「もういい加減、買うの作るの」
「作るけど・・・種がうまく取れるかどうかは別や」
去年収穫した綿花!まだ種が付いたままでした。
綿と種を分けるのが一仕事、しかし大昔の人達は手で毟(むし)っていたはず!と
ペットのノミ取り用のブラシで梳(す)いてみました。
出来ない事は無いのですが・・・大変な労力が必要で却下。
綿の種を取る機は”綿くり機”と言って1万から数万円で販売されています。
基本どの製品も2本のローラーの間を通す事で綿と種を分けているようで・・
作れない物では無さそう・・・ただ歯車を作るのは無理です。(画像はいろいろなところより拝借)
色々考えて図面を書き・・・
歯車の代わりにゴムベルトを8の字かける事でローラーを逆回転をさせます。
この図面は設計図でも立面図でも何でも有りません、しいて言うなら自分だけに判る、組み立て図
材料はほぼこれだけ!総額3500円。
ローラーはホームセンターで販売されているテーブルの丸足、左右に埋め込みナットが着いているので利用します500円。
骨組みの板とボルト類、ベアリングの代わりに銅管をスリーブにします。数cmしか使わないのに90cmで800円
ゴムベルト(Oリング)110円、後で3種類買い直したので660円に。その他ボルトナット、ワッシャー類諸々。
板に図面どおり正確に軸穴を開け・・・ローラー間隔寸法は0.5mm違う2種類の穴を最初から開けておきます。
銅管を板厚よりわずかに長く・・・切り
板に填めます
ローラーにゴムベルトが通る溝を罫書き・・・
2本とも・・
今回の工作で最大の難関!・・いやいや最高のハイライト~~
中古の簡易木工用旋盤を知人から譲り受け・・
チャック側は良いのですが、反対側のセンターをどう保持するか・・・
ボルトの真ん中にへこみを付け・・・そこを保持する事に
結果は金属と金属の摩擦で熱を持ち・・数個作り直しながらでした・・・
木工旋盤は初めての経験・・・『何でもやって見たがり屋』としては~~どきどき最高の一時でした~~
金属旋盤と感覚がまるで違い・・手軽で面白かった。
「丸い物なら何でも出来そうや~~」「お皿作って~~」
「この機械に入る直径10cm位しか無理」「小皿じゃん・・」
「コップなら作れるかも~~」「いいね~~何時作る?」「・・・」
何とか最初の予定の深さに削り終え・・後でこの溝の深さを何回も調節する事に成りました・・・
ほぼ全ての部品をそろえて~~
組み立てます
ハンドルも組み立て・・。しかしハンドルは端材利用だったため短かすぎで、最終的に長く作り変えました。
ローラーに8の字にゴムベルトを掛け
土台にローラーを付けます
ローラー間隔も思っていた寸法どおりで・・ピッタシ
組上がって回してみると、ベルトが絡む事がわかり
応急処置でベルトのガイドを付けて一件落着
何とかなりそうなので足を作ります
土台との組み合わせに溝を切りますが・・ノミで全部落とすのはめんどくさいし、正確に一定深さに削る自信が無いので・・・
深さの目印の意味も有り・・沢山穴を開け
へたくそなノミ使いで.....何とか
足を取り付け、ベルトのガイドを綺麗にして・・何とか形は出来ました~~~~
実際種取りが上手く出来るかが一番の問題ですが・・・もうここでほぼ満足
試して見ると~~~入れる側に種が残り
反対側には綿だけが~~~
「確かに出来て・・種を取る事も出来たけどね・・・・」「言いたい事判る」
回す力が必要だし・・空回りもするし・・・しかも効率が悪い!
まず空回りの原因はゴムベルト!
市販のゴムベルト(Oリング)はサイズが決まっているので・・
小さいサイズを付けると、きつく成りすぎ・・ローラーの溝を少し小径に削り直し・・数回調整
効率が悪い原因はローラーとローラーのクリアランス(隙間)が一定で無い事です。
クリアランスは紙1枚が通る程度が全周に必要なのです。
このローラーは所詮、机の足用に削られた物・・・
簡易木工旋盤で、これ以上の制度を出すのは無理・・・どうしようもありません。
たとえ、このローラーを正確に削る事ができたとしても・・クリアランスが広がり軸間距離を縮めないといけません。
回す力がいるの原因はゴムベルトです。これも変更出来ないのでハンドルを長くする事で対処して。
数回削り直し調整し、組み立て直し・・・その結果~~~100点満点の61点辛うじて合格と言う事で~~
「手で毟るより楽やし・・繊維が短く切れないのが良いね!」
延べ時間は大した事ありませんが・・数週間ボチボチと楽しみながら少しずつ作ったので、
改良する所はまだ有りますが・・・製作に十分楽しませてもらって・・満足です。
「次は糸巻き機作って~~~~種取りが終わった頃に、できあがりでいいよ~~」「・・・いやとは言わないけど・・」
その後、機織り機を作ってって言いいそうです・・・それはさすがに・・