ナツミカンを8個収穫した。
たった8個? と笑われそうだが、11個しか生らなかったのだから仕方ない。
1個は暮れだったか正月明けのころだったか忘れたが、大風が吹いた翌日落果しているのを見つけて食べた見たが口がひん曲がってしまった。
そして3月の初めころ、温かな風が吹き始めたのでもう一度試食をと1個もいで食べてみたが、やっぱり酸っぱすぎてダメだった。
ナツミカンというくらいだから夏にならないと美味しくならないのかと思い、残った9個はそのまま木に生らせたままにしておいた。
ボクは初夏になったころに収穫するつもりでいたが、ご近所ではすでに収穫して美味しく食べたと聞いたので、ならうことにしたのだ。
すると、9個残したはずが8個しかない !?
木に近づいた時点では根元に雑草が茂っていたので気が付かなかったのだが、落とし物が散らばっている。
それもきれいに中身がはがされた分厚い皮と中身だけが無くなった分包の薄皮。
酸っぱくてどうしようもないのでひと口かじって放り投げていったというのではなく、美味しいので丁寧に中身だけを堪能していったということが残骸から見て取れる。
一見して鳥の仕業ではなく、手指を持つ器用な小動物だと察しがついた。
ネズミ? まさか。
ハクビシンもたまにうろついているようだが、住宅地まではどうか。
やはりここはタイワンリスの仕業とみるのが妥当だろう。
時々ツバキの木に来ていたのを見かけていた。
だからちょっと心配していたのだ。
案の定だったわけだが、被害が1個で助かった。
この辺は来年以降の教訓としなければ。
で、その食レポ。
ボキャブラリーの貧弱さに加え、舌も鼻もその感度においては自慢できるものは何もないので押して知るべしと断ったうえで、「さわやかな香りがほんのり漂って、舌に乗せると、これまたさわやかで甘みを抑えた上品な味わいが口中に広がってゆく…」トカナントカという表現しておくことにする。…プッ ⁈
そもそもナツミカンが植えられたのは6、7年前のことで、妻が小田原からミカン売りにやって来ていた生産農家から買ったものと記憶している。
せいぜい40~50cmくらいの苗木で、ナンキンハゼの蔭に隠れてしまうような日当たりの悪いところに植えておいたのだが、去年肥料をやったのが良かったのか、実を11個つけたというわけなのだ。
その前年辺りに1、2個生ったような記憶があるが口にした記憶はない。
そういう意味では初物なのである ♪
味もそこそこではないか。これを上手に生かす手はないものか…と功利的に考えたわけでは決してない!
しかし、柑橘類には北限というものがある。特に南北に長く伸びた日本列島に於いて〝ホクゲン〟という言葉の響きは重要である。
コメは既に津軽海峡を渡ったが、柑橘類となるとまだ安宅関辺りでモタモタしているはず。そう、今の内なのだ。
で、山形の友人に8個の中からたった4個だけれど、熨斗を付けて送った。
山分け気分と言ったらいいだろうか。
友人はサクランボをはじめとする上等な果物や自家栽培の新鮮な野菜をどっさり送ってくれるのだが、山形では柑橘類は採れない。
そういう意味ではささやかではあっても「どうよ」と胸を張って送れるってもんだ。
感謝の気持ちを込めながらもちろん、今年もサクランボをよろしくねと言う下心を見えるように隠しつつ…♪
収穫できた全8個。オールスター!
重い順に477g、426g、369g、364g、343g、337g、313g、256g
来年はもう少したわわに実らせたい
被害が1個で助かった。来年はゼロ個を目標に!
山沿いの道を郵便局まで出かけたら野生のフジが甘い香りを漂わせていた
こっちの崖にも。すっかりフジの季節になった。フゥ~ジィコチャァ~ン…