GARMIN GPS用日本地形図ToPo10m V1地形図は信用していませんでした。
V3が発売され、良くなったと好評なので買ってみました。
地図に対する個人的な愚痴不満のお話です。
普段山に持って行く地図は、国土地理院1/25000地形図です。
最近は便利になって国土地理院Webで必要な所だけ磁北線を表示させて印刷をして使ってます。(国土地理院Web地形図)
山と高原地図は予習に使い、コピーして持って行きますが、当日はあまり見ません。
今は地形図とにらめっこをしながらの様な登山は基本しません、ほとんど踏み跡のしっかりした所しか歩きませんが、
それでも地図で現在地を知ることは気持ちにゆとりが出来ます。
GPSもザックに入っていますが基本的にログを取るためで、見ながら歩く事はほとんどありません。
GPSの画面を見ないもう一つの理由に、地図がお粗末だったからです。
GARMIN社の日本地形図V1の等高線はラフでした。またとんでもない所に登山道が引いてあったり、
登山情報が売りの登山地図なのに避難小屋や水場の位置があまりにも不正確でした。
登山道の位置や避難小屋の位置が不正確だからといって、即それが遭難や事故につながる程度でもありません、
しかし販売されている登山用の地図です!。正確さは求められるハズです。
北、南アルプスなどメジャーな登山道はGPS軌跡と合致していましたが、
身近な霧島や祖母久住はあまりにも合致していない所が有り、その例をあげます。
大浪池の登山道ですが・・赤が地図上の登山道、青や黄緑がGPS軌跡(実際の登山道)です。
これで道を間違える人は居ませんが!!
現在の石畳登山道になって一体何年が経ったでしょう・・。
私が初めて大浪に行った時石畳だったような・・・もう40年以上前の事です。
2010年度山と渓谷社も山と高原地図のこの昔の登山道です
高千穂峰山頂付近
避難小屋の実際の位置は赤丸の位置です。
赤い登山道も・・そこに道?、天ノ逆鉾・・?こんな所には何も無い。
もしガスに巻かれながら初めて登って来て・・早く避難小屋に入りたいと思ったら・・
山頂直下で南進し下る可能性が0では無いです。しかも標高50m以上・・しかもそこは下れません。
久住星生付近です。
青がGPS軌跡で事実上の登山道です。赤が登山道だと
実際、赤い線を藪漕ぎしながらトレースする人は居ないでしょう。
しかし使用禁止の大曲から登ってくる西尾根登山道はしっかり書いて有るなら、せめて星生山頂への登山道は尾根道に訂正して欲しいです。
いい加減に線を引いた感が・・・腹が立ちます。
山と渓谷社の地図はちゃんとしてます。
くじゅう平治山北尾根付近です。
青がGPS軌跡実際の登山道、赤が記載されている登山道です。
平治北尾根からの登山道は最近初めて通りました。
その際、山と高原地図で・・赤文字の様な予習をして。
次に1/25000地形図を見ると全然違う!(軌跡とほぼ同じ)
もし山と高原地図しか見てなかったら・・
尾根に出るまでは、「東進から南進し崖を上がって尾根に出る」でまあストーリーどおり
しかしそれから広い尾根を右に巻き始める時点で?と思ったでしょう。
また沢に出て沢道になった時不安になったでしょう。
実際この時ガスが出ていて視界が悪く50mほどしか見えませんでしたが、踏み跡もしっかり有り迷うことはありませんでした。
だから問題無しとは終わらせたくないのです。登山用として販売している地図です。
大戸越からの登山道も、こんな所の道は何十年前も歩いていません。
この地図を編集した方、国土地理院1/25000にはしっかり現実とほぼ相違ない登山道が記載されているのに。。。。これは無いでしょう。
1/2500地形図です。(GAMINのGPXファイルデータを国土地理院1/2500地図用のKMLファイルに上手く変換出来ず落とせませんでした)
上の軌跡とほぼ相違無い事が判っていただければ。
ついでにもう1例
祖母尾平トンネル付近です。
トンネル両出口から縦走路に上がって来た十字路はここ?・・ひょっとして大大昔は水色の丸の所でした?
私の記憶する昔からGPS軌跡の緑丸の所だった気がするのですが・・記憶違いか?
画像の中に水場が3ヶ所有りますが、右端はブナ広場の水場でまあ合っています。
北斜面の登山道(今は通行止め)の水場は明らかに違います。南斜面の水場は赤丸の所しか知りません。
最近スマホアプリの開発で国土地理院1/2500地形図が表示出来(地図ロイドなど)、それにログを表示出来る(山旅ロガーなど)様になり
地図表示のGPS専用機の必要性が無くなって来ました。
しかし両方でログを取り比べて見るとGPS専用機の方が安定して取れるし、
深い谷の森の中でここどこ?など、条件の悪い本当にGPS画面を見たい時により安定しています。
GPSの性能はやはり専用機が勝る様ですが地図がお粗末です。
「元々GPS用の地図を信用して歩くのが間違いで、・・現場で考えて歩く。多少違って当たり前」と言われればそうかも知れません。
そこへ最近GARMIN日本登山地形図がバージョンアップし、より見やすく正確に良くなったと聞いて、必要無いかな~と思いつつ買ってみました。
GARMIN日本登山地形図TOPO10MPlusV3、17000円です。
新機種用ですが旧型にも制限が有るもののインストール可能です。
最初に変わったところは、地図のロック解除がGAMIN社英文HPで25桁の数字を入れたりしなくてよくなった事
セットアップEXE起動で完了です。
次に本体に地図マイクロSDを挿入です。ここで問題が発生・・・セットのふたが開かない・・・。
子供の頃から悪い癖・・・
「本体開けてしまえ・・・何とかなる・・・」
(子供の頃、真空管のテレビを分解して元に戻らなかった事も有りました。最近は水没スマホを分解して乾燥させて完全復活OKでした)
それでもふたが開かない・・・といろいろ触っていると・・開いた
手前に引く動作が少なかったのでした。
全てが終わり。
新しい地図ソフトで問題の部分がどう改良されているか・・・開いて見ると・・・・
まず大浪池
赤線が石畳登山道に変更されています。良かった~~~。
避難小屋が両方とも記載されています。韓国避難小屋の場所が少し違いますが許容範囲です。
大昔の登山道は現在それらしき痕跡も有りません、消して良かったのに。
高千穂峰は実際に近い登山道が新しく記入されました。
避難小屋が山小屋に、位置が標高1490m付近から1530mの崖の中に・・・どうして赤丸の所に書けないのですかね~~。
山と渓谷社の地図は昔から差ほど相違無い所に書いて有るのに・・。
久住星生付近は
西尾根登山道が使用禁止を反映してか削除されました。
しかし星生の登山道は以前のまま・・・・変更するのは簡単な事だと思うのですが。
久住避難小屋が新しく追加されました。しかし場所が違う。赤丸が正しい位置。
もし初めての方が濃いガスの中、西千里浜から登って来て岩ゴロゴロの小さな尾根筋を南へ曲がっても小屋はありません。赤丸の所です。
ちなみに登山道も小屋の位置も『アンドロイド盤の山と高原地図 for au』や紙の地図は訂正されています。
久住平治北尾根付は、前バージョンと同じそのままでした。
平治岳の南斜面の登山道は現実に近く変更されています。
『アンドロイド盤山と高原地図for au』では北尾根登山道は正しく書き直されています。
祖母尾平トンネル付近
訂正されました。ほぼ現実でしょう。
やれやれ。
結論として地図の正確さに関してV3はV1より良くなったと理解したいです。
他の地域の事は判りませんが・・。
登山道は多少場所が違っていても・・・ストーリーさえ合っていれば問題無しだと思います。
ストーリーとは、尾根道だとか沢沿いに・・だとか尾根を左に巻きながら登るとかです。
しかし水場の位置、小屋や避難小屋の位置はもう少し気を使って書いて欲しいです。
山と渓谷社の地図は著者がいらっしゃるからでしょうか、以前からほぼ現実に合っています。
しかし山と高原地図は明らかにいい加減に線を引いた感が許せなかったのです。
やっぱり頼りになるのは1/25000地形図ですかね~~。
『アンドロイド盤山と高原地図for au』はいずれも現実に近く訂正されていると言うことは・・もう山地図もスマホが主流なんですかね~。
私的な山地図の愚痴を読んでいただいてありがとうございました。