私が、九寨溝・黄龍の旅を選んだ理由には3点ある。
①数か月前、NHKの日曜美術館の番組で、敦煌などシルクロードを描いている101歳の入江一子さんの作品を紹介していた。幻の青いケシを求めて高齢にもかかわらず四姑娘山(しこじょうさん)に登ったという。その近くに位置する黄龍にもひょっとしたら青いケシが咲いているとの思いからだ。私は何かと幻とか限定品によわい。
②九寨溝・黄龍の旅は、以前に比べるとかなりお値打ちになっている。株に例えれば中国の旅は買いである。
③歩く行程が多いので、元気なうちに行きたいとの思いがある。
今回、2017年7月3日、名古屋出発の九寨溝・黄龍・都江堰と成都6日間は、総費用132070円であった。
名古屋を15時10分発のため、成都のホテルに着いた時には、午前0時を回っていた。にもかかわらず朝の出発は7時30分である。私は、旅に出た時には、気持ちの高まりのせいかあまり気にならない方だが、少し眠い。これから始まるであろう長~いバスの旅は、毎朝7時台の出発である。有意義な毎日が過ごせると思うと感謝・感謝である?
都江堰の近くのパンダ飼育センターに寄った。その施設にはパンダが11頭が飼われている。全員屋外に出て笹を食べたり、うろうろ徘徊したり、じゃれあって遊んでいた。4頭の赤ちゃんパンダは、ガラス越しでの見学であった。ガラスがなかったらもっとかわいい写真が撮れたことでしょう。とても残念でる。
途中、トイレ休憩があった。中国の田舎のトイレには興味津々である。場所によっていろいろある。そこのトイレは、入って右側は大便用になっており、各部屋ごとに仕切りがあるが扉がない。全室満員の中、中央にあるU字溝にまたがっている姿はくすっと笑いそうになる。スズメ落としのようにすぐには水が流れないため、とても臭い。現地の方は、臭さに慣れているのかしゃがみこんででスマホをいじって、ゆっくり用を足している人もいた。
松州古城 (松藩古城)は、チベット族と漢族の交易の要所であったと言う。その中心街から少し脇にそれるとそこで暮らす人々の生活が伺える。日本ではめったに見られない足踏みミシンが現役で活躍していた。子供の頃、もう亡くなった母の思いが蘇ってくる。広い中国では、郷愁を感じさせる事柄が何かと多く、それが、中国の旅の醍醐味である。