ハニカム薔薇ノ神殿

西南戦争の現地記者の歴史漫画を描いてます。歴史、美術史、ゲーム、特撮、同人誌の話他

田山花袋「蒲団」を女学生視点で書き直してくれ

2020年08月29日 | 文学・歴史・美術および書評
現在、勝手に明治〜昭和初期の文学特集、という感じで行ってます!
(といってダラダラしてるだけなんで
既読のものでやるけどね。
暑いからそんなとこです、ハイ)

田山花袋の「蒲団」行っとこう。

田山花袋のお父さんは彼が子供の時に、西南戦争、飯田山、御船あたりで亡くなったようです。びっくり。これ知らんかったわ。


それはそうと彼の代表作
「蒲団」
有名すぎて面白いので漫画にもなってる作品。

絶対に教科書には載らんだろうなこれ!
女子高生相手に男性国語教師とかだと、どんな顔でこれの授業したらいいかよ!?

この作品は女性からしたら、ひたすらキモいです。

人生に退屈してる中年妻子持ちの同人作家、文学を志す神戸女学院の女学生に、弟子にして下さいと頼まれた。
どうしても作家になりたい女子に
先生ヅラする主人公、近代的女性のなんたらを説いたり、保護者としての態度を繕うも、内心はムラムラ…。
しかし女学生には同志社に通う彼氏がいて、この男も女学生との恋愛の為に上京してくる。

で、なぜタイトルが蒲団かって、
女学生が寝てた蒲団のニオイ嗅いでムハァてやるから。

タイトルこれ
「女子学生のオフトゥン」とかにすると
爆売れんじゃないの?

全編にわたり、ロリコンおっさんの嫉妬。
キモすぎて笑えます。
これ、誰か女性視点で書かないかな。
原作のままだと、ノリは内村光良さんのコント「LIFE」かな。
奥さんや女学生の視点で描くと朝ドラにできるかも。

「不如帰」はさすがに、旧い時代の女性の悲哀が強いんですが、こちらは時代がすっかり変わって丸髷から束髪に、どんどんハイカラになってく女性の図。
夜遅くまで遊び歩いたり、男友達とスイーツ食べてたり…自由を感じます。

だからこそ、そういうのけしからんとか言いながら、処女でないとゴミ扱いするオッサンがな…ヒドイわな。
女学生が古い女性像に負けたんではなく、男が性癖から女性に理想を求める結果でしょう。

家庭がありながら子供の面倒もろくにみないで、男のロマンだかを求めてるのは
今も男あるある話。
彼氏の方もなあ…自然主義だな、これがな。あまりにもカッコいいイケメンというわけではないあたり
キャラクターメイキングが上手いなあと思います。

文体としてはすごい読みやすいです。
ツッコミが上手くて笑えます。

これはギャグ漫画ですな。

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