ドラッカーのリーダーシップ論では、そのすべての見解において、個人の誠実さ(真摯さ)が不可欠とされる。
:ウィリアム・A・コーン著、橋本碩也訳 「ドラッカー先生のリーダーシップ論」
上田先生だと「誠実さ」は「真摯さ」と訳す。
ここでの「真摯さ」の考え方の一つとして、常に組織の目的達成に則った判断をしているという考えもあると思う。
マネジメントを機能させるには、正統性の確立と位置づけと役割の明確化が必要である。
その正統性を確立するには、真摯さが不可欠となる。
組織における真摯さとは、個人の利益よりも組織の目的・目標を優先することである。
組織の目的・目標よりも個人の利益を優先させる組織文化があると理想的なマネジメントはできない、よってドラッカーを活用するのは難しい。
しかし、難しいからこそ取り組む価値がある。
真摯さを貫くということは、人としての生き方を極めることでもあり宗教的要素が強い。
田坂広志さんが言っていた、人は必ず死ぬ、人生は1度しかない、何時死ぬかは誰もわからないということを自らの価値観とすることができれば真摯さを貫くことができるに違いない。