ある乞食が 病院で死につつあった。
司祭が病院へ訪れると、医師は司祭に その男は虫の息だと告げた。
そこで 司祭は、最後の儀式のために 彼のもとへ赴いた。
彼は乞食に「両手を組みなさい」と言った。
しかし乞食は「お許しください。片方の手が 開けられないのです」と言った。
彼は死にかけており、片方の手は開くことができなかった。
そして間もなく、彼は 息をひきとった。
彼の手は 開き、彼の集めた薄汚れた硬貨が 数枚見えていた。
拳の中に 握りしめていたのだーーー薄汚れた硬貨を数枚!
彼は 自分が死につつあることを知っていたが、手を握ったままだった。
あなたは ありふれた硬貨を大切にする方法を知っているーーーそれは 誰でも知っている。
しかし、もっとも価値あるものを 大切にする方法を知らない。
あなたは この拳を握った乞食のようだ。
そして 拳が開く時が来ると、薄汚れた 数枚の硬貨のほかには何もない。
価値ある体験を 大事にしなさい……それらは 本物の硬貨だ。
それは あなたに啓示を 与えてくれるかもしれない。
新鮮なジュースを 与えてくれるかもしれない。
内側の何かを 変容させてくれるかもしれない。
何か新しいことが 内側に引き起こされるかもしれないし、究極なるものへの渇望が 内側に生じるかもしれない。
だから、それらを 大切にしなさい。
わたしは ふたつの手法を説明した。
それを 実験し続けたらわかるだろう。
別の 友人が尋ねている。
セックスは 創造的なエネルギーですか?
どうしたら 夫婦の関係性を 創造的なものにできるでしょう?
これは 重要な 質問だ。
この質問が 重要でない人は、ほとんどいないだろう。
この世には 二種類の人しかいないーーーひとつは セックスのために 苦しんでいる人、もうひとつは 性エネルギーを 愛に変容した人だ。
セックスと愛は 相反するものだと知ったら、あなたは 驚くだろう。
愛が育つにつれて セックスは減り、愛が 薄れるにつれて セックスは 増える。
愛すれば 愛するほど、性的ではなくなるーーーそして 完全に 愛に満ち溢れたら、内側には 性的なものがいっさいなくなる。
しかし 愛がなければ、内側では すべてが性的になる。
性エネルギーの 変容と昇華は、愛を通して はじめて起こる。
だからセックスを 抑圧して、それから自由になろうとしても 無駄だ。
抑圧したら 発狂することもある。
世の 狂人たち……、百人のうち 九十九人は 性エネルギーを 抑制しようとしてきた。
気づいているかもしれないが、文明が 発展するにつれ、精神病は 増加した。
というのも、文明社会は ほかの何よりも セックスを抑圧するからだ。
誰もが 自分の性エネルギーを 抑圧している。
そして 抑圧された性エネルギーは 狂気を生みーーー精神病を 生む。
性エネルギーを 抑圧する試み自体、狂気の沙汰だ。
いわゆる聖人の多くは、実のところ 気がふれている。
その理由は、彼らが 常に 性エネルギーを抑圧しようとしてきたからに、ほかならないーーーセックスは 抑圧すべきでない ということを、彼らは 知らない。
愛への扉が 開いたら、セックスを通って流れていたエネルギーは、愛の光によって 変容されるだろう。
情念の炎だったものが、愛の光となるだろう。
だから この愛を広げなさい。
愛は セックスの創造的な利用法だ。
(つづく)
司祭が病院へ訪れると、医師は司祭に その男は虫の息だと告げた。
そこで 司祭は、最後の儀式のために 彼のもとへ赴いた。
彼は乞食に「両手を組みなさい」と言った。
しかし乞食は「お許しください。片方の手が 開けられないのです」と言った。
彼は死にかけており、片方の手は開くことができなかった。
そして間もなく、彼は 息をひきとった。
彼の手は 開き、彼の集めた薄汚れた硬貨が 数枚見えていた。
拳の中に 握りしめていたのだーーー薄汚れた硬貨を数枚!
彼は 自分が死につつあることを知っていたが、手を握ったままだった。
あなたは ありふれた硬貨を大切にする方法を知っているーーーそれは 誰でも知っている。
しかし、もっとも価値あるものを 大切にする方法を知らない。
あなたは この拳を握った乞食のようだ。
そして 拳が開く時が来ると、薄汚れた 数枚の硬貨のほかには何もない。
価値ある体験を 大事にしなさい……それらは 本物の硬貨だ。
それは あなたに啓示を 与えてくれるかもしれない。
新鮮なジュースを 与えてくれるかもしれない。
内側の何かを 変容させてくれるかもしれない。
何か新しいことが 内側に引き起こされるかもしれないし、究極なるものへの渇望が 内側に生じるかもしれない。
だから、それらを 大切にしなさい。
わたしは ふたつの手法を説明した。
それを 実験し続けたらわかるだろう。
別の 友人が尋ねている。
セックスは 創造的なエネルギーですか?
どうしたら 夫婦の関係性を 創造的なものにできるでしょう?
これは 重要な 質問だ。
この質問が 重要でない人は、ほとんどいないだろう。
この世には 二種類の人しかいないーーーひとつは セックスのために 苦しんでいる人、もうひとつは 性エネルギーを 愛に変容した人だ。
セックスと愛は 相反するものだと知ったら、あなたは 驚くだろう。
愛が育つにつれて セックスは減り、愛が 薄れるにつれて セックスは 増える。
愛すれば 愛するほど、性的ではなくなるーーーそして 完全に 愛に満ち溢れたら、内側には 性的なものがいっさいなくなる。
しかし 愛がなければ、内側では すべてが性的になる。
性エネルギーの 変容と昇華は、愛を通して はじめて起こる。
だからセックスを 抑圧して、それから自由になろうとしても 無駄だ。
抑圧したら 発狂することもある。
世の 狂人たち……、百人のうち 九十九人は 性エネルギーを 抑制しようとしてきた。
気づいているかもしれないが、文明が 発展するにつれ、精神病は 増加した。
というのも、文明社会は ほかの何よりも セックスを抑圧するからだ。
誰もが 自分の性エネルギーを 抑圧している。
そして 抑圧された性エネルギーは 狂気を生みーーー精神病を 生む。
性エネルギーを 抑圧する試み自体、狂気の沙汰だ。
いわゆる聖人の多くは、実のところ 気がふれている。
その理由は、彼らが 常に 性エネルギーを抑圧しようとしてきたからに、ほかならないーーーセックスは 抑圧すべきでない ということを、彼らは 知らない。
愛への扉が 開いたら、セックスを通って流れていたエネルギーは、愛の光によって 変容されるだろう。
情念の炎だったものが、愛の光となるだろう。
だから この愛を広げなさい。
愛は セックスの創造的な利用法だ。
(つづく)