わが家の秋バラが壊滅状態の惨状を呈している。
今年の南関東は暑さの盛りのお盆の時期に2度目の梅雨がやって来て10日前後も梅雨前線が張り付いて、日照時間は減るは気温は低いはで散々だった。
そして、ようやく夏空が戻ったかと思ったら、9月の声を聴いた途端、秋雨前線が沿岸にへばりついてこれも10日くらい居座り続け、太陽を隠しシトシトと休む間もなく雨を落とし続けたからたまらない。
こんな状態では繊細なバラは無論のこと、わが家の庭の植物たちほとんどすべてが生育に何らかの障害を来し、わけてもバラは黒点病が出てしまい、散々な目に遭っている。
つるバラのニュードーンは元来丈夫な質で、この株には黒点病こそ出ていないが、何せ太陽の光を浴びる時間に制約を受けたものだから、葉の色つやには若干の陰りがあって例年の勢いは影を潜めてしまっている。
このほか初夏にはあれだけ旺盛に花を咲かせたつるバラの伽羅奢もバレリーナもローゼンドルフ・シュパリースホープもサハラ98もみんな黒点病によって葉を落として哀れな姿をさらしている。
このほかの木立性のバラでは丈夫なはずのブラッシングアイスバーグもバーガンディーアイスバーグもノリコも黒点病によってみすぼらしい姿に変わり果ててしまった。
それでもやせ細った枝先に小さなつぼみを2つ3つ付けていて、それがかえって痛々しい。
2階のベランダで鉢植えで育てている自慢の空蝉はカイガラムシが付いて枝と言う枝が白くなってしまった。
この害虫は動き回るのは得意ではないようだが、硬い殻の中に身を潜め樹液を吸って株を弱らせる不届き者である。
しかし、健気なことにそんな状態でも枝先と言う枝先にたくさんのツボミを付けたのだが、さすがにこのまま咲かせてしまったら体力を使い果たしてしまうんじゃないかという心配が先に立ち、夏の終わりにすべてのツボミを摘み取ってしまったから、今秋の花は望めない。
そんな中でわが家で咲いてくれているのは鉢植えのノリコだけで、地植えの株に対してこちらはカイガラムシに取りつかれながらも例年とあまり変わらぬ数の花を咲かせ続けているが、花そのものの照り具合を含めた生き生きさに於いて、やはり例年とは違って何となく例年のハリのある元気さは影を潜めてしまっていて痛々しい。
このほかでは去年、挿し木してうまくついたブラッシングバーグが2年目の秋を迎えて病気にもかからず、初夏に続いて元気に花を咲かせてくれているのは、やはり株が若いせいだろうかと感心しているところである。
そして今年初めて挿し木して活着に成功した空蝉はこの時期、新しい枝を伸ばし始め、花はまだだが、成長軌道に乗っている様子は嬉しい限りだ。
年月を経た株がくたびれかけている中で、若さあふれる株が元気いっぱいすくすく育つ姿は実に頼もしい。
どんな世界でも世代交代は必要欠くべからざるもののようである。
とは言え、自分自身を重ね合わせるわけではないが、老株にも頑張ってもらいたいと思う。
空蝉は育ててすでに10年が過ぎているから株もだいぶ風格を帯びてきてはいるものの、まだまだ旺盛で「若いもんにゃぁまだ負けはせんよ」と意気軒高だから、このカイガラムシ退治に力を入れてこれまでの活躍に報いなければ申し訳が立たない。
元々空蝉は病害虫には強くないが、それでもよくぞここまで耐えてきたものだと感心させられている株である。
ホームセンターに行って剛毛製と柔らかなワイヤー製のものと2種類のブラシを買ってきたので、カイガラムシを枝からこそぎ落とすための作業に取り掛かろうと思う。
被害は拡大してしまっていて、いささか手遅れの感無きにしも非ずだが、秋バラのシーズンを大人しくやり過ごし、冬にせん定を済ませた後、たっぷりの寒肥を施して養生させれば何とかなるだろう。
希望は捨てていない。
とにかく来年の初夏には復活させたいと願っている。
(見出し写真は真夏に続いて花を咲かせ始めたわが家のタイワンホトトギス でもこの秋の花は小さい
バラの写真を1枚も使わなかったのは痛々しい姿をさらすには忍びないためで、わが家の秋バラは壊滅状態にある)
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