と言う事で余り大きな声では言えないのだが、最近は日本でも見るようになったトルコのDöner kebab(ドネルケバブ)が大好きだ。大きな声で言えないのは本場トルコで食べたことがないから。綴りにウムラオトが付いていることから判るように食べたのはもっぱらドイツであった。
赴任して間もない頃、フランクフルト駅の構内で異様な売店を見付けた。売り子の目の高さに縦置きされた50Lミニドラム缶程の円柱がモーターでゆっくり回転している。円柱の三方には電熱器がつけられ香ばしいいい香りが辺りに漂っていた。そう円柱物は巨大な肉塊だったのだ。
匂いと好奇心に負けその場で頼む。浅黒い顔したひげのおっちゃんは巨大なナイフで肉塊の表面を縦に薄く削り取り、左手に持った塵取り(日本のとまったく同じ形)で落ちる肉を器用に受け取った。30㎝はあろうかという巨大な円形パン(ピデ)を4つ切りにし、真ん中に切れ目を入れたものに焼きあがった肉、レタスの千切り、オニオンスライスをごっそり詰め、白いソースをかけたものを手渡してくれた。
出来立てを店の裏手でかぶりつく・・・うめぇ~!!!。スパイスと塩の効いた肉にタマネギがマッチして今まで食べたことのない旨さだった。味わう内に肉はラム、ソースはヨーグルト系だと判る。85年で5DMだったと記憶しているがボリュームがあり、今より大食いの当時でも1個で充分だった。
何軒か試したが、ここともう1軒トルコ人街にあるケバブ屋が一番美味かった。店にあるチリ(粗めに刻んだ一味唐辛子)を振るとビールに良く合うんだな、これが。不思議なことにドイツ人は余りおらず、中東系の人ばかりいたような気がする。会社であそこ旨いぞと言っても全然反応なし(笑)。唯一の味方はスコットランド人のフィルだけだった。
数年前、神戸を歩いていて偶然このタイプのケバブ屋を見つけた。不味くはなかったが、ボリュームがあまりにも淋しく肉が鶏肉なのが不満。ラムの方が美味いゾというと、中東系の店員に「でも日本人、ラム嫌いな人多い」と返されてしまった。ワシャ日本人やっちゅうねん。そーゆー偏見を持つ外国人は一回北海道で暮らせっちゅうねん。肉と言えばラムしかないんやで(これはぼーずの偏見)
この間、トリでもいいかと久しぶりにここを訪れたら・・・店がない。ケバブ自体が神戸っ子に合わなかったのか、それとも鶏肉がいけなかったのか。真相はやぶの中。
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