身も心も軽くなるとはこのことで、ネクタイを締めていたことで如何に窮屈に過ごしていたことか。それも今は昔である。
冬物の服地と言えども寒さに対抗するには不十分な生地の薄さに、中年以降はズボン下を履いたりタイツを履くことで寒さをしのいできたが、良い時代になったもので、同じような厚さの生地でも暖かい衣類が登場するようになったことが、冬の自由度を随分と増してくれている。
昨年一年間はズボン下やタイツにお世話にならない生活を送ったのである。何年振りだろうか。
厳寒の米沢に出かけた時も、夜中に出歩く時以外は日中でもタイツのお世話にはならなかったくらいなのだ。
これは革命的なことと言って良く、身も心も軽くなったという精神的な効能に加えて、物理的にも身軽になったのである。
そんなわけで、最近のユニフォームのひとつになっているGパンにも同様な効果が期待できるものを、と出掛けてみたんである。
試着室での店員さんとの会話。
「これはちょっと細すぎますよね。若い人向けでおじさんには返っておかしいですよね」
「そんなことはありません! すごくよくお似合いです。とても上手に着こなしていらっしゃいます」
別に、着こなすというほどのことは何もしていない。2本の空洞に足を突っ込んだだけの話である。
応対してくれたのは若い女性店員なのだが、真っ直ぐこちらの目を見て真顔で言ったのである。お世辞ではなかった(と思った)んである。
特に「上手に着こなしていらっしゃいます」と言うところのトーンは感嘆符付きのトーンだったんである。感心してくれていた(と思った)んである !
ノー天気な奴、と笑わば笑え!
その一言が決め手になって買ってきたんである。
家に戻って履いて見せたら、妻の意見も同じで「似合うじゃない!」。
この年になって自ら殻を破ってみるということが如何に大切なことであるか、思い知らされた。
労働市場から撤退した諸君 ! 遠慮はいらない。どんどん殻を破ろう じゃないの ! ついでに戦争法も破り捨ててしまおう!
まぁ、とにもかくにも、既成概念やら価値観やら、思い込んでしまっているということが如何に意味のないことで、守るべきものでもなく、逆に生活の幅をどれだけ狭めていることか。
第一、ふくらはぎにピッタリとまとわりついてくる細身のGパンは、余分な隙間がないと言う、それだけをもってしても暖かいのである。
今冬は暖冬、というのが気象庁の御託宣だが、いっそのこと厳冬でも構わないぞ!
今年の横浜イングリッシュガーデンの秋バラから
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