思いつくまま ヒトリゴト

藤沢の賃貸不動産、スタッフがつづるヒトリゴト(^^)

インフレとは

2008-07-17 19:35:35 | Weblog
今は物価騰貴がどんどん進んでいます。
継続的に物価が上昇する状態をインフレといいますが、
インフレには悪性のものと良性のものがあります。
物が飛ぶように売れ、需給のバランスが需要過多に
振れているために物価が上がる状態を良性とすると、
今の日本で起こっているインフレはどうでしょう。
物が飛ぶように売れ、サラリーマンの給料が上昇を
続けているでしょうか。いいえ。
特別景気感が良くも悪くもない状態から、物価上昇が
始まっています。原因は原油高です。
全ての物品・サービスの基礎となる原料と言ってもよい
原油が劇的に値を上げているために、国内経済の
需給バランスにかかわらず物価が上がっているのです。
このようなインフレは、悪性であり、経済を縮小させ
てしまうものです。世界的に見ても。
では原油が上がる原因とはどこにあるのでしょう。
それは金融商品を主にターゲットとしていた欧米の
投機マネーが、アメリカのサブプライムローン問題を
嫌って金融商品から原油の先物等にどっと流れ込んで
来ているからです。その規模はOPECの増産方針をも
飲み込むほどのものです。ですから、OPECは夥しい
投機マネーを背景にとても潤っています。
また、投機マネーは穀物の先物市場にも流れ込んでおり、
穀物の輸入価格を押し上げる原因になっています。
高騰を続ける原油を嫌うと同時に、カーボンオフセットを
志向して、バイオエタノールなる新しい燃料の概念も
生まれました。簡単に言うととうもろこしやサトウキビを
酵母菌で醗酵させてアルコールを作り出し、それを
燃料とするものです。原油を消費せず、かつ
穀物はその生育過程で、大量の二酸化炭素を消費します。
一石二鳥ということですね。
ただ、これも今はただただ「よいアイデア」というわけには
いかないようです。というのは、タダでさえ投機マネー
が流れ込んで騰貴している穀物市場からさらに
人間の口に入り込むはずだった(或いは牛豚の飼料になるは
ずだった)ものがバイオエタノール生成のために
消費されていくからです。
ますます穀物市場は騰貴してしまいます。
かろうじて国民が消費する程度は輸入することができていた
貧しい国々が、この高くなった穀物を輸入して果たして
自国民全てを食べさせることが出来るでしょうか。
原油高とは、アメリカの失政に端を発し、世界を覆い、
貧しい国々の人々をさらに飢餓に追いやる結果を
部分的とはいえ生んでしまっています。
長期的にはエネルギー源の原油からの脱却、
短期的にはサブプライムローン問題の早期解決、
が強く待たれますね。
コメント (2)
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