平方録

広島原爆忌

昨日は朝から1日中空が青く澄んで、夏らしい素晴らしい1日になった。
今朝も、太陽が顔を出す前の茜色に染まった東の空を見ると、昨日に負けず劣らずの1日になりそうである。
夏休み中の少年少女たちは十分に夏らしい、美しい夏日を楽しんでいるだろうか。
1年生になったばかりの姫は「宿題は終わったよ。あとは絵日記だけだよ」と言っていた。感心感心!
13日から5日間、わが家に遊びに来る。昨日のような晴天に恵まれると嬉しい。

さて、今日は広島原爆忌。

自民党が世論の反対を無視して原子力発電にこだわるのは、燃料に使用している濃縮ウランから発電過程で生まれるプルトニウムが狙いである。
プルトニウムは言わずと知れた核兵器の原料。これさえあれば原爆の作成は可能なのだ。
核保有国以外で使用済み燃料から抽出されるプルトニウムの保管が許されているのは日本だけだそうだ。なぜかアメリカが認めているのだ。
これは核燃料サイクルで使用済みの燃料からプルトニウムを取り出す「再処理」を経て再びMOX燃料などとして使用するためである。そのための再処理工場は1997年に青森県で完成するはずだったが、トラブルが続いていていまだに完成していない。

だから、日本の使用済み核燃料はイギリスとフランスで再処理されてきた。
その再処理過程でできたプルトニウムを再び日本に持ち帰る運搬船の護衛のために造られたのが、「しきしま」「あきつしま」という7000トン級の世界最大の巡視船である。
ヨーロッパから日本まで、オーストラリアの南を回っても給油しないで航海することが可能で、しかも万が一運搬船が攻撃されても撃退できるような軍艦並みの船体構造と攻撃能力を秘めているのだという。
「しきしま」は横浜港の赤レンガ倉庫の奥の海上保安庁専用桟橋に係留されている。反対側の大桟橋からよく見える。
そんな装備までこしらえて、せっせとプルトニウムを貯えているのである。

その貯蔵量を聞いてびっくりした。
具体的なトン数は忘れたが「原爆6000発分」と聞いたことがある。
立憲主義を無視して憲法違反の集団的自衛権行使容認にこぎつけ、さらに「戦争法案」まで可決させてしまおうという一連の動きは言語道断だが、アベなんちゃらのおかげで非核3原則はすっかり骨抜きされ、武器輸出禁止3原則はあれよあれよという間に反故にされてしまってもいる。
被爆国でありながら、核廃絶を口では言いながら、核不拡散条約(NPT)を依然として批准しないのはいかなる理由によるものか。

狙いは核武装にあり! 原子爆弾の保有をあきらめていないからである。
今は世論が絶対に許さないが、いずれは、と密かに思い続けているのである。
それまでは、原子力発電を通じてプルトニウムを製造し続け、原子力に関する研究者を確保・温存し続けて来るべき日に備えようという魂胆である。

何と馬鹿げた考えであることか。
原爆の犠牲者や東日本大震災の犠牲者・被災者をどこまで貶めれば気が済むというのだろう。
間もなく九州の川内原発が再稼働を始める。でもめげちゃあいけない。
3.11以降「原子力発電をまず止める」、日本人の多くはそう心に刻んだはずである。その思いを忘れず、まず、その小さな1歩からでも歩みを始めなくちゃぁいけないんである。
粘り強くやっていくしかない。




午前9時半の片瀬西浜。久しぶりに富士山が姿を現した。でも、胸元から下はやや霞んでしまっているのが惜しい。


濃い青い空を写す群青の相模湾


逆光の江ノ島



沖には入道雲がもくもくと盛り上がる。上は伊豆半島上空。下は伊豆大島上空。


朝とは違った表情の午後2時半頃の富士山
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