流鏑馬2本である。
すべて活着してくれれば7本もの苗木を手に入れることになる。
苗を買えば大苗でなくとも1本2500~3500円はしてしまう。
台木と接ぎ木したいバラの枝さえあれば、簡単極まりないのが接ぎ木である。
第一、園芸店で売られているバラの苗はほとんどが接ぎ木で育ったものばかりである。
しかし、これを家庭でやろうとなると、台木は山へ分け入って掘ってくるかバラ栽培に関係している人から分けてもらうしか手はない。園芸店では売っていないんである。
そして増やしたいバラの小枝をどこで調達するか。
自分の庭で咲いているものを増やす分には問題はないが、自分で持っていないバラの場合、どのように小枝を用意するか。これが案外厄介である。
と云う訳で、ワザは手に入れやすいが小枝と台木の調達に難があるのが、家庭で行う場合のバラの接ぎ木、ということになる。
ひとつだけ、ワザも枝も台木も簡単に手に入れる方法がある。河合スーパーバイザーが横浜イングリッシュガーデンで開いているバラの講座に参加することである。接ぎたい枝は園内から調達できる。私が使った小枝はもちろん園内のものだし、台木はその講座の残り物。ワザは河合伸之直伝というわけである。
病膏盲に入ることを心配したが、材料が手に入りにくいとい難点が克服されない限り、その心配は薄いような気がしてきた。
活着した苗7本をどこに植えるか、猫の額のわが家の庭ではそれが次の課題である。
台木にバラの小枝を差し挟んだところ。蛇か怪獣が獲物を飲み込むような光景に見える。
テープを巻きつけて固定し、名札を付けて完成。
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