19日、食品産業センターが開いたシンポジウム。
名古屋で基調講演とパネルのコーディネーターをやった。
レストランを併設する豆腐屋さんの話。
14年からはじめた飛騨産大豆で作った豆腐の売れゆきが良く200円という倍値で販売している。高山市の(株)宮春。
ところが大豆の仕入れ量は14年45トンで、サーこれから増やしていこうと考えてはいたものの翌15年27トン、16年24トン、17年20トンと減少。ついに18年は飛騨産をあきらめて、岐阜産に地域拡大。
売れるのに作れないという状況。
理由は、飛騨産大豆に人気があり県外業者も買い付けに来るという競争の激化があげられるが、本源的な理由は生産の縮小。
「食産業クラスター」などといっても、農業者と食品産業との間にはミスマッチが多い。
どこでもでてくるのは、「食品産業の要望に対応しきれない農業」という構図。
国産物は、確かにイメージが良くブランド、付加価値化の戦略構築には欠かせなくなっている。多くの企業が、自社イメージ高揚のための「旗印」に使っている。5-6%しか国産を使わないカゴメですら、広告はトマト農家の写真を使う。
農産物安定的供給のインターフェースを担ってきた農協が衰退してきた今となっては、この機能を個々の農業者や食品企業が担うより他なくなっている。
「金印わさび」もそうした企業の一つ。特にわさびは中山間が多いから規模がいかない。契約栽培もしているが、なかなか確保は困難ということだった。そうこうしている内に外国産を使ったライバル会社に遅れをとることもあるかも知れない。
こうなったら、食品企業が農業生産に乗り出すより他なくなってくるのではないか。まず外国産調達とのメリット・ディメリット比較が先かもしれない。想像でしかないが、「どうしても国産」という企業はそう多くはないのではないか?
農業という、リスク産業に乗り出す心構や、仕組み作りも必要だろう。これは並大抵ではない。
契約栽培より一歩進んで、契約指導体制による農家の育成から、作業受託から直営農場まで、どのパターンがいいのか?やはりケースバイケースだろう。
我が国の農業の生産スタイルを抜本的に変えていくことの方が重要だと感じた。
その点、宮崎のイシハラフーズという会社はおもしろかった。
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ikkann
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