思いつきで書いた物語と実話のMIX

フィクションとノンフィクション。目線を変えると景色も変わる

言葉にできない11

2019-08-25 21:02:00 | 日記

彼と別れて私はまた学校に行きたくなくて


いつも通り朝通うふりをして、コンビニや本屋、ネカフェなどで時間を潰して

いつも通り帰宅した

もちろん制服から私服に着替えて

メイクもして

学生に見えないようにした



ある朝私は流石に担任から連絡が来ると思い


学校へ行った


席替えがされてあり

不登校からか一番窓際の一番後ろの席だった


久しく見る私にみんなが視線を送る


私に取ってそんなことはどうでもいい


移動教室の途中に廊下でアイツにさえ会わなければ



でも廊下ですれ違う日が来てしまった


「おっ?来てんじゃん

「マジか…よく来れたな


あのアホカップルが私を見るなりケチをつけてきた


「まだ俺に未練でもあんの?


「…。


「否定もしないってことは、もっかい付き合えるんじゃねえか的な?


「…。


ひたすら無視したが

アイツは前に立ちふさがり一歩も動けずにいた


「俺とのセックスにハマっちゃったとか?アハハ…

「…(イラっとした

バカじゃ無いの?って言ってやろうと思ったその時


アイツは後ろに吹っ飛んだ


「痛てて…なんだ?


「…!!









後ろの席のアイツがムカつくアイツの襟を掴んで後ろに引き飛ばした。


「廊下で立ち往生とかウザいんだよ…


「てめえに関係ねえだろ!


「関係なくても腹がたつんだよ
「大体のことは噂で知ってる。


「なにがだよ


「女の子が恋する気持ち踏みにじりやがって。
「お前みたいなの嫌いなんだよ


「なんだよ!やんのか?


「かかってこいよ。このクソが。


2人はつかみ合いの喧嘩をはじめた


が、


すぐに先生が来て止められ


2人とも職員室に連れていかれた




私はムカつくアイツの女と2人残されたから


「あんな浮気男に興味ないから。アンタももっと相手選んだら?



「…ぅるせぇ…


女は走っていった





学校の帰り駅のホームで電車を待っていると


後ろの席のアイツがいた


何か話そうと思ったけど声がかけられなかった



でも私に気づいた彼は


「ちゃんとしてるようで、フワフワしてんのな。
「お前守ってくれるやつ居ねえの?



「居ないよ



「探せよ



「やだ、もうめんどくさい



「でもさ。





「うるさいなぁ。じゃあアンタが守ってよ!



「!?…………まあ…………別にいいよ?
「お前勉強出来るから教えてもらう代わりに用心棒みたいなことしてやるよ。


「えっ?



「じゃあ明日からも学校来いよ?




「…うん







なんか変な感じのまま


2人で並んで歩いた





カップルに見えるかな…



何故かドキドキして



何を話したのかは覚えてない



でも



私と彼は契約彼氏と契約彼女になったんだ









次の日からは彼との噂で持ちきりだった



クラス1の競争率の彼が私の彼氏


皆がその話題に虜になった



流れで手を繋いで帰る


彼氏彼女のフリだ



でも


大きくて


少しゴツくて


でも優しい彼の手は


別れる寸前まで離すことはなかった



守ってくれてるんだ



そんな気がした



それからはイジメにあうこともなくなった


少しずつだけど学校に通いはじめ



少しずつだけど


彼のことが好きになっていった


何を考えてるのかは分からないけど


2人で歩く時の彼の横顔に


繋いだ手の力が日に日に強くなった



自転車で2ケツしたのも始めてだった


彼の背中に耳をすませて目を閉じる


彼の鼓動が聞こえる


あったかくて


優しくて


強くて



私の眼に映るいつもの形


私は彼のことが大好きだ





彼の名前は


青木恵介



ケイスケは私をアンタって呼ぶ


ケイスケは他の女の子には話しかけるなオーラを出す


ケイスケは意外にもスイーツが好きだ


ケイスケはいつも寝癖がある


私の日常はケイスケで満たされている


でも私はまだ彼とはキスもセックスもしてない






でもいいの



私はケイスケに大切にされてる



だって


ケイスケは



アンタがしたくなったら言って



トラウマが消えてなくなるまで



俺が少しずつ消せるように頑張るからって



私を大切にしてくれた



彼のことを思う気持ちは日に日に大きくなるばかりだ






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