2日続きの秋晴れとなり、こういう日には富士山を見よう♪と近所のビューポイントに行ってみる。
今年は10月が去っても異常気象が続いていて、例年なら既に冠雪して白く染まった富士の頂が見えるはずだが、富士山に一番近い地元気象台はいまだに初冠雪を観測できていない。
2日には運動会が中止になるほどの大雨が降ったし、この雨は西から移動してきた雨雲の塊がもたらしたものだから、途中の富士山にも降らせたはずである。
この時期のことだ、4000mに近い山の頂では雨は雪に変わったはずである。
雨降りから2日経っているとはいえ、雪が降ったのなら全部消えてしまうとは考えにくい。
こんなにいい天気なのだから初冠雪がきっとみられるはず…そう思って家を出たのだった。
ビューポイントに着くと、思いがけない光景が広がっていてがっかりした。
何と、天高く馬肥ゆる秋そのもののような、透き通ったきれいな青い空が頭上に広がっているのに、はるかかなたの地平線沿いには靄のような薄い雲がかかり、富士山の手前に並んでいる箱根連山と丹沢山塊は薄っすらとしか見えない。
その奥に屹立しているはずの富士山はもっと霞んでしまっていて、目を凝らしてようやく頭の一部が見える程度だった。
まるで、美味しそうな肉の宣伝につられてレストランで注文したら、安くてまずい肉が出てきてがっかりさせられたような、ことわざ通りの気分を味あわされてしまった。
それでも、いつも見ている光景だから、富士山の位置は分かっていて、その一点をよくよく見ると、頂だけが薄っすらと見えてくる。
そんな見え方でも「おお♪」という感覚になるから、われながらいじらしい限りだが、どうやら冠雪はまだのようだった。
ネットで「2024年 富士山初冠雪」と検索して現れた日本気象協会のホームページには「富士山まだ初冠雪ならず 過去130年間で最も遅い記録 を更新 11月に持ち越しは初」と書かれている。
ここでいう「過去130年」というのは1894年に統計を始めて以来ということだそうだ。
ちなみに初冠雪の記録を見ると平年日が10月2日、昨年は10月5日。そして1955年と2016年の10月26日が最も遅い記録だという。
今回はこれが11月に突入してなお、観測できていないのだからその異常さが際立つというもの。
予想では7日ごろじゃないかということだそうだが、果たしてどうか。
水道タンクの斜め左上、45℃の方角にてっぺんだけが見えている…
4本のアンテナの先を目を凝らすと、画面のほぼ中央に薄っすらと頂部分が見えているのがわかる
おまけ 横浜イングリッシュガーデンの秋バラから