花のアート写真工房

Ⅰ:透明水彩画集
Ⅱ:旅エッセイ(海外編)

【アートに対する情熱は、青春そのものです!】

フランスフォトエッセイ~その1:3月なのに寒波襲来

2013年06月23日 08時47分16秒 | 旅エッセイ⑩~フランス
      

                                         

 私にとっては、今年も3月になると海外旅行の季節でウキウキしてくる。ひとえにその時期の料金が安いからだ。とは言え寒い時期に寒い所に行くのは初めての経験である。スーツケースは、冬物の服でいっぱいになった。

 ツアーは、HIS感動価格フランス周遊8日間(中国東方航空利用):旅行代金152000円、燃油サーチャージ等27180円、2013年3月11日発に
決めた。決め手は、他のツアーに比べ安いことと、パリ市内での自由行動が約3日と多いことである。絵の仲間8人が同行した。
 フランスは、印象派の画家をはじめとして数多くの名画が鑑賞できる。私たちも、ルーブル、オルセー、オランジュリー美術館めぐりを楽し
みにしている。他にも、モンマルトル、オンフルーフやルーアンなど絵の題材になったところも興味がある。

 その話を身近の人に話したところ、ヨーロッパに行くのに中国東方航空を利用するとは?という意見が多かった。中国人のイメージが、声が
大きくマナーが悪いことによる。中国東方航空を今回利用して、ツアーということで日本人が周囲の座席に集まっていたせいか快適であった。ヨーロッパとなると中国人でも旅慣れた人たちが利用するためなのか?
 つい最近、シカゴに住んでいる娘が7か月の孫と一緒に日本に帰ってきた。搭乗者の中には、赤ちゃん連れの乗客も数組いたそうだ。夜、一人が泣き出すと、つられて大泣きになり他の人にかなり迷惑をかけたようで、隣にいたシカゴで美術を学んでいる娘さんに迷惑をかけたことを謝ったら、その中国人は、かわいい赤ちゃんと一緒になれて幸せでしたと言ったそうだ。相手を気遣うことは、いざとなれば日本人でもなかなか言えない。

 上海での待ち時間(約5時間)は、待合室で、7人の人物画を描いた。かなりハードなトレーニングで、大変疲れたが、時間を有効に使えて、
自分としては満足であった。

 早朝5時半頃にシャルル・ドゴール空港に着いた。着いた日の観光で必要なものは、スーツケースに入れないようにあらかじめ指示されていたが、やはりロビーでスーツケースを開けて探し物をする人がいた。私は、その時若い女性のスーツケースの中身をまじまじと観察した。おっさんである。色とりどりなパッケージ袋で整理されており、収納ってこう言うものかと感心した。私も、スーパーの袋に部類別に入れておき、できるだけ洗濯物は、ちょっと柄の違ったスーパー袋で区別している。あとは、全体重をスーツケースにかけ、カギをかける。なにせ早い。
 
 まだ、暗い。街路灯や車のヘッドライトに映し出される大粒の雪が見える。まさかの雪。冬である。3月なのにパリに40数年来の寒波が訪れたのだ。
 シャトルへ向かう途中、大渋滞である。ゆるやかな長ーい上り坂で雪で滑って立ち往生の車を避けての進行のためである。ホテルまで無事たどり着けるか不安がよきった。乗客の心は、声に出さなくて不安に思ったに違いない。そして、添乗員さんは、モンサンミッシェルへ行く道路が閉鎖になったとアナウンスした。前途多難である。
  

フランスフォトエッセイ~その2:雪景色のシャトル

2013年06月23日 08時46分56秒 | 旅エッセイ⑩~フランス
                                                

                        

                                             

 雪の降り積もる中、バスは、シャトルに向かった。途中、雪で滑って立ち往生する車を何台か見ながらゆるやかな坂を登りきって、下りになってやっと渋滞から解放された。とはいえその遅れは大きい。添乗員さんは、申し訳ないですが、ランチは遅くなりますので、ご了承願いますと語った。私は、これでロワール地方の1日目の宿泊地までたどり着けることへの安堵感を覚えた。それと同時に、餓えをしのぐために何か食べなければと小太りの私は反射的に思った。

 シャトルのノートルダム大聖堂を観光した。シャーベット状の雪に足基を注意しながら進んだ。外国の冬景色を見るのは、初めての体験である。私は、興奮し、シャッターを押し続けた。町全体がセピア色の風景の中で、雪が舞い降る光景は日本の雪景色と違ってみごたえがある。また、雪のため人出が少なく、シーンと静まった空気感は、非日常である。

 ノートルダム大聖堂は、中に入るとかなり広い。ブルーのステンドグラスが有名で、ガラス窓ごとに描かれた絵によって、聖母マリアの物語になっている。私は、外の雪景色が気になり、その中を小走りに通り過ぎ、その周辺の町並みの写真を撮りまくった。日が当たりだし雪が溶けだすと景色が一変する。今しかないのだ。途中、ランチが遅くなると言うことで、パン屋さんでクロワッサンなどを買った。フランスに来ての初めての買い物である。しかし、フランスのバスの運転手の仕事内容や時間が厳格になっているらしく、バスの中では、食べたりゴミを出してはならないとアナウンスがあったのを思い出した。クロワッサンは、絶対駄目である。私たちはバスの外で食べた。

 ランチは、ロワール地方の小さな田舎のレストランである。周りは見渡すがぎり一面、畑である。牛肉の赤ワイン煮(ブッフ・ブルギニョン)がじっくり煮込んだのか肉がやわらかくとても美味しかった。能登からの新婚さんが同じテーブルになり、おめでとうの乾杯をした。場は大いに盛り上がったが、当事者にとっては有難迷惑だったかもしれない。

 その後、シャンポール城とシュノンソー城を観光して、長~い一日が過ぎた。 

 

フランスフォトエッセイ~その3:雪のためパリ市内にUターン

2013年06月23日 08時46分43秒 | 旅エッセイ⑩~フランス
                                      

 朝、雪のためモンサンミッチェルへ行く道路の閉鎖がまだ解除になっておらず、その後の状況の予測が立たないということから、予定を変更してパリ市内にUターンした。モンサンミッチェルに宿泊した人たちは、そこで缶詰状態のようで、それに比べればまだましなようなアナウンスであった。3月なのに?まぁしかたがない。前向きに考えようと言い聞かせた。

 シャトル駅前でランチ。駅前らしくカウンターでコーヒーを飲んでいる姿を見かける。その様はよく似合う。足が長いせいかもしれない。あるいはカフェ=エスプレッソのカップが小ぶりのせいかもしれない。

 3時ちょっと前にパリの中心部に着いた。エッフェル塔撮影の定番スポットからエッフェル塔の景色を眺めた。世界各地からの観光客でにぎわっていた。見ず知らずの人とお互い写真の撮りあっこをして束の間の友になった。言葉はいらない。笑顔と手ぶりでグー。

 バスは、シャンゼリゼ大通りに入った。ガイドさんは、左右にある有名な店をつぎからつぎへと連呼した。私にとっては、全く興味がないことだが、確かに首の運動になった。そしてオペラ座にある百貨店(ギャラリー・ラファイエット)でお買い物のフリータイムになった。マカロンの専門店(PIERRE HERME)でバニラ味のマカロン(1個:1.95€)を一つ食べた。その店は、日本にもあるようだが、どうしてもフランスのマカロンを食べたかったし、意外に後でいいやと思っていると、食べる機会を逸することを私は学習しているのだ。味は、フランスの味でした?

 ガイドさんと一緒にオペラ駅でメトロの切符を購入した。自動券売機は硬貨でしか買えなく、10枚綴りの回数券(Carnet)を買うためには、12.70€の硬貨の持ち合わせがないと買えない。硬貨は枕銭にも使うし足りないため、窓口での購入に決めた。50€札を出すと取り扱ってくれない。そのことを駅員さんとガイドさんとのやり取りでわかった。私は、10€札と5€札を使った。自動券売機で札が使えないこととどんな札でも使用できる日本との違いを感じた。現地の人は、ポケットに小銭をジャラジャラ忍ばせていると聞く。
 

フランスフォトエッセイ~その4:モンマルトルからシテ島へ

2013年06月23日 08時46分28秒 | 旅エッセイ⑩~フランス
                                                 

               

            

 まだ雪が残る中、モンマルトルに向かった。アンヴェール駅近くでバスを降り、サクレ・クール寺院へと歩いた。道路沿いの店は、トラックからの荷おろしなど、あわただしく開店準備に追われていた。途中フニクレールというケーブルカーの乗場があったが、歩いて登ったほうが早く着いた。
 似顔絵を描く画家で込み合うテルトル広場の10時半頃は、画家の人たちがやっと準備をしだすころで、あたりは閑散としていた。

 私たちは、コルト通りを曲がり、ブドウ畑に続くシャンソン酒場で有名なオ・ラパン・アジルの外観を散策した。当てもなくスケッチのロケーションを探した。ちょっとカーブした石畳の道で、教会の塔が少し見える坂道でスケッチすることに決めた。絵に夢中になっていたら、お尻がベタベタになった。近くの木からの雪解け水が押し寄せたためである。なんとかおしっこをちびったような濡れ方でなくほっとした。

 その後、色々な画家が描いたラデの風車を横切って、11時半頃、行きに寄ったテルトル広場を覗いたら人で広場を埋め尽くし、大盛況であった。ヨーロッパは、日本に比べて人々の動き出す時間が遅い。ランチは2時頃、ディナーは20時以降から混み出すらしい。

 午後は、シテ島にあるノートルダム寺院からのフリータイムになった。あらかじめ予定してなかった地区の観光であった。ガイドさんがパリで一番好きだというサント・シャペル教会を見学した。壁一面がステンドグラス張りで、宝石を散りばめたような幻想的な空間を演出していた。そこは、ガイドさんのデートコースに違いない。

 歩き疲れた私たちは、サン・ルイ島に渡ったて、「るるぶ」で紹介された「ラ・ブラッスリー・ドゥ・リル・サンルイ」という長~い名前の大衆食堂に入った。100年以上も続く店で、内部は黒ずんだ木のぬくもりを感じた。通路の反対側に6人グループのオランダ人に、デジカメのシャッターをお願いした。私たちがポーズをとると、ウェーターが通りかかりうまくできない。それが、2度、3度とタイミングよく出くわすものだから、お互い大笑いになった。気品の高いジョークのような出来事であった。

 夜のセーヌ川クルーズ前に入ったレストランで、夕食にカタツムリを初めて食べた。カタツムリが前菜であること、味付けがとても良く大変おいしかったことに驚いた。ボーノ!、トレビア~ン!を連発した。カタツムリと言うよりエスカルゴと呼ぶべし。

   

フランスフォトエッセイ~その5:ベルサイユ宮殿からルーブル美術館へ

2013年06月23日 08時46分15秒 | 旅エッセイ⑩~フランス
                  
      
            
                        

 パリ到着4日目、出発前に予約していた「ベルサイユ宮殿と朝市マルシェツアー」(48€)に参加した。ホテルがパリ中心部から離れているため、朝7時にホテルを出発しメトロを乗り継ぎパレロワイヤル広場に集合した。まだ、夜の酒が抜けきってないため、多少気だるかった。

 ベルサイユ宮殿の門や外観の一部の梁は黄金色に輝き、入場する前にその豪華絢爛さをうかがい知ることができた。特に圧巻は、当時、毎晩のように舞踏会が開催されたと言われる「鏡の回廊」だ。回廊は、外光と鏡によってより広々とした空間を作り出していた。また、高い天井から釣り下がったシャンデリアは、眩いぐらい輝いていた。数百年が経っても、そのかがやきは損なわれていない。人々がベルサイユ宮殿を魅了する所以かも知れない。
 
 バスの集合場所である土産店に寄った。日本人の店員さんが「コブラン織はフランス独特な織物で、お土産に最適である。絶対に喜ばれる。」と説得力ある勧誘に私もつい負けてしまった。私は、コブラン織のポーチを3個かった。後になって、もらった方も喜んでいたようで、それを買った事に満足している。

 マルシェでの買いものをするために、フランス語会話帳~マルシェ編のパンフレットが車内で配られた。しかし、いざとなるとなかなか会話ができない。まして混雑している中では、無理な話で、買う物に指をさして買った。ゲランドの塩をいくつか購入した。観光客よりか地元の人で混雑していた。市場は、どこの国に行っても活気があっていい。

 午後からルーブル美術館に向かった。チケットの購入や荷物検査もスムーズに通り抜けた。しかし、事前にリサーチしていた絵は、会場が広くなかなか目指す絵に辿り着かなかった。普段ただ絵を鑑賞するだけでも疲れるが、まして名作がたくさんある美術館ではなおさらだ。絵の中には貸出し中のものもあってなおさら右往左往した。人ごみをかけ分けながらの移動は、大変疲れた。
 一通り見終わったところで併設のカフェで休息をとった。椅子に座りたかったことと喉がカラカラになったためてある。皆、大量の水分を補給した。ルーブル美術館めぐりの反省点として、専門のガイドさんと一緒に鑑賞してから、個人的に自由に回った方がよかったかもしれない。

 東芝のLEDのコマーシャルで、ルーブル美術館の夜景の映像がとてもきれいに映し出されており、ひと目見たかったが、疲れ果てて、その気力もなくなった。

 帰りにスーパーマーケット「モノプリ」に寄って、旅行中の食事に野菜が少なかったことでサラダとフランスワインを購入した。また、長~い夜が待っている。