「用の美」を追求して柳宗悦らと民芸運動を提唱し、イギリスの陶芸家のバーナード・リーチが芸術性を絶賛した益子焼だが、中心的役割を担ったのが濱田庄司という川崎の人である。
若い頃、川崎を担当した際、同僚が何かにつけて濱田庄司に関する記事を書いていて、何がそんなにすごいのか、と半ば呆れて見ていたことを思い出す。
ともあれ初めての益子、初めての益子焼じっくり見学、である。
緩やかな起伏のあるメーンストリートの両脇に店が並び、のんびりした中に風情も感じさせる。平日のためか、人通りはまばらで、鑑賞にはもってこいだ。
何も買わないのも張り合いがないので、用の美の代表格、飯碗を探してみた。琴線に触れてくるものは見つからなかったが、「まあ良いか」と若い女性作家の作品を購入した。1700円なり。
名高いと評判の蕎麦屋に入り地元産のそば粉を使った十割そばを注文したが、新蕎麦だろうに、あまり香りもなく、いささかがっかり。
山形で名人といわれる人の打った蕎麦を食べた時、友人が「どこに出かけても、ここ以上の蕎麦には巡り会えないだろう。蕎麦に関しては不幸の始まりとも言える」と言っていたことを実感する。
幼稚園から戻った姫と近所を散歩。手をつないでいたが、悪路に躓いて膝を擦りむいてしまった。
ちょっと血が滲んでいたが、大したことはないのでそのまま歩きかけたら、大泣きしてしまった。
「わたしは一大事なのに、いたわってくれてもいいじゃない! なによ、じいじは!」という抗議でありましょう。
いや、反省。ゴメン、ゴメン。
なかなか泣き止んでくれなかったが、天気雨の彼方に虹が現れ、ようやく笑顔が戻ってひと安心。
一緒にいる時に絶対に怪我などさせてはいけない。肝に銘じる。
若い女性作家の素朴な飯碗
大泣きする姫を慰める虹が出現
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