ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

舞妓さんちのまかないさんは三食の大切さを描き切る名作

2017年08月21日 | 絵日記
舞妓さんちのまかないさん 1 (少年サンデーコミックススペシャル)
小山 愛子
小学館

小山愛子先生の「舞妓さんちのまかないさん」を読みました。

面白かったです。ほっこりしました。

京都花街には、舞妓さん達が暮らす置屋があります。

三度の食事を準備するのがまかないさん。舞妓さんたちの心身の健康は置屋のまかないさんの腕にかかってます。

そんなある日、ある置屋でまかないさんが倒れました。

舞妓さんたちは買ってきたお弁当で三食をしのぎますが、すぐに飽きに襲われます。

胸やけと食欲減退に蝕まれ、日々衰弱していく舞妓さん達。

そんな中、一人の少女が立ち上がります。「わたし、ごはん作ってもいいですか?」

親子丼、フレンチトースト、おにぎり、ハンバーグ、サンドイッチ、焼きそば、からあげ・・・。

なんでもない普通の家庭料理が舞妓さんたちの心身を癒し、稽古への活力を生みます。

日々のなにげない生活とともに、舞妓さんならではの苦労や悩みも等身大に描かれ、文化の継承とはこんなに過酷なものかと胸が熱くなります。

三度の食事の大切さと舞妓さんたちの情熱を温かな筆致でしっかり描き切った名作です。