30日(日)曇り
昨夜久世光彦著「触れもせで 向田邦子との二十年」を読む。

読んでいる途中に、ページの間から色々な表情をした向田邦子さんが、顔を出してくれる。
無口だけど早口、遠くを見ているときもある、約束の時間にほとんど遅れる、小さな嘘(可愛い嘘)もつく、爪を噛む。
向田邦子さんの本はほとんど読んでいる(料理のレシピ・服飾関係は除く)ので、刑事ドラマではないけど、裏付けが取れたり、深く見れたりと面白かった。
私の中では、向田邦子さんは生き続けている。色々な向田邦子さんが、今日も生き続けている。
白い息を吐きながら、自分のお気に入りの手袋を探して。