見出しは「慰安婦問題、○○の”検証”報じない新聞も 河野談話は韓国に配慮? 目立つ擁護論」
つい最近、従軍慰安婦問題で某新聞社が一部の報道に誤りがあったとして検証記事を掲載して、一部記事を取り消した。これについて地方紙の中にはそのことを記事にしなかったところもある、と非難がましく嘆いているんですな。「何でこんな大事な問題を報道しないの」と。
翌日の第二弾は「地方紙検証(2) 安部首相批判一色の集団的自衛権論議 『共同』の影響色濃く」。こちらは、集団的自衛権行使容認で日米同盟を強化し、抑止力を高めることが重要だが、地方紙は首相への批判のオンパレードだった、と同じように嘆き、地方紙が足並みをそろえて批判する要因の一つに、多くの地方紙にニュースを配信している共同通信社の影響を指摘して苛立っている。
記事はいずれも九州7県の地方紙を例に検証していて、全国で50紙を超えるすべての地方紙を検証しているわけではない。とはいえ、目障りだった新聞社に慰安婦問題での誤りを認めさせたんだし、お前らだって、とでも言いたいんでしょうかねぇ。
舐めてもらっちゃ困るんだけれど、共同通信に依拠しているのはストレートニュースとその周辺の関連記事ですよ。新聞社としての意見や主張は独自のものでっせ。
思い起こせば日本が戦争に突き進んでいく中で、言論が統制され、在京の新聞社が権力(軍部)の代弁者となって国民をミスリードしたことが決定的に大きかった、と僕は思う。
物事、正しいことにだって必ず異論があるものだと思う。価値観が少し違えば当然でしょう。逆に異論がなくて国民等しくみんな同じ意見だったら…。そんな社会に住みたくないやネ。そういう国、日本の周囲にいくつかあるけど。
それぞれの地方に根付いて信頼されている新聞社が、時の権力に阿ねないで、自分たちの主張を堂々と行っている、というのが現状なんですよね。実に健全。これぞ民主主義、ですな。
ネットの検証記事には「地元に密着した地方紙はそれぞれの地域、都道府県で圧倒的シェアを誇り、影響力も大きい。こうした地方紙は、国のかたち、国家のありようにかかわる重要問題をどのように扱い、伝えているのか…」と記述している。
その通り。影響力は大きいですよ。だから気に障るんですか? 余計なお世話なような気がするけどな。
いや、気に障ってしかたないのは政権中枢じゃないんんですか? それなら分かる気がしますよ。少なくとも、地方の言論機関の大多数から批判されているんだからね。
言論統制がすぐにできないなら、何とか揺さぶりぐらいかけたい、なんて政権中枢のぼやきをすぐ近くで聞いてでもいるんですかね。それでその意に沿って……。そんな余計なことしないか。
地方紙の諸君、ゆめゆめご油断めさるな。
家の近くの散歩道で出会った野のユリ。6輪の花が付いていた。名前はわからない
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