出発する10日前から、九寨溝・黄龍の天気が気になっていた。予報では雨マークがず~と続いていた。現地では、雨季にあたるから仕方がないとは思いつつ、どうか晴れますようにと祈っていた。
成都に到着するちょっと前までどしゃぶりで、現地のガイドさんが、その後の九寨溝への長旅がどうなることかと、やきもきしていたと言う。
案の定、昼前から雨足が早くなってきたが、そのほとんどがバスに揺られて過ごしたのであまり気にはならなかった。九寨溝に着くごろには雨はあがった。山の天気はころころ変わる。
今日は、九寨溝観光の日である。早朝にでていた霧が徐々に天に昇って行き、晴れ間が出た。ラッキー!
私たちはホテルから九寨溝の入口まで15分ぐらいかけて歩いた。その歩道は、同じような目的の人々で長~い列をなしていた。入口付近には、人であふれて、ほこりっぽかった。大自然とは対照的である。朝からこんなに多くの人が集まるとは思いもしなかった。私たちは、チャーターバスを利用するため、その専用ゲートから入場した。歩きながら、行列して待っている人々を横目にしながらバスに乗車した。VIP待遇のように思えて、気分的にすがすがしい晴れである。
最初にガイドさんのおすすめの湖:犀牛海(さいぎゅうかい)を観光した。私は、磨き切った鏡のような水面に映った景色に、吸い込まれそうになった。大変感動した。晴れて風のない時のみに見られる光景である。そこを照会したガイドさんに感謝感謝である。
私は、上高地の上流沿いに1時間ぐらい歩いたところにある明神池が好きだ。木々の映り込みがきれいなのだ。それを見ながらイワナをつまみにビールを飲む。気分は最高である。しかし、ここは、その比ではない。
九寨溝には、チベット族の小さな集落が点在している。途中、水の勢いで回っているマニ車を見た。初マニ車である。その中にはチベット仏教の経文が入っていて回すことでお経を唱えたことと同じご利益があるという。さぞお釈迦様も回り過ぎるマニ車に面食らう事だろう。
昔は、字の読めない人にも仏教を広める役割があるのかもしれない。私は、旅行中に2回、お寺の周囲にあるマニ車を回しながら歩いた。今年はこれで祈願達成まちがいない。