平方録

天もやっかむ? ねぎらいの宴

仕事で付き合っていたウーマンリブで活躍している女性から「退職したんなら慰労会してあげる」と誘われて、いそいそと出かけてきた。

場所は鎌倉市内のさるお宅。そこの奥さんも若かりし頃は女子大の学生部長を務めるなどした人。料理の達人でもあり、月に一度料理教室を開いていて、できた料理を試食させてやる、という趣向。「2年以上続けているけど、人を招くなんてことは初めてなのよ。あなた大事にされてるのよ」などとおだてられ、5人の女性に囲まれて夢のようなひと時を過ごしてきた。

5人とも女性の社会進出が顕著でなかったころから要職を務め、第一線で活躍してきた歴戦のおばさまたち。80歳を越えた方もいてこちらとしては小さくなっておりました。

シャンパンを抜いて除隊を祝ってもらったが、肝心の料理がすごかった。見たこともない丸々と太ったイワシをローズマリーと一緒にオーブンで焼いた一品は適度な脂が乗り、臭みもなくとても上品で驚いた。透き通るような白子が入っていて、イワシの白子というものを初めて食べた。野菜中心で手の込んだものばかり。見た目もきれいでワインに良く合って持参した3本のワインのうち1本を一人で飲んでしまう舞い上がり。

声をかけてくれたリブの女性はお皿に料理をとってくれて「初めての大サービスね」。
ねぎらいの気持ちに恐縮しきり。
3月に階段を一つ踏み外しただけなのに両足首を骨折したとかで、どうやったら2本も折れるのか今でも不思議。年上だがまだまだ活躍中で、以前にも足を骨折して入院生活を送っており、元気がありすぎるのか、注意力散漫なのか、おっちょこちょいなのか、ともあれ愛すべき存在ではある。いや、尊敬もしております。

そもそもどういう理由でジャーナリズムを選んだのか、とか、いま何をしているのか、とか、手がけてきたイングリッシュガーデンやバラの事など、おばさまたちもずいぶんと気を遣ってくれて座を盛り上げていただきました。

歴戦の“つわものども”の、仕事以外の感性豊かで心豊かなる日常生活の一端に触れたような、当方にとって忘れ難い宴となりましたナ。
天がやっかみでもしたのか、お宅を辞するとき雷鳴が聞こえてきたが、駅まで25分、雨にも打たれず、雲の上を歩くような心地というのはこういうものか、と夢見心地の帰路でありました。

みなさんありがとうございました。


手作りしたばかりの豪華な料理の数々…。正面の席に座らされてねぎらってくれた
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