<ここまでの話>
【第1部】
「
<第1話> から <第24話>までのリンク」
【第2部】
「
<第25話> から <第35話>までのリンク」
「
<第36話>敵艦接近!」
「
<第37話>被弾!そして・・」
「
<第38話>MIA・・」
「
<第39話>信頼!」
「
<第40話>絹のスカーフ?」
「
<第41話>ノーマルスーツは9号?」
「
<第42話>ソドン型巡航船」
「
<第43話>高軌道艦隊」
「
<第44話>ひよっこパイロット」
【ガンダム外伝を楽しむための補講】
「
補講(4)MS運用艦ヒポグリフ」
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「大尉殿! ビリー中尉と繋がりました・・」
「ありがとう・・
突然すまんな・・ 私は21独立戦隊のMS隊中隊長ワサビィだ・・」
「・・・ はっ・・ 先ほどの大尉殿ですね・・ ご用件は?」
「何・・ たいした事ではないのだが・・
ちょいと暇でな・・
ふとデッキを見ると、そこには私が昔に搭乗した事があるトリアーエズがある・・」
「・・・ はっ・・ 自分の小隊の機体ですが・・ なにか?」
「うん・・ ちょっと懐かしくてな、無性に飛びたくなった・・ 解るだろ?
そこで相談だ・・ 貴様の機体を30分程貸してくれないか?」
「・・・ えっ? 自分の機体をですか?・・
別に予定も無いので良いですが・・」
「おう! そうか! でな? 事は相談なのだが・・
単機で飛んでもつまらんだろ? ・・・
貴様の部下達にも飛行許可を出せないか?
ちょっと腕がなまっているからな・・ 模擬戦をやりたくてな!」
「・・・ えっ・・ ちょっと待ってください・・
訓練ですか? というか彼らには、まだ模擬戦など・・ 無茶です!」
「おいおい・・ 彼らは立派なパイロットなんだろ?
機体には撃墜マークも描かれている・・ 彼ら4機と、私1機だ・・
4対1なら不服はないだろ? なんなら、中尉も隊長として出るか?」
「・・・ いえ・・ 私の機体は大尉殿にお貸ししますので・・
私は出れませんが・・
(ちっ・・ さっきから勝手な事ばかり・・)
一体、理由は何でしょうか?」
「だから、単なる私のお遊びだ・・ いいだろ?
というか、訓練としての上官命令としても良いのだが・・」
「・・・ 解りました・・ 訓練命令にはしないでください・・
直属外の上官命令の場合、事後処理が厄介になりますので・・
リクレーションと言う事で・・
では、私の部下に代わってください・・」
ビリーとかいう隊長の苛立ちも、会話する口調からは読み取れた
(私が大尉でなく中尉であったら、もっと傲慢な態度に出ているだろう・・)
確かに、命令になると書類や報告書などが必要になり厄介だが
なんといっても、他の部隊からの訓練命令(特にスペースノイド士官からの命令)
は、現在の訓練がダメだとの評価になり、その隊を指揮している隊長の評価にも
直接に影響してしまう・・
プライドが高いアースノイドの士官であれば、絶対に悪い評価が付かないよう
要領よく軍隊の中でポジションを確保しているのが現状だ・・
「ということだ♪ 聞いていただろ?
隊長の許可は取った・・ 全員出るぞ!発進準備にかかれ!!
今日はたっぷりと、トリアーエズの楽しさを教えてやる♪」
と、告げた際の彼ら若いパイロット達の純粋無垢な喜びの表情を見ると
戦闘機隊の隊長の苛立ち・・ いや、地球連邦軍のアースノイド士官の苛立ちなど、
どうでもよいと感じていた・・
・・・
模擬戦を行う話は、瞬く間にコスタリカ艦内に伝わっていった・・
トリアーエズ5機全てに、推進剤を補填する作業と25ミリ機銃の弾薬を
これも全て訓練用のペイント弾に交換する作業を整備班長に伝えたが、
戦闘中以外での急な作業追加は一悶着あるのが通常だ・・
しかし・・ 余程リクレーションが少ないのだろう・・
(というか、整備などの下士官や兵はスペースノイドが多い事も理由にある)
楽しげに急な作業を請け負ってくれる・・
というか、既にオッズも発表されているとか・・
何でも賭けの対象になるのは、人間の性かもしれない
「大尉殿! 今月のワシの給料がかかっています・・
ばっちり整備できていますので、軽くひねってやってください♪」
「おいおい・・ 訓練だぞ♪ まぁ、期待には応えるがな♪」
と、親指を立て整備班長にサインを返しFF-4のキャノピーを閉じる・・
考えると戦闘機パイロットの時代はこんなコミュニケーションが普通だったが
主力がMSに変ってくると整備兵とのコミュニケーションが希薄になっている
コミュニケーションは必要だ・・ モニター越しでは伝わらない事もあるだろう・・
「・・・ こちらコスタリカコントロール♪
ワサビィ大尉・・ 進路グリーン! 発進準備完了です
できれば、手を抜いていただければ・・ 」
「・・・ おいおい・・ 職権乱用だぞ! 俺は大尉に賭けているんだからな・・」
「・・・ 横から通信に入るなよ・・ これは俺の仕事だ!・・」
「おいおい・・ ところで私も賭けていいかな・・
自分に1000だ! そして・・ 3分でケリをつける! 以上だ!」
「・・・ おおお!!! これはオッズが変るぞ!! 大変だ!!
了解であります! では! ご武運を!!」
3分はちょっと言い過ぎたかな? などと考えながらコスタリカを飛び出した・・
(まぁ、リップサービスも必要だろう・・ 盛り上げればそれでよい♪)
ビリー中尉から出された条件で、模擬戦の様子を記録したいとの事から
映像記録を承諾したのだが・・ なぜか高軌道艦隊中にリアル中継する事になった
コスタリカだけでなく高軌道艦隊全部に配信とは・・
余程リクレーションが少ないのか、何か他に理由があるのか・・
まさか、高軌道艦隊全てでトトカルチョが実施されている訳ではないと思うが・・
少々、戦闘機隊の隊長であるビリー中尉を怒らせた可能性も否めない
偉そうな事を言う私が、もしド素人達にやられたら・・
彼の溜飲もさがるのだろうが・・
(まぁ、傍観者としては楽しいかな・・ というか、奴はどっちに賭けた?)
1隻のランチがコスタリカを発進する・・ カメラを積んでいるのだろう・・
演習空域まで来るまでに少々時間がある。その間を利用し、色々な軌道を取り
機体特有の個有差を確認する・・
しかし・・ さすが軽戦闘機だ、操作が軽くレスポンスが良い!
戦争が終わって生き残ったら、1機購入し自家用機にするのも良い機体だ!
(よし! やるか!!)
先に発進させた4機が10時方向に見える・・
綺麗なダイヤモンド編隊を組んではいるが、ちょっとお手並みを拝見だ・・
「こちら、ワサビィだ・・
全機アポジモータ制御のオートをマニュアルにセットしろ!」
「・・・ えっ・・ 手動にした事はありません!」
「だと思った・・ いいから手動にしろ・・」
「・・・ 了解です・・」
暫くすると、綺麗なダイヤモンド編隊が崩れ、4機がバラバラになってしまう
「どうだ? 編隊も難しいだろ?
機体は常に回転する、それをコンピュータで自動制御しているのだが
コンピュータが壊れたら? どうする?
次の訓練からアポジモーターはマニュアルで訓練しろ! いいな!」
「・・・ 了解です!」
「じゃ、アポジモータ制御はオートに戻せ!
今から貴様ら4機で私を敵と思って本気で攻撃しろ・・
私も攻撃する・・ やられた奴は戦線を離脱し観戦しろ・・
では私は上り通信を切るが、私からの下り通信は聞いておけ・・ いいな!
よし、私のカウントダウンでコンバット開始だ!」
「・・・ 片通信切り了解しました! 戦闘訓練に入ります!」
「よし・・ カウントダウンだ・・ 5・4・3・2・1・GO!!!」
さて・・ どのように来るのかな? とワクワクしていると
定石通りに2機編隊で突っ込んで来た・・
あとの2機は? 9時方向から左舷に回り込んでいる・・
動きが直線的だ! アポジモータを吹かし反転して機位をさげ
後方の1機にロックオンする・・
「こら! 動きが直線的だと言っただろ、少なくとも3秒に一回は軌道修正しろ!」
こちらの声が聞こえたのか、4機同時に軌道が変る・・ 素直じゃないか♪
左舷に回っていた2機と軌道が交差すると同時に、
先頭の機体の背後に回りこみ(2機の間に滑り込み)ロックオン・・
と同時にアポジモータで垂直上昇フル加速! Gがきつい・・ が、下方で赤く光る・・
2機編隊の後ろの機が、私を撃とうとして前の僚機を撃ち落したのだ・・
「こらこら・・ 味方を落とすなんて・・ そりゃ無いだろ?
ロックオン後にその先が敵か味方か判断してから引き金を引け!
戦闘は一瞬が大事だが、冷静に!丁寧に!正確に!! だ!!」
と言っている間に、先に突っ込んで来ていた2機が左右に展開し迫ってくる
挟み撃ちのコースか・・ わざと2機の間に機体を持って行き、その場でステイする
ロックオンされた瞬間にブースターを全開にし、その場を離脱!
左舷でまた、1機が赤く光る・・
「挟み撃ちの角度が深い!! 2機の機位が120度以上になったら相打ちに注意しろ!
挟撃は非常に良い作戦だったが残念だな・・」
挟み撃ちの片方の1機が機銃掃射を開始したと同時に、私が回避したので、
機銃掃射したまま私の機を追いかけようと、自機を反転させたため、
反対側の僚機を撃ち落してしまったのだ・・
これで、あと2機・・
2機は若干距離を取り、こちらの動きを伺っている・・
このままではジリ貧だ・・ 誘うように近い方の1機の前に軌道を取る・・
後ろから追いつこうとブースターをオンにしてきた・・
(この機位でロックオンできないのか?・・ 遅いっ!)
機頭のアポジモータを全開にし、その場で180度反転・・ 機銃を一正射!
正面に捉えた瞬間には弾丸がHIT! 1機が青く光ると同時に離脱・・
あと1機・・
「必ずロックオンされてから撃たれる場合だけではない事を理解しろ!
ロックオンされてから回避するのではない! 良く敵を見ろ!
でな・・ MSも同じだが、宇宙戦闘機はな・・
地球上の戦闘機と違って、ケツを向けてバックでも飛ぶんだぞ!」
さて最後の1機は?・・ 斜め上方で回避運動を行っている・・
動きが直線的だ・・ (ビビッているな・・)
最後の1機が進む軸線上に向けて一斉射すると、
ペイント弾の軌道に吸い込まれるように重なり、青く光る・・
「何度も言っただろ・・ 直線的に飛ぶなと!
直線に飛ぶと軌道を予測される・・
『落としてください・・』って、言っているのと同じ事だ!」
2機が同士討ち、2機を撃墜・・
コンバットタイムを見る・・ 3分12秒・・
(さすがに3分以内は無理だったか・・ 1000が飛んだな・・ )
と、少々後悔しながらも周りを見る・・ まだできるな・・
「よし、もう一度やるぞ、今度は私の指示で飛べ! 良いな!
まず、1つ目の攻撃パターンだ・・
主に戦闘に入る1機を決めろ!
とりあえず分隊長! 貴様が前衛だ・・
ブルー1と仮に言うぞ・・ で・・ 他の3機はブルー2から4・・
先ほどやられた順に2~4だ・・
いいか・・ ブルー1が攻撃態勢に入ったら、ブルー2は援護に回れ、
ブルー3は次の攻撃要員だ・・ その場で様子を見ながら待機・・
もう、ここまで言えば解るな・・ブルー4はブルー3の援護機になる・・
援護は、敵の動きを見ながら、その動きの前に弾幕を張れ!
敵を撃墜する事を目的とするな! 僚機に敵が向かわないよう援護する・・
これを徹底して守れ!
ブルー1が攻撃後離脱したら、すかさずブルー3が攻撃に入る・・
この間の時間は短いほど攻撃性が高くなるが、逆に状況判断は難しくなるぞ
もちろんブルー4が援護だ・・ このコンビネーションを繰り返す・・
あと、常に味方の機体の位置を意識しろ・・ 敵を中心にして
両側に配置しないよう機位を調整しろ、同士討ちを無くすためだ
最後に何度も言う・・ Gはきついが、常にジグザクに飛べ!
じゃ 編隊を組んだ後、散解しコンバット開始だ!
終わったら、2つ目のパターンだ・・援護を3機で行う
攻撃機は順次交代だ・・ 連絡を取り合ってやるんだぞ・・
慣れてきたら連絡が無くても連携できる様、感覚で理解しろ!
ミノフスキー粒子がコンバットモードで散布されていると
通信は出来ないからな!・・ 良いな!・・
推進剤や残弾がゼロになったら、翼を振って合図しろ! いいな!
では コンバット・ゴー!!」
と、攻撃のパターンを、2機で1チームの形と、4機で1チームの形の2種で
1セットにし、それを2回繰り返した時点でペイント弾を撃ちつくした機体が
出てきた・・ やはり無駄弾が多い・・
というか、私の推進剤の残量もレッドゾーンではあったのだが・・
(やはりコンバットタイムは20分がギリギリかぁ・・)
「ようし! 頑張ったな! コンバットエリアを離脱しコスタリカに帰艦する!」
各機がコスタリカに向かう軌道を取った・・
しかし・・ 見ていると全機が直線でコスタリカへ向かっている・・
(やっぱりヒヨッコだなぁ・・)
彼らの背後に機位をとり、ロックオンしてやった・・
「てめぇら・・ バカぁ? コンバットエリアを離脱しろ! と言ったんだぞ・・
貴様らは敵が居るエリアから脱出する時に、標的にしてください!って具合に
まっすぐに飛ぶのか? まだ『訓練終了!』とは言って無い!!」
あわてて、ジグザクに軌道を取り始める・・ (ほんと・・ 素直な奴らだ♪)
というか・・ トリアーエズという小型局地戦闘機・・
ザクが居なければ、まだまだ使える機体ではあるが、既に時代はMSの時代
やはり時代遅れは否めない。
が、しかし・・ 彼らにとっては唯一の武器であり愛機であることにも違いない・・
(これで、少しは自信も付けば良いが・・)
余談だが1つ思っていた疑問も解消した・・
コスタリカが出す着艦用のオートビーコンの意味が解ったのだ
つまり、彼らを着艦させるためには、ビーコンでのオート着艦が必須であり
それが慣例化していた・・ という訳だったのだ・・
まぁ、危なげな着艦ではあったが、なんとか全機無事に着艦し訓練を終了したのだが
ビーコン信号無しで着艦訓練をさせるべきではないのか? と疑問も沸く・・
・・・
「大尉殿、ありがとうございました♪」
コスタリカのデッキでトリアーエズのパイロット達が走り寄って来る・・
また、同時配信の映像も見ていたのだろう・・
整備兵なども笑顔で集まってきた・・
もちろん苦虫を噛み潰したような顔の兵士もいるが・・ 自業自得だ♪
「ああ・・ 最後はかなり良かったぞ!
見ろ・・ ここに貴様の赤いペイント弾を食らっている・・
私も1度死んだな・・ 貴様達もやればできるじゃないか♪」
「はい・・ 自分は4回死にましたが♪」
「俺も4回!」
「俺は5回だ♪」
と笑いながら話す伍長達の目は輝いている・・
「貴様達は立派な連邦軍のパイロットだ、自信を持て、
そして胸のパイロット記章の誇りを忘れるな・・ 良いな♪」
「イエス・サー!」
「余談だが・・ 私はあの戦術でザクを落としている・・
もし、ザクに遭遇したら、この訓練を思い出せ!」
「えっ FF-4(トリアーエズ)でですか?」
「すまん・・ FF-S3(セイバーフィッシュ)だが・・
せめてFF-4にミサイルでもあればな・・
しかしな・・ ザクが相手でも一泡吹かす事ぐらいはできるはずだ!
良く考えろ! もう解るはずだ!
よし! 各自、自分の機体を責任を持って洗浄しろ、整備兵には任せるな
かかれ!」
「はっ! 各自洗浄にかかりますっ!」
パチパチパチパチ・・
「さすが、お噂の大尉殿、スペースノイドエースのお手並みはさすがですね
でも、どうですか・・ 私の部下達も、なかなかやるでしょう♪」
背後からの声に振り返ると、そこにあの主計の中尉・・
(いや戦闘機隊の隊長・・ ビリー中尉だっけ?・・
というか スペースノイドエースとかいう言い方、
アースノイド特有のイヤミな言い方だ・・ 中には『宇宙人』と表現する輩も居る・・)
ビリー中尉が続ける・・
「しかし、3分・・ 危ない危ない♪ 冷や汗物でした♪
申し訳ありませんが、勝たせてもらいました・・ ありがとうございます!」
「ああ・・ 若い奴らは吸収力も高く適応力も優れている・・
ヒヨッコの配置で大変だとは思うが、良い環境で育ててあげて欲しい
ちゃんとした訓練計画で訓練しているとは思ってはいるが
少々今の訓練内容はプアーだと思う・・ どんな訓練でも経験になる
些細な経験の差が紙一重で生死を分けるのが戦場だ・・
まぁ、少しでも役に立てたかな?
中尉の勝ち分で奴らに一杯飲ませてやれ♪」
「そうですね、考えときます・・
というか、良い訓練が出来たと思います
良い教材も映像として録画できましたし、
同時リアル配信このコスタリカの乗員にも良い刺激になったでしょう
そこで、もう1つ・・ あの大尉殿の機体を見ると戦闘の後が生々しい!
フライトレコーダーに戦闘記録はありますか?」
「ああ・・ 音声データは上官が検閲し消去されているが、
報告書がまだだからな・・ 映像は残っているはずだ・・」
「おお!そうですか、あまり言いたくは無いのですが・・
実は私には大尉殿のような多くの実戦経験がありません・・
リアルな生きた戦闘記録を私の部下に見せては頂けないでしょうか?」
「ああ・・ かまわんよ・・
まぁ武装は全く異なるが、戦闘機には違いないからな
記録は役に立つだろう・・ MSとの戦闘はすれ違いで1回・・
あとはムサイを2隻落としているデータがあるはずだ・・」
「なんと、やはり艦艇攻撃用なのですね! では、閲覧させていただきます・・」
「ああ・・ と言ってもそんなに時間も無い・・
負けの1000を支払って 帰らんといけないからな♪」
「解っています・・ 発進準備中にデータをコピーさせてください・・」
「了解した・・ やってくれ・・ 役に立てればそれでよい♪」
「では!!」
と軽く敬礼をしビリー中尉は背を向けて離れていく・・
「あっ・・ そうそう・・ すまんが中尉の機体を汚してしまった・・
悪いが、洗浄を頼む・・ 交換条件としては安い物だろ?」
中尉の肩を狭めて両手を広げるポーズを確認し向きを変えようとした時
突然背中をこづかれた・・
「どこに行ったか?と思ったら・・ 一体、何をチンタラ遊んでいるんだ?
派手にライブなどをして・・ いい気なもんだな?
貴重な推進剤を無駄使いした上に、おこちゃま相手に3分以上かかるとは・・」
と、いつもの声だ・・
(ああ・・忘れていた・・ こいつが居たんだっけ・・)
「
<第46話>特務だと?」に続く・・・
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Copyright ichigowasabi