山井さんが1991年、ユーゴスラビアで開かれた国際漫画会議に出て、感じるところあり!!!
から、生み出された、素晴らしい、歴史解説本です。
ユーゴスラビアは、当時2300万人の人口で、6つの共和国があり、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字を持った国でした。
民族紛争が耐えることのなかった歴史。
いま、世界では民族と呼ばれる族は、3000、言語は5000あるといいます。
しかし、国と呼ばれるかたまりは200しかない。
宿命的な民族問題の根本は何か????どこにあるのか???? 鋭く指摘しています。
戦争、紛争、暴力、テロの応酬となってしまっているパレスチナ。
その原因を、紀元前2000年から。漫画で説き起こしています。子供2人ーーーニッシムというユダヤ人、アリというパレスチナ人の子供を出演させ、彼らに語らせて、平易な内容で、すらすら読めます。
アレキサンダー大王、イスラム教の起源、十字軍、フランス革命、第一次、二次世界大戦、イスラエル建国、1、2、3、4中東戦争、キャンプデービッド会議、湾岸戦争、オスロ合意、9、11、、、、、、、、、、、、。
これだけ系統立てて、理解を 整理して、深めてくれる本にはじめて出会いました。
山井さんは言います、
「テロリストをつくるのは貧困じゃーない。絶望なんだ」「将来に希望があれば貧乏だって耐えることができる、人を愛することだってできる」
テロリストに。シャヒード(殉教者)になれと、ささやかれる、絶望した若者たちへの手口、、、、、、、おぞましい!!!
テロリストがイスラエルに入り込まないように4m--8mの壁をつくってしまい、その壁にかこまれたパレスチナ人の悲劇。
ユダヤ人は2000年もの間、民族差別を受け、異端裁判、国外追放で、迫害を受け、殺され続けても反撃しなかった。神がユダヤ人に与えた試練だと、、、。しかし、あげくは、ホロコースト。ヒットラーは600万人のユダヤ人を殺した。そこでも抵抗しなかった。世界も助けてくれなかった誰も!!!
1948年イスラエルが建国されたときユダヤ人は誓った「これからは暴力に対しては、暴力で反撃しよう」、、、と。
だが、この要因、複雑に絡み合ったパレスチナ問題の背景には、大国のご都合主義が見えるんだ。
とくにアメリカ、ソ連、イギリス、フランス、、、、、植民地を持った国は、皆、自国の利益の為に、小さい、力の弱い国、資源国を、振り回して、あげくの果て、民族問題を生み出してしまっている。
大国、中国が、加わると、また、確固たる概念でもなく、崇高なものでもなく、人類にとってガンとなっていく民族問題が大きくなるおそれがあるんじゃーないかと、不気味になります。
真の警告の書ですね!!!!!!これは!!!!