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<写真提供&作成:ランさん> ジムコマンド宇宙仕様です!
本当に久々の「補講」です(笑)、今回はMS運用艦「ヒポグリフ」について
既に小説の本編内で、グリフィンなどとの違いについては記載していますが
一旦、ここで詳細の設定について説明しておきます。
尚、グリフィンについてはこちら「補講(2)」」に緒元を記載していますので、
そちらもご参照ください。(^O^)/
<名前から見る設定背景>
「ヒポグリフ」と言う名前は、16世紀の詩人ルドヴィコ・アリオストが書いた
叙情詩「狂えるオルランド」の中で出てくる、「グリフィン」の雄が、普通の雌馬と
交尾し生ませた怪物の名前です。(ラテン語の「馬」を意味する「ヒポ:hippo」と、
「グリフォン:gryphios」を合体させた名称からも、それが読み取れます。)
馬肉や人肉を主食とはしますが、グリフィンよりは気性が穏やかで、乗馬にも
使用されたとかの記述があるようです・・
そもそもグリフィンは、紀元前1500年頃のインドが発祥の起源と言われており
ワシの上半身と翼、そしてライオンの下半身を持っています。
つまり鳥の王さまの「ワシ」と、獣の王さまのライオンがが合体している動物
で、全ての王の頂点を表し、中世では王家の象徴として良く使用された事実が
あるようです。
そもそも、この小説(ガンダム外伝)の中で「グリフィン」という名前を使った
理由には「ヒポグリフ」の存在があったからなのです。
グリフィンの所にも書いていると思いますが、グリフィンは、地球連邦軍の
「V作戦」の一環として、宇宙空間でのモビルスーツ(文中:以下「MS」と記載)
運用をテストするために作成された実験艦です。
つまり、ジャブローの思惑から計画された艦艇なんですね。
MS運用デッキとMSコントロール設備機器のテストですので、実験をするための
テスト設備は片側のカーゴデッキだけで良かったことから、左舷カーゴデッキのみ
がMS運用設備に改装されています。
記述内容でもご理解いただけるように、アニメ機動戦士ガンダム登場する、
強襲揚陸艦ホワイト・ベース(ペガサス級2番艦)のMS運用設備とほぼ同じ設計で
ある事がグリフィンの位置付けを表しています・・
つまり、ペガサス級はミノフスキークラフトで、地球の引力圏での運用が可能であり
更に無重力空間である宇宙圏でも運用する必要があったことから、どちらの環境でも
運用できるよう、「引力圏での設備を宇宙圏で問題なく使用できるか?」のテストを
行っていた事が読み取れます。
しかしです・・
地球の引力圏での設計は、宇宙軍にとっては無粋な設計にしか見えません
宇宙軍には宇宙軍のあり方から、運用方法にについては別の考えがあったわけです
ジャブロー(引力圏)からの命令による、グリフィンの設計・・
これには、レビル将軍(陸軍系)の属派であった「マメハ大佐」が責任者となり
軍属であった民間の輸送船からコロンブス改級を軍に軍事徴収し、改造しました。
(星一号作戦の実施に対しても、かなりの数の輸送艦が軍事徴収されています。)
その際、輸送船の名前のままでは、V作戦に従事する従事者の士気にも悪かろう
と、ジャブローの元皇族が付けた名前が「グリフィン」という、鳥と獣の王の名前
なのです・・
(そのため、輸送艦としての命名法とは異なっている訳なんです)
まぁ(笑)そんなこんなで、ジャブロー(レビル派)からの命令で、V作戦の
宇宙空間での実験は、ルナツーのワッケイン司令直下の組織(ルナツー工房)で
行われた訳なのです。
しかし、宇宙軍の司令でもある、ワッケイン司令には、MS運用については
「宇宙には宇宙のやり方がある!」との持論があり、これについてタゴサ中佐と
検討を重ねていたのでした・・
(当初は宇宙戦闘機の空母としての機能などを検討していましたが、時代はMSに
移行したことから、FF(戦闘機)だけでなく、MSも運用できるよう検討していた)
そんな矢先、ワッケイン司令の元に届いたV作戦のテスト計画書は、
宇宙のやり方については配慮不足な計画であったのです。
(ジャブローから見たワッケイン司令の評価が「実戦経験も無い、ひよっこ司令」と
見られていたことも、背景にあるのかもしれません・・)
ワッケイン司令は、タゴサ中佐と共に、ティアンム提督(海軍系)に話を持ちかけ
ルナツー経費で、宇宙軍としてのMS運用艦のテストを行う事の承認を得たのでした。
つまり、ジャブローには秘密で、通常では無理(不可能)な状態から生まれたのです。
ワッケイン司令は、グリフィンに改修する民間輸送船の徴収時に、一隻でなく二隻の
コロンブス改級を徴収し、その艦をタゴサ中佐に託したのでした・・
その際に付けられた名前が「ヒポグリフ」なんです。
オスのグリフィンに、無理やり犯され、子供を孕んだ、メス馬の子・・
そうです、「馬」ってのは、ペガサス級の強襲揚陸艦を表しています。
少々ニュアンスは異なりますが、馬と木馬が私の脳内でリンクし、また、
ライオン(ネコ科)の下半身を持つグリフィンが、馬(ウマ科)と関係を持ち(汗;)
子供を作るなんて、無理(不可能)な条件から、生まれたのがヒポグリフである・・
という話から、ひらめいた! が正しいのかもしれません(笑)
そんな事を考えながら、陸軍系(地球軍)の思惑の「グリフィン」と
海軍系(宇宙軍)の思惑での「ヒポグリフ」・・ 2艦の構想ができあがった
ということなんです(^O^)
これで、どうして、グリフィンには艦長の「大佐」が居るのに、副長が「少佐」で
更に「特務大尉」までも乗艦していたのか?
また、同じような、テスト艦(MS運用艦)なのに、ヒポグリフは、艦長は「中佐」で
副長は「中尉」で、グリフィンとの要員体制に違いがあるのはなぜ?
などの疑問も解消できると思います。
つまり、グリフィンもヒポグリフも、宇宙軍であるワッケイン司令配下の第3艦隊に
所属している事。でも、グリフィンは、レビル将軍の肝いり(V作戦)であり、
艦長(マメハ大佐)はレビル派である事・・
そうです、ワッケイン司令は、自分の部下や宇宙軍派の要員で構成されている
ヒポグリフに対しては、安心しているのですが、地球軍派のグリフィンには
注意が必要だと考えたのでした・・
そのため「参謀」という名目で、自分の配下である「特務大尉(中佐同等権限者)」を、
お目付け役としてグリフィンに乗艦させたのです・・
これが、1つの艦に2つの意思決定機関が同居する、奇妙な構成になった背景です。
そのあたりの背景を腹に落とし、小説の本編を読んでいただくと、趣も変わるのかも
しれません(^^)ゞ
<ヒポグリフの装備>
宇宙空間は、完全な無重力ではありませんが、基本的には地球上での重力に比べると
地球や月、そして太陽などの引力影響は、はるかに小さい事はご存知だと思います。
つまり、MSの整備や発進用カタパルトなどは、重力配下の地上型とは異なる構造の
宇宙環境に適した形が作業効率も良い事がご理解頂けるとおもいます。
更に艦艇という限られた空間内では、その空間を如何に上手く活用するのかも、
重要な課題の一つでもあるのですね。
地球連邦宇宙軍では、1週間戦争やルウム戦役での大失敗に対し、MSの有効活用に
焦点をあて、適切なMS運用設備の設計に入りました・・(V作戦以外での思索です)
そのために、最初に行った事が、敵軍である「ジオン公国」の艦船に設置されている
MS運用設備を調査したのです・・
連邦軍の技術者達は、素直にジオン軍の設計コンセプトを理解しました。
軽巡洋艦ムサイ級のコントロールデッキ(艦橋部)の下に位置する、本当に小さな
スペースに、ザククラスのMSを4機格納し、上下2本のカタパルトに、
射出体制で格納されているのです。無重力である事から整備兵によるMSの整備は、
その状態でも可能なのです。
V作戦での、ペガサス級のMSデッキと比較しても、4分の1のスペースで4機運用可能
である事が判明し、宇宙軍としては、この構造の利点を高く評価したのでした。
ヒポグリフには、貨物デッキの天井と床に、この吊り下げ型のカタパルトを2本設置し
テストを開始したのです・・
V作戦のタスクの一つであった、グリフィンのテストと並行して、ヒポグリフもテスト
を重ねました・・ そんな時、補給問題が浮上したのです。
MSは、ほぼ無限に稼動する核融合炉からの発電による電力で稼動し、
ビーム兵器などの出力エネルギーは、ミノフスキー力学の応用技術と核融合炉からの
エネルギーから供給され、ほぼ無限に近いエネルギー供給が可能です。
しかし、これが稼働時間になる訳ではありません
バルカンやバズーカなどの実弾や、スラスター(アポジモーター)などで使用する
重金属の推進剤は有限であり、弾層や推進剤タンクに補給しないと戦闘状態を
維持する事が出来ないのです・・
そのため、MSの稼働時間は推進剤の容量に関わっているのです。
(戦闘状態では、30分も持たない計算になります)
地上では、推進剤は機動性を出す際にのみ使用され、後は二足歩行で歩きます。
推進剤が切れても、基地に帰還することは可能なんです。
しかし、宇宙では、推進剤が無くなる事は、帰艦できず・・ 死を意味します。
となると、母艦は補給基地でもあるのです。戦闘空域から離脱し、母艦に戻り、
少しでも短い時間に補給を完了させ、再度発進させる・・ それが宇宙でのMS運用艦の
必要な機能だったのです。
(セイバーフィッシュなどの宇宙戦闘機用の母艦を、連邦軍が持っていなかった事も
この大事な部分に気付くのが遅れた理由です)
宇宙暦になって初めての本格的な戦争であった1年戦争やルウム戦役では、
宇宙戦闘機は発進しても帰艦する機数が少なかった事も、気付かない背景に
あったのかもしれません・・
そのような、宇宙軍からの要望に対し、ヒポグリフは設計を繰り返し変更し、テストを
重ねました・・
(そのため、先にテストを終了させたグリフィンが、北極基地から打ち上げられた
新型ガンダム(NT-1)搬送のおとり作戦に就き、ワサビィ達がいるサイド6に寄港した
のですね・・)
その結果、ヒポグリフは、左舷だけでなく右舷にもカタパルトを2基設置し、合計4基の
カタパルトを装備し、MSの発進や帰艦に混雑が発生しないよう、サイドハッチから
着艦し、前面のハッチからカタパルト射出する構造に改修されたのです。
(入る場所と出る場所を分け、一方通行にしたのです。)
ということで、MS運用艦としては、非常に高いパフォーマンスを誇るヒポグリフなの
ですが、上記のような課題を解消するために、設計やテストを繰り返し行った事から
改修時間が無く、全くの丸腰(笑)艦になってしまいました・・
本来であれば、2連装のファランクス(バルカン砲:ガトリング砲とも言います)を
8基(16門)ほど設置し、対空性能(対MS性能)を高める予定だったのですが・・
(もともと、ルナツー工房では、ジャブローの「大砲巨艦主義」を否定する傾向が
あったので、ヒポグリフ対してはグリフィンのような、ビーム砲やミサイル発射管の
装備は考えていませんでした)
<ヒポグリフ:その他の設定>
もちろんコロンブス改級の改装艦です。
制式登録名称:EFSF(Earth Federation Space Force) 1116 HIPOGRIFO PATROL
つまり「ヒポグリフパトロール」が制式名称ですが(小文字ならHipogrifo Patrol)
略して「ヒポグリフ」と呼称しています。(グリフィンの姉妹艦という設定です)
船体の表面にはモビルスーツのシールド(盾)の塗装と同じ「対ビームコーティング」
を施され、内壁を二重化し、MS運用艦としての改造が行われていますが、
グリフィンとは異なり、カーゴデッキに設置されているサイドハッチはそのまま
残されています。というか、外装の内側に更に内装を二重化しているのですが、
その二重化も合わせて、サイドハッチを設置しているのです。
引力圏での設計では、重力に耐える強度が必要な設計である事から、
グリフィンではサイドハッチを埋めて、強度のある筐体に作り変えていますが
宇宙での運用が必然であるヒポグリフでは、回収、補充&整備、再発進が
一方通行の方が安全性の観点からも必要な構造だったと判断されます。
フロントハッチだけのグリフィンの設計とサイドハッチとフロントハッチを併せ持つ
ヒポグリフの設計との違いも、カタパルトと同様に、引力圏か宇宙圏かの違いである事が
理解できると思います。
後はグリフィンと同様です。中距離ビーム砲とミサイルがない分、FCS制御装置が不要で
1F部分の制御室もありません。
火器は艦の上部と前部に連装の重機銃(ガトリング砲)が装備されており、CIWS制御と
なっています。
最後に
このヒポグリフの設計コンセプトは、V作戦のタスクではありません。
つまり、公式の作戦や武器設計でもないわけです・・
ソロモン海戦から、ア・バオア・クーでの激戦で、このルナツー工房での、独自の
設計&テストの効果を知る上層部の人物(ティアンム提督やワッケイン司令)が、
戦死され居なくなった事から、牽引力のある推奨者不足から、この斬新な設計構想は
闇に埋められ、、次の時代へは引き継がれませんでした。
連邦軍のMS運用艦方式はペガサス級の設計を継承させていく事になったのです。
今回はこの辺で (^O^)/
・・・
<ガンダム外伝を楽しむための補講>
「ガンダム外伝を楽しむための補講(1)ラグランジュポイント」
「ガンダム外伝を楽しむための補講(2)MS運用艦グリフィン」
「ガンダム外伝を楽しむための補講(3)MS小隊の構成と運用」
尚、この記事の最初にも書いていますが、
私の「ガンダム外伝」の最新話はこちらです♪
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Copyright ichigowasabi
<写真提供&作成:ランさん> ジムコマンド宇宙仕様です!
本当に久々の「補講」です(笑)、今回はMS運用艦「ヒポグリフ」について
既に小説の本編内で、グリフィンなどとの違いについては記載していますが
一旦、ここで詳細の設定について説明しておきます。
尚、グリフィンについてはこちら「補講(2)」」に緒元を記載していますので、
そちらもご参照ください。(^O^)/
<名前から見る設定背景>
「ヒポグリフ」と言う名前は、16世紀の詩人ルドヴィコ・アリオストが書いた
叙情詩「狂えるオルランド」の中で出てくる、「グリフィン」の雄が、普通の雌馬と
交尾し生ませた怪物の名前です。(ラテン語の「馬」を意味する「ヒポ:hippo」と、
「グリフォン:gryphios」を合体させた名称からも、それが読み取れます。)
馬肉や人肉を主食とはしますが、グリフィンよりは気性が穏やかで、乗馬にも
使用されたとかの記述があるようです・・
そもそもグリフィンは、紀元前1500年頃のインドが発祥の起源と言われており
ワシの上半身と翼、そしてライオンの下半身を持っています。
つまり鳥の王さまの「ワシ」と、獣の王さまのライオンがが合体している動物
で、全ての王の頂点を表し、中世では王家の象徴として良く使用された事実が
あるようです。
そもそも、この小説(ガンダム外伝)の中で「グリフィン」という名前を使った
理由には「ヒポグリフ」の存在があったからなのです。
グリフィンの所にも書いていると思いますが、グリフィンは、地球連邦軍の
「V作戦」の一環として、宇宙空間でのモビルスーツ(文中:以下「MS」と記載)
運用をテストするために作成された実験艦です。
つまり、ジャブローの思惑から計画された艦艇なんですね。
MS運用デッキとMSコントロール設備機器のテストですので、実験をするための
テスト設備は片側のカーゴデッキだけで良かったことから、左舷カーゴデッキのみ
がMS運用設備に改装されています。
記述内容でもご理解いただけるように、アニメ機動戦士ガンダム登場する、
強襲揚陸艦ホワイト・ベース(ペガサス級2番艦)のMS運用設備とほぼ同じ設計で
ある事がグリフィンの位置付けを表しています・・
つまり、ペガサス級はミノフスキークラフトで、地球の引力圏での運用が可能であり
更に無重力空間である宇宙圏でも運用する必要があったことから、どちらの環境でも
運用できるよう、「引力圏での設備を宇宙圏で問題なく使用できるか?」のテストを
行っていた事が読み取れます。
しかしです・・
地球の引力圏での設計は、宇宙軍にとっては無粋な設計にしか見えません
宇宙軍には宇宙軍のあり方から、運用方法にについては別の考えがあったわけです
ジャブロー(引力圏)からの命令による、グリフィンの設計・・
これには、レビル将軍(陸軍系)の属派であった「マメハ大佐」が責任者となり
軍属であった民間の輸送船からコロンブス改級を軍に軍事徴収し、改造しました。
(星一号作戦の実施に対しても、かなりの数の輸送艦が軍事徴収されています。)
その際、輸送船の名前のままでは、V作戦に従事する従事者の士気にも悪かろう
と、ジャブローの元皇族が付けた名前が「グリフィン」という、鳥と獣の王の名前
なのです・・
(そのため、輸送艦としての命名法とは異なっている訳なんです)
まぁ(笑)そんなこんなで、ジャブロー(レビル派)からの命令で、V作戦の
宇宙空間での実験は、ルナツーのワッケイン司令直下の組織(ルナツー工房)で
行われた訳なのです。
しかし、宇宙軍の司令でもある、ワッケイン司令には、MS運用については
「宇宙には宇宙のやり方がある!」との持論があり、これについてタゴサ中佐と
検討を重ねていたのでした・・
(当初は宇宙戦闘機の空母としての機能などを検討していましたが、時代はMSに
移行したことから、FF(戦闘機)だけでなく、MSも運用できるよう検討していた)
そんな矢先、ワッケイン司令の元に届いたV作戦のテスト計画書は、
宇宙のやり方については配慮不足な計画であったのです。
(ジャブローから見たワッケイン司令の評価が「実戦経験も無い、ひよっこ司令」と
見られていたことも、背景にあるのかもしれません・・)
ワッケイン司令は、タゴサ中佐と共に、ティアンム提督(海軍系)に話を持ちかけ
ルナツー経費で、宇宙軍としてのMS運用艦のテストを行う事の承認を得たのでした。
つまり、ジャブローには秘密で、通常では無理(不可能)な状態から生まれたのです。
ワッケイン司令は、グリフィンに改修する民間輸送船の徴収時に、一隻でなく二隻の
コロンブス改級を徴収し、その艦をタゴサ中佐に託したのでした・・
その際に付けられた名前が「ヒポグリフ」なんです。
オスのグリフィンに、無理やり犯され、子供を孕んだ、メス馬の子・・
そうです、「馬」ってのは、ペガサス級の強襲揚陸艦を表しています。
少々ニュアンスは異なりますが、馬と木馬が私の脳内でリンクし、また、
ライオン(ネコ科)の下半身を持つグリフィンが、馬(ウマ科)と関係を持ち(汗;)
子供を作るなんて、無理(不可能)な条件から、生まれたのがヒポグリフである・・
という話から、ひらめいた! が正しいのかもしれません(笑)
そんな事を考えながら、陸軍系(地球軍)の思惑の「グリフィン」と
海軍系(宇宙軍)の思惑での「ヒポグリフ」・・ 2艦の構想ができあがった
ということなんです(^O^)
これで、どうして、グリフィンには艦長の「大佐」が居るのに、副長が「少佐」で
更に「特務大尉」までも乗艦していたのか?
また、同じような、テスト艦(MS運用艦)なのに、ヒポグリフは、艦長は「中佐」で
副長は「中尉」で、グリフィンとの要員体制に違いがあるのはなぜ?
などの疑問も解消できると思います。
つまり、グリフィンもヒポグリフも、宇宙軍であるワッケイン司令配下の第3艦隊に
所属している事。でも、グリフィンは、レビル将軍の肝いり(V作戦)であり、
艦長(マメハ大佐)はレビル派である事・・
そうです、ワッケイン司令は、自分の部下や宇宙軍派の要員で構成されている
ヒポグリフに対しては、安心しているのですが、地球軍派のグリフィンには
注意が必要だと考えたのでした・・
そのため「参謀」という名目で、自分の配下である「特務大尉(中佐同等権限者)」を、
お目付け役としてグリフィンに乗艦させたのです・・
これが、1つの艦に2つの意思決定機関が同居する、奇妙な構成になった背景です。
そのあたりの背景を腹に落とし、小説の本編を読んでいただくと、趣も変わるのかも
しれません(^^)ゞ
<ヒポグリフの装備>
宇宙空間は、完全な無重力ではありませんが、基本的には地球上での重力に比べると
地球や月、そして太陽などの引力影響は、はるかに小さい事はご存知だと思います。
つまり、MSの整備や発進用カタパルトなどは、重力配下の地上型とは異なる構造の
宇宙環境に適した形が作業効率も良い事がご理解頂けるとおもいます。
更に艦艇という限られた空間内では、その空間を如何に上手く活用するのかも、
重要な課題の一つでもあるのですね。
地球連邦宇宙軍では、1週間戦争やルウム戦役での大失敗に対し、MSの有効活用に
焦点をあて、適切なMS運用設備の設計に入りました・・(V作戦以外での思索です)
そのために、最初に行った事が、敵軍である「ジオン公国」の艦船に設置されている
MS運用設備を調査したのです・・
連邦軍の技術者達は、素直にジオン軍の設計コンセプトを理解しました。
軽巡洋艦ムサイ級のコントロールデッキ(艦橋部)の下に位置する、本当に小さな
スペースに、ザククラスのMSを4機格納し、上下2本のカタパルトに、
射出体制で格納されているのです。無重力である事から整備兵によるMSの整備は、
その状態でも可能なのです。
V作戦での、ペガサス級のMSデッキと比較しても、4分の1のスペースで4機運用可能
である事が判明し、宇宙軍としては、この構造の利点を高く評価したのでした。
ヒポグリフには、貨物デッキの天井と床に、この吊り下げ型のカタパルトを2本設置し
テストを開始したのです・・
V作戦のタスクの一つであった、グリフィンのテストと並行して、ヒポグリフもテスト
を重ねました・・ そんな時、補給問題が浮上したのです。
MSは、ほぼ無限に稼動する核融合炉からの発電による電力で稼動し、
ビーム兵器などの出力エネルギーは、ミノフスキー力学の応用技術と核融合炉からの
エネルギーから供給され、ほぼ無限に近いエネルギー供給が可能です。
しかし、これが稼働時間になる訳ではありません
バルカンやバズーカなどの実弾や、スラスター(アポジモーター)などで使用する
重金属の推進剤は有限であり、弾層や推進剤タンクに補給しないと戦闘状態を
維持する事が出来ないのです・・
そのため、MSの稼働時間は推進剤の容量に関わっているのです。
(戦闘状態では、30分も持たない計算になります)
地上では、推進剤は機動性を出す際にのみ使用され、後は二足歩行で歩きます。
推進剤が切れても、基地に帰還することは可能なんです。
しかし、宇宙では、推進剤が無くなる事は、帰艦できず・・ 死を意味します。
となると、母艦は補給基地でもあるのです。戦闘空域から離脱し、母艦に戻り、
少しでも短い時間に補給を完了させ、再度発進させる・・ それが宇宙でのMS運用艦の
必要な機能だったのです。
(セイバーフィッシュなどの宇宙戦闘機用の母艦を、連邦軍が持っていなかった事も
この大事な部分に気付くのが遅れた理由です)
宇宙暦になって初めての本格的な戦争であった1年戦争やルウム戦役では、
宇宙戦闘機は発進しても帰艦する機数が少なかった事も、気付かない背景に
あったのかもしれません・・
そのような、宇宙軍からの要望に対し、ヒポグリフは設計を繰り返し変更し、テストを
重ねました・・
(そのため、先にテストを終了させたグリフィンが、北極基地から打ち上げられた
新型ガンダム(NT-1)搬送のおとり作戦に就き、ワサビィ達がいるサイド6に寄港した
のですね・・)
その結果、ヒポグリフは、左舷だけでなく右舷にもカタパルトを2基設置し、合計4基の
カタパルトを装備し、MSの発進や帰艦に混雑が発生しないよう、サイドハッチから
着艦し、前面のハッチからカタパルト射出する構造に改修されたのです。
(入る場所と出る場所を分け、一方通行にしたのです。)
ということで、MS運用艦としては、非常に高いパフォーマンスを誇るヒポグリフなの
ですが、上記のような課題を解消するために、設計やテストを繰り返し行った事から
改修時間が無く、全くの丸腰(笑)艦になってしまいました・・
本来であれば、2連装のファランクス(バルカン砲:ガトリング砲とも言います)を
8基(16門)ほど設置し、対空性能(対MS性能)を高める予定だったのですが・・
(もともと、ルナツー工房では、ジャブローの「大砲巨艦主義」を否定する傾向が
あったので、ヒポグリフ対してはグリフィンのような、ビーム砲やミサイル発射管の
装備は考えていませんでした)
<ヒポグリフ:その他の設定>
もちろんコロンブス改級の改装艦です。
制式登録名称:EFSF(Earth Federation Space Force) 1116 HIPOGRIFO PATROL
つまり「ヒポグリフパトロール」が制式名称ですが(小文字ならHipogrifo Patrol)
略して「ヒポグリフ」と呼称しています。(グリフィンの姉妹艦という設定です)
船体の表面にはモビルスーツのシールド(盾)の塗装と同じ「対ビームコーティング」
を施され、内壁を二重化し、MS運用艦としての改造が行われていますが、
グリフィンとは異なり、カーゴデッキに設置されているサイドハッチはそのまま
残されています。というか、外装の内側に更に内装を二重化しているのですが、
その二重化も合わせて、サイドハッチを設置しているのです。
引力圏での設計では、重力に耐える強度が必要な設計である事から、
グリフィンではサイドハッチを埋めて、強度のある筐体に作り変えていますが
宇宙での運用が必然であるヒポグリフでは、回収、補充&整備、再発進が
一方通行の方が安全性の観点からも必要な構造だったと判断されます。
フロントハッチだけのグリフィンの設計とサイドハッチとフロントハッチを併せ持つ
ヒポグリフの設計との違いも、カタパルトと同様に、引力圏か宇宙圏かの違いである事が
理解できると思います。
後はグリフィンと同様です。中距離ビーム砲とミサイルがない分、FCS制御装置が不要で
1F部分の制御室もありません。
火器は艦の上部と前部に連装の重機銃(ガトリング砲)が装備されており、CIWS制御と
なっています。
最後に
このヒポグリフの設計コンセプトは、V作戦のタスクではありません。
つまり、公式の作戦や武器設計でもないわけです・・
ソロモン海戦から、ア・バオア・クーでの激戦で、このルナツー工房での、独自の
設計&テストの効果を知る上層部の人物(ティアンム提督やワッケイン司令)が、
戦死され居なくなった事から、牽引力のある推奨者不足から、この斬新な設計構想は
闇に埋められ、、次の時代へは引き継がれませんでした。
連邦軍のMS運用艦方式はペガサス級の設計を継承させていく事になったのです。
今回はこの辺で (^O^)/
・・・
<ガンダム外伝を楽しむための補講>
「ガンダム外伝を楽しむための補講(1)ラグランジュポイント」
「ガンダム外伝を楽しむための補講(2)MS運用艦グリフィン」
「ガンダム外伝を楽しむための補講(3)MS小隊の構成と運用」
尚、この記事の最初にも書いていますが、
私の「ガンダム外伝」の最新話はこちらです♪
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