午前4時過ぎに起き出してベランダに出て見ると星が光っていた。
それも、たくさん ♪
雨が降り続いて空気中のチリを流し去ったせいか、くっきりと輝いている。
今日こそ晴れるらしい。
ボクの暮らす南関東では日曜日から肌寒い上に雲がどんより低く垂れこめ、冷たい雨に降りこめられていた。
それでなくともすっきりした気分になれないでいるのに、まったくもって気の滅入ることだった。
裸に近い格好でまだ闇に包まれたベランダに出ても今朝はさほど寒くない。
明らかに寒さは緩んでいる。それだけでも嬉しい。
皮肉にもお彼岸を過ぎた以降、ずっと寒さがぶり返していたのだ。
冬将軍め、気が済んだか。
一旦部屋の中に戻り、歯を磨き、顔を洗って着替えを済ませ、再びベランダに出てみると東の空の星の瞬きが消えかかり、山裾がボォ~ッと白み始める。
星がぐんぐん西の空へ追いやられていくのが手に取るようにわかる。
こうなると、東から広がる光の速度はさらに増し、その速度たるや〝あれよあれよ〟という表現がぴったりで、最後の星の瞬きが消えるまでは本当にあっけない。
天気予報によれば晴れ間は午前中だけらしい。
それでも贅沢は言えない。
太陽が顔をのぞかせている間、かび臭い身体を虫干ししなくては。
風が強くなければ波打ち際を自転車で走って来たいところだが、堆砂はまだそのままだろう。
雨上がりの空気や土のにおいをかぎながら、散り残ったサクラを眺めて歩くのも悪くない。
何はともあれ、己が縮みかけた心にビタミンを補給しなければ。
04:52にわが家のベランダから見た東の空 見出し写真は05:10撮影