昨年の今日。
あたしの不注意から失ってしまった大切な命のことを
思い出さない日はありません。
少しだけ、あの日の事を。
最後まで生きようと頑張ったルっちゃんのために。
止まらない喀血と下血。
病院で2回目の治療を受け
翌朝また点滴に行くことに。
帰宅した後も
苦しそうな息をしているルっちゃんを前に
ただたださすってあげることしかできなかった。
早く朝が来て。
誰か助けて。
何度も何度も何度も思った。
明け方。
ふっと目があった。
優しくてお転婆な瞳。
母ちゃん、あたし行くよ、の合図だったのかもしれない。
それまで何回もトイレに起きたり伏せたりしていたのに。
横たわり。もう目をあけることは無く。
荒い呼吸。
早朝。ルっちゃんを車に乗せて病院へ。
先生を待ち伏せ。
診察室。
あたしの目の前で、心電図が直線に変わった。
5才4ヶ月。
早すぎる別れ。
あたしに油粕は良くないという知識があったら。
もっと早く病院に行っていれば。
あの時、入院させていたら。
治療方法に他の選択肢はなかったのか。
後悔してもしてもしきれない。
場所。
季節。
風。
音。
におい。
すべてがいとしい記憶につながっている。
今にも、どこかから飛び出してきそうな。
たいへんなことも、たっくさんあったのに
浮かぶのはニコニコの笑顔ばかりです。
折々に
もう増えることのない思い出をたどりながら
ごめんね、とつぶやきながら
長くて短い一年が過ぎました。
親分と、仲良くやってる?
母ちゃんのこと、覚えてますか?
ルっちゃん。