Gamemusic Garden

ゲーム音楽をこよなく愛するhideの、つれづれブログです。

FFをエレクトーンで演奏、『THE MUSIC MAGES』4thコンサートレポート

2011-11-21 23:08:00 | イベントレポート
先日10月23日に開催された、アマチュアゲーム音楽演奏団体
「THE MUSIC MAGES」(以下、TMM)さんによるコンサート、
『FINAL FANTASY on Electone 4th STAGE』に行ってきました!

だいぶ掲載遅くなっちゃいましたけど(もう1か月近く経ってる・・・;w)、
その様子をレポートしてみたいと思います。

なおTMMさんのコンサートについては、今日発売のニンドリ1月号でも
少しレポートを書きました。ブログではその詳細版ってことで書いてみます。
※今月のニンドリにはゲーム音楽のサントラCDが付録でついているので
 ぜひチェックしてみてください!


さてさて、TMMさんは、電子楽器のエレクトーンによって
ファイナルファンタジーシリーズの音楽を演奏するという団体です。
定期的に入場無料のコンサートが行われていて、今回が4回目の開催になります。




会場はヤマハエレクトーンシティ渋谷
ってことでやってきました渋谷。

この坂をのぼったところが会場です。さっそくのぼりましょうか。




・・・ん?



うおう! 行列できてるー!
すでに、開場待ちしてるお客さんがたくさんいました。




少し待って、開場時間。
いざエレクトーンシティに入ります。




中に入ると、チョコボがお出迎え。 かわいい・・・
(ちっちゃくコヨコヨもいますね)




モーグリもいました。こっちもかわいいw




ちょっww やばい!やばい! かわええ・・・ッ!!w




と、モーグリのかわゆさに軽くノックアウトされつつホールへ入ります。
収容人数150人ほどの小さめなホールでしたが、座席はほとんど埋まっていました!




パンフを開いて見てみると、プログラムやエレクトーンについての紹介、
またTMMのメンバーのみなさんのイラストも載ってました。
なにげにいる植松さん、似てますねw
というかこれ、カオス側とコスモス側に分かれてますけど、
ちょっと違和感がありました。どう見ても右側のみなさんの方がカオスなので。w 

知り合いの人に挨拶しつつしばらく待っていると、コンサートがはじまりました!



【第1部:FF各シリーズより】

■妖星乱舞 第4楽章(FF6)

■Battle in the Dungeon #2~Awakening(FF11)

■シーモアバトル(FF10)

■Vamo' alla flamenco(FF9)

■FF7メドレー

■CHOCOBO×CHOCOBO 2011

■墓碑銘~仲間を求めて(FF6)

■決戦~最後の闘い(FF5)



まず、最初の曲がいきなり妖星乱舞なことに驚きました。
いきなりクライマックスか!と。w

「Vamo' alla flamenco」はピアノ連弾による演奏だったんですけど、
途中で「独りじゃない」のフレーズもちらっと入ってきたのはグッときました!ニクいですね!

FF7メドレーは、
旅の途中で(カーム)⇒太陽の海岸(コスタ・デル・ソル)⇒星降る峡谷(コスモキャニオン)の3曲。
普段あんまり目立たず、なかなか演奏されることもない街の曲にスポットを当ててくれました。
改めて聴くと、優しくて癒される、ホントにいい曲ばかりなんですよね。
コスモキャニオンの曲は個人的に大好きなので、取り上げてもらってうれしかったです!

「CHOCOBO×CHOCOBO 2011」は、
FF8のモッズdeチョコボ、名探偵コナン風のアレンジの「名探偵チョコボン」、
沖縄調や甲子園調など、チョコボのテーマをさまざまな形にアレンジしてました。
こういう独自の面白いアレンジしてくるのはTMMさんの魅力のひとつですね。w

「墓碑銘~仲間を求めて」では、まず「墓碑銘」の演奏中、
セッツァーがダリルを回想する例のシーンのセリフがステージ上のスクリーンに
出てきたんですけど・・・ナイス演出でしたね。
そしてそのあとの「仲間を求めて」でもう!やられました!
僕は数あるFFシリーズの中でも、これらの曲が流れるあの一連のイベントが
一番と言っていいくらい大好きなので・・・!
「仲間を求めて」だけでなく、その前に「墓碑銘」もちゃんと入れてくれるあたりが、
さすが!ファン心理を分かってるなー!と思いましたね。

「決戦~最後の闘い」はそうとうテンポが早い曲ですけど、
ちゃんと原曲を再現していて、よく弾くなぁと感心しながら聴いていました。
スクリーンにはでっかく「カメェェェッー!」という文字が現れて思わず吹きましたw



【第2部:お客様アンケート企画】

お次は第2部!
ここでは、前々から要望が高かった「FF以外の曲も演奏してほしい」という
リクエストに応えたアンケート企画のコーナーでした。
事前にTMMの公式サイトで、FF以外で演奏してほしいスクエニのゲームタイトルを
募っており、上位3曲を演奏しますとのことでした。
ただ、3位が同ポイントだったため、急遽4曲やることになったそうです。;w


■Dearly Beloved ~ Hand in Hand(キングダムハーツ)

リクエスト第3位。Dearly Beloved、美しいピアノの曲ですね!
ただ、音数がオリジナルより多くて、個人的には少し違和感がありました。
原曲はもうちょっとシンプルだった気がするのですけど・・・;


■四魔貴族バトル1(ロマンシング サ・ガ3)

同率での第3位。メインのメロディのほかに、ハープの音もしっかり入ってて
ほぼ完璧と言っていいくらい再現されてましたね。素晴らしいです。
あと、ちらっと四魔貴族バトル2のイントロも入ってましたねw 血がたぎりますw


■Stab the sword of justice(スターオーシャン セカンドストーリー)

リクエスト第2位。スターオーシャン2の通常戦闘曲ですね。
まさか、これが生演奏で聴けるなんて思ってもみませんでした!w
これがライブ演奏されたのって今までほとんどないというか、
もしかして日本初ではないでしょうか。。。;?w
桜庭さんの曲はテンポが超速いですけど、お見事な再現度でした。


■魔王決戦~時のみる夢(クロノ・トリガー&クロノ・クロス)

リクエスト第1位。クロノはやっぱり人気高いですねー。
最後は「クロノ・トリガー」(メインテーマ)で締めてました!
時のみる夢がそれのアレンジなので、流れ的には自然かなと。



【第3部:FINAL FANTASY VIII】

再度休憩を挟み、第3部。FF8を特集しての演奏でした。


■Liberi Fatali
  
■Balamb GARDEN~Waltz for the Moon

■The Man with the Machine Gun~Force Your Way

■Slide Show Part 2~Shuffle or Boogie

■FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC

■Fisherman's Horizon

■The Oath

■Ride On

■The Castle



※写真は、撮影・掲載許可をいただいています

「Liberi Fatali」は、ゲーム音楽合唱団のChor Crystal Mana(以下、CCM)さんが参加。
エレクトーンと調和した、荘厳かつ美しい歌声を聴かせてくれました。
CCMさんは最近、リトルジャックオーケストラさん、4starオーケストラなど
いろんなコンサートで歌う姿を見ますね。これからも活躍してほしい団体です!

魔女パレードの曲「FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC」では、エレクトーン演奏と
CCMさんのコーラスに加えて、セクシーな衣装をまとったベリーダンスのお姉さんが登場して、
妖艶な舞いを披露していました。いやーついつい目が行ってしまいますね。w

というか先日、植松さんのバンド「EARTHBOUND PAPAS」のライブが
ファンタジーロックフェスや、自由が丘女神まつりで開催されていたんですが、
そこでもベリーダンサーの方が出演されていたんですよね。
演出方法が共通していて、ゲーム音楽+ダンス、というのも今後表現手法として
少しずつ確立されていくのかな。。。と感じました。
(※ちなみに、ファンタジーロックフェス以降の一連のEARTHBOUND PAPASライブでの
  出来事については、コラム形式でまた改めて記事を書きたいと思っています。
  だいぶ遅いですが; これは是非書いておきたいので。)

「Shuffle or Boogie」はカードゲームの曲ですね。
これは生で聞いたのは初めてかもしれません。
途中、FF5の「ビックブリッヂの死闘」がなにげにちらっと入ってきてましたけど、
こういう遊び心いいですねーw

「The Oath」は、スコールの校内放送による演説シーンのセリフがスクリーンに流れてました。
久々に聞きましたけど、音と演出の相乗効果もあいまってグッときましたね!


■The Extreme

ラスボス曲ですね。個人的に、この曲の最大の魅力は動と静のギャップだと思うんですが、
それが見事に表現されていました。
ピアノソロから始まり、CCMさんのコーラスが入ってきて、盛り上がったかと思いきやまた落ち着いて。。。
もともとこの曲はコーラスが入っておらず、オリジナルでコーラス入りのアレンジが
されていたんですが、「FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC」や「Liberi Fatari」の
歌詞も入っていて、鳥肌が立つほど見事なアレンジでしたね。これはやられました。。。!
「魔力」を感じるほど恐ろしいまでに引き込まれ、ただただ固唾を飲んで聴き入っていましたね。
このコーラス入りアレンジでのオーケストラ演奏を聴いてみたいと思ったほどでした。




■Ending Theme

エンディングムービーで流れる曲ですね。
原曲はかなり長い曲ですけど、途中の「Eyes On Me」パートからの演奏でした。
ゲストボーカルとして、「ファイナルファンタジーソングブック まほろば」を歌った
清田愛未さんが登場されました!
「まほろば」で清田さんは、日本語版「Eyes On Me」を歌われていましたが、
清田さんいわく英語版を人前で歌ったのはこれが初めて、とのことでした。
個人的に、このEnding Themeの、「Eyes On Me」から「ファイナルファンタジー」に
つながる部分の間奏が大好きなんですけど、それも含めてしっかり再現されてて。。。
じーんときましたねー。

演奏後は清田さんと、TMM代表のみささんとでトーク。
清田さんは、フェイウォンさんのオリジナルバージョンを聴きすぎてしまって、
中国語なまりの英語になってしまい、それを直そうとNOVAに通おうと思ったものの
間に合わなかった、とのことでした。w

「せっかく清田さんがいるんだからもう1曲・・・」
ということで、演奏されたのはこれ!



【アンコール】

■雨上がり、散歩道
   
まさかこれが生で聴けるとはッーー!!!
FF7のユフィのテーマである「忍びの末裔」のボーカルアレンジ版ですね。
(「まほろば」に収録されています)
これは「まほろば」が出た当時から大好きだったので、聴けてうれしかったです!!
原曲がもともとやさしい感じの曲ですけど、さらにかわいらしい曲になってますよね。
お客さんの手拍子も加わり、とてもアットホームな雰囲気でまったり楽しめました。

ちなみに清田さんはハロウィンのランプのような入れ物を持参されていたんですが、
間奏のときにはステージを降り、お客さんにお菓子を配ってたのが微笑ましかったですw


■プレリュード

ラストはおなじみプレリュード!
エレクトーンとCCMさんのコーラス双方の奏でる、やさしくも神秘的なハーモニーに
会場は幻想的な雰囲気に包まれました。



・・・そんなこんなでコンサートは終了しました。
演奏はところどころミスタッチも見受けられましたが、全体的にはとてもよいコンサートでした!
FF好きにはたまらなく幸せなひとときでしたね。
というか、素人目から見ても演奏するのが難しそうな曲ばかりだったので、
あれを人の手で弾けるってだけですごいなぁと感心してました。

エレクトーンは様々な種類の音色を奏でることができ、少人数の編成であっても
オーケストラに匹敵する豊かな演奏が楽しめるんですが、改めてその魅力を再認識しましたね。
また、どの曲も基本、原曲重視でのアレンジがされており、元のゲームのイメージを
壊していないことに好感を持ちました。
本当に団員のみなさんはFFというゲームが大好きなんだな~と思いました。


今回このTMMさんのコンサートは、3回に分けてのWeb予約形式だったのですが、
人気が高まってきたのか、会場のキャパシティが小さいせいか、
3回とも予約がほんの数分ほどで終わってしまったんですよね;
個人的には、エレクトーンシティのようなコンパクトなホールだけでなく
もっと大きなホールでやってもらえたらなという思いもあります。
そのほうがもっとたくさんのお客さんが入れますし。
(あと、FF音楽はとくにゲーム音楽好きからの需要も多いと思いますし。。。)

TMM代表のみささんによると、今後、昼夜2公演や2daysでの開催、
もっと大きい会場での開催などいろいろ考えているそうです。
エレクトーンを使用したゲーム音楽コンサートを行っている団体は
世界的に見てもおそらくここだけだと思いますし、(もし他にあったら教えてくださいw、)
今後の活動に期待したいです! TMMさん、これからも応援してますッ!!




■余談:楽曲使用料について

第2部開始前に司会の方から、このコンサートで演奏した楽曲の使用料についての説明と、
お客さんに対してのカンパのお願いがありました。
今回のような演奏会でゲームの楽曲を演奏するには、そのゲームの著作権を持つ
ゲームメーカーに対して楽曲使用料を支払わなければなりません。
司会の方は「TMMは団員数が少なく、自分たちだけで支払金額を賄いきれないため
お客様からのカンパをお願いします」という事情も合わせてしっかり説明されていました。

現状、ゲーム音楽の演奏会は、こうした対応をきっちり行わないと
著作権的にクリアな状態で開催ができない、という事情があります。
お客さん視点から見ると、こういった形できちんと説明をしてもらえると、
そういうことなのか、じゃあ協力しよう、と理解したうえで払えるのではと思うので
いい試みであると僕は感じました。

ゲーム音楽演奏会を企画・運営・演奏する皆さん、それを聴きに行くファンのみんな、
そしてゲームそのものを作るメーカー。
あとは、皆に愛されるFFの音楽を作った植松さんなどのゲーム音楽作曲家の方を含めて、
誰にとってもハッピーであったほうがいいですもんね。

そのためにも、こういった枠組みは今後より適切な制度に整備していく必要があると感じます。
ゲーム音楽演奏の文化が今後さらに発展していくためにも、
2083さんや関係者の方とともに、僕もできることをやっていきたいですね。
コメント (2)
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