午前4時の外はまだ真っ暗である。ベランダに出て見ると満天の星空が広がっている。
東の、ちょうど太陽が顔を出してくるちょっと上あたりの空に、ひときわ明るく光っているのは明けの明星の金星。
そのちょっと右上の南東の空にはオリオン座が輝く。
三つ星が目印だが、星座全体が明るい星で構成されていて、しかも全天21の1等星のうちの2つがこの星座にあり、ペテルギウスとリゲルと呼ばれている。
オリオンの真下のおおいぬ座のシリウス、その左上のこいぬ座のプロキオン、そしてペテルギウスの3つの1等星が「冬の大三角形」である。
明るい都会の夜でも、これらの星はよく見える。
しかし、星空の世界はもう冬の佇まいなのだ。
冬来たりなば春遠からじ…冬が去れば次は春、そして夏。夏が過ぎ去ってしまった今となっては、これは歓迎すべきで、大いなる希望である。
♪ はぁ~るよ こい はぁ~やく こい つぅ~ぎは なつ はぁ~やく こい
昨日は先週の土曜日以来6日ぶりに太陽が戻ったので、待ってましたとばかり8時半過ぎに家を出て、湘南海岸から相模川右岸を海老名市の門沢橋まで遡ってきた。
久しぶりに太陽の陽を浴びているのを実感する。
海岸沿いのサイクリングコースで茅ヶ崎付近まで来ると、はるか西の方角の相模湾の色が変色しているのに気付いた。
太陽の光を浴びた午前中の相模湾は、角度によるものの概ね灰色がかった薄い水色なのだが、目に映ったのは、その水色をくすませる薄茶色の帯状の広がりである。
ああ、そうか! 相模川の濁流が沖合はるか彼方まで流れ込んでいるのか…
平塚側の右岸の堤防の上を遡って行ったのだが、もう水かさはだいぶ減っていて、湘南ベルマーレが練習場にしている河川敷のグラウンドはもちろん、その隣に続く花畑や一部に点在している畑は全く無傷のようである。
さすがに川幅が150メートルほどに狭まる門沢橋付近では、草むらの草が下流に向かってなぎ倒されたままの恰好になっていて、濁流にさらされていたことを物語るだけである。
流域にはダムやら堰がいくつかあるので、普段は弊害ばかり目につくが、こういう増水時だけは役に立つのだろう。
そういえば、大水害を引き起こした鬼怒川の中下流域にはダムも堰もなく、流れは穏やかで魚影も豊富らしく、比較的自然条件に恵まれているから、のんびりしたカヌー下りには関東唯一の好条件だと聞いたことがある。
もっとも、いくら良い川だと言っても人口密度の高そうなところを下り、河原にテントを張って寝るのもはばかられて、出掛けたことはない。
自然に浸りきるには、人家が少ないというのも大切な条件なのだ。
人がほとんど住んでいないような所で起きる堤防の決壊は単なる決壊で済むが、決壊個所付近に住む人が多ければ多いほど大水害となる。
と、突然「ズシン」という鈍い音とともに、ガラス戸がみしみし音を立て始め、家全体がぐらぐら揺れ始めた。
直前か、揺れと同時か、ナマズマークの地震の警戒メールが届いたが、「0秒後、震源地:東京湾、最大震度4」とあった。
時間は5時49分。
気象庁によると、東京では震度5弱だったそうで、震源地は東京湾。マグニチュードは5・3と推定されるそうだ。
地震情報マップで確かめて見ると、東京湾アクアラインの川崎側出入り口付近に赤いピンが立っている。
羽田空港にも直近の位置である。
水害は予想できるけれど、地震は予想できず、いきなり襲ってくる。
わが家は固い岩盤に基礎を打ち込んでいる鉄骨造りの2階家だから、まず倒壊の心配はないが、地震は怖い。嫌だなぁ。くわばらくわばらだ。
午前9時の湘南海岸から西の法学を見るが、富士山は雲の中
藍色の海の奥に、右側から伸びる堤防の延長線上が薄茶色に変色しているのが分かる。相模川が注ぎ込んでいる濁流がはるか沖合まで広がっている。
河口付近から10数キロさかのぼった辺りの門沢橋付近。左側の草が下流に向かってなぎ倒されているが、水量はやや多い程度か。
相模川が海に消え入るところ
新湘南大橋の上から河口を望む
旧東海道の「馬入の渡し」跡の碑と看板
さらに上流には丹沢・大山詣での街道にあった「戸田の渡し」の碑
東海道新幹線。川の流れはまったく見えない。
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