今日の一貫

生産調整参加者の実態は

生産調整政策。
選択制がいいとかそれはだめだとかの論議がある。

だれが生産調整のフリーライダーなのか、少々数字を押さえておこう。

コメの生産者は販売農家は17年産で196万戸と言われている。
これ少々古い数字。現在は175万戸か?

ただ、19年産米でみると、生産調整対象者は250万戸となっている。
つまり、水田を作付けしている農家が我が国には250万戸いると言うことだ。
1ha未満が214万戸でほとんどだ。
ちなみに水稲作付けがゼロの農業者は他に77万戸いて、生産調整数量目標配分農家は合計328万戸にのぼる。

250万戸のうち生産調整を行っていない農業者をみてみるとこれがおもしろい。
10ha以上農家はゼロ%。3ha以上でもゼロ%。
つまり大規模農家は生産調整達成者なのだ。

現在の74万戸の生産調整未達農家は全て3ha未満農家、1ha以下が65万7千戸。

つまり生産調整政策は、必死にコメを販売している農家、コメ専門の大規模農家の足を引っ張る政策だが、彼らは比較的従順に減反に参加してきたと言うこと。
確かに産地作り交付金などは利用した方が労働配分や所得配分でも合理的。


逆に、自らは生産調整に参加せずフリーライダーを決め込んできたのが、1ha以下の兼業農家。稲作や米価なんてどうでも良いのかもしれない。
モラルハザードが進んでいるのは、これらの層と言うことになるのだが、、。

所得保障を主業農家に,,というと、反対する人々がいるが、これをみると、やはり主業農家に限った方が良いのではないか。
選択制は、兼業農家にはどんどんコメを作ってもらい、主業農家には産地作り交付金や直接支払いが入るといったパターンになることか?

コメント一覧

kumasyu_seinenbu
miyagiさんへ
http://1st.geocities.yahoo.co.jp/gl/kumasyu_seinenbu01
私は生産調整方針作成者として、近隣3つの市町村の水田協議会に関わっています。必要に駆られて現行政策の理解に努めていまし、現場の声も日頃から多く耳にしているつもりです。しかし、それは限られた一地域の情報でしかなく、全体の流れはわかりません。
miyaigiさんが「将来のヒントに」とこのブログに来られるように、私も農政の行く先にアンテナを張るつもりで時々ここにお邪魔させていただいている次第です。農政改革関係閣僚会議特命チームのアドバイザリーメンバーでもある大泉先生の言葉を、大いに参考にさせていただいています。また、他にもいくつかのサイトを覘いています。
miyaigiさんの助けにはならないかもしれませんが、「最近のニュース」というブログは如何でしょうか。下線のあるkumasyu_seinenbuにリンクさせてみましたので、クリックしてみて下さい。コメ、減反、農政に関するニュースや文章を拾ってあります。参考になりそうな記事を見出し(各月末にその月の見出し一覧有り)から選んで読んでみられてはどうでしょうか。
大したアドバイスができなくて、恐縮です。また何かありましたら、コメントさせていただきます。
miyaigi
kumasyu_seinenbuさまへ
 真剣にありのままにコメントしていますが、農業者たるゆえ、
皆様より状況把握が弱く、要領も得ていません。
 本当にどうすれば本当に全くわからない状況にあります。
 政策も要綱要領を充分に理解しなまま流れで意見をいうだけでこれが本論か、全くわからないままコメントしています。
 大泉先生のブログを理解して、少しでも将来のヒントになるように心がけています。
 kumasyu senenbu様、ご支援をお願い致します。


kumasyu_seinenbu
miyagiさんへ
私の近所でも、減反絡みの村八分を見聞きしたことがあります。お察しいたします。
大泉先生のコメントをいただきたいところですが、私から一言だけ。
「いい加減なこと」でなく、ありのままをコメントされる事をお勧めします。
気持ちだけで申し訳ありませんが、応援させていただきます。
miyagi
よくわからないんですよ
 私は宮城県でコメ作りをして全量直売しています。
 消費者からもっと生産するように懇願され、ついには5年前から全面積作付けするようになりました。その結果、消費者からは感謝されるものの集落からは村八分状態になりました。
 父は米が売れても生きていけないと涙しました。生まれて初めて父の涙を見て衝撃を受けました。
 村で生きること。農業を守ること。自分の幸せをつかむこと。
よく、わからないんですよ。何をどうすればいいか。
 せめて、大泉先生のブログにいい加減なことを書いて、自分を納得させるだけ。大泉先生、ときどき、書かせてください。宜しくお願いします。
kumasyu_seinenbu
miyagiさんへ
読み方を教えていただき、ありがとうございました。
「つまり大規模農家は生産調整達成者なのだ」を比喩として捉え、「大規模農家=主業農家=生産調整未実施者=生産調整選択性賛成者=所得保障対象者の構図を統計的に必ずしもそうでもないぞと指摘した」と読まなければならなかったのですね。そこまでは考えが及びませんでした。私の理解不足を「言葉尻での反論」と受け取られてしまったのは心外でしたが、率直にコメントしてみてよかったと思いました。
「コメ余る→米価安→兼業は機械更新できない→やがては主業に集まる」という流れは、実質選択制の現状でも同じでしょうね。先述の「私の近所の2人」の内のもう1人の方は、「減反廃止」でその流れが早まることを期待されていました。
また、もう1人の稲作専業農家(=生産調整達成者)の方は、直接支払いを切望されておりました。大規模農家でも考え方は三者三様です。
miyagi
あと10年だな
大泉先生は大規模農家=主業農家=生産調整未実施者=生産調整選択性賛成者=所得保障対象者の構図を統計的に必ずしもそうでもないぞと指摘しただけであって、言葉尻での反論はあまり気持ちよくないな。各戸の事例もあるが地域性(東北と関西以南では生産調整達成率は全くことなる)も大きいような気がする。
 集落を超えて規模拡大をする場合は、やはりその人の農業に対する考え方や行動も影響してくるから、大規模農家の方が生産調整を実施しながら経営展開を進めているという考えは妥当がいくような。経営リスクも大きいし。
 「選択性は兼業農家にはどんどんコメをつくってもらい、主業農家には産地づくり交付金や直接支払いが入るといったパターンになることか」→そうですよ。
 但し、選択性導入→コメ余る→米価安→兼業は機械更新できない→やがては主業に集まる。あと10年だな。


 
kumasyu_seinenbu
p.s.
ちなみに、前出の2人の内のお1人はコメ商いもされていて、知り合いの農家を訪問された際には、「フリーライダーの利益」を説き、減反政策は続けた方が良いと話を結ばれるそうです。
モラルハザードもここまで来たか、という感じでしょうか。
よしつるさんの仰る「専・兼に限らず、責任感を持つ農家に政策の基本を置くべき」との考えには同感です。
kumasyu_seinenbu
違和感
本当に「大規模農家は生産調整達成者」なのでしょうか。
というのは、私は3人の稲作専業農家を存じ上げていますが、3人のうち2人はそれぞれの地区でも名の知られた減反非協力農家です。もちろん2人とも、10ha以上の田んぼでコメを作ってます。
彼らの存在を無視して「減反」が語られことに、少し違和感を感じました。
「250万戸のうち生産調整を行っていない農業者」にカウントされてない「10ha以上農家」は、私の近所の2人だけで、余所にはいらっしゃらないのでしょうか。
私の理解不足なのかもしれませんが、「フリーライダーは1ha以下の兼業農家」と言い切られてしまうとちょっと首をかしげたくなります。
よしつる
稲作経営や米価、農業の行く末に重大な関心を持つが故の生産調整政策への参加であり協力なのです。国の農政など我関せずと、勝手に米を作り続ける「作り逃げ」農家の存在により、集落の共同体モラルも損なわれてきているように思われます。
専・兼に限らずとも、責任感を持つ農家に政策の基本を置くべきだと思います。そのことで、主業農家も救われると思います。
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