ハニカム薔薇ノ神殿

西南戦争の現地記者の歴史漫画を描いてます。歴史、美術史、ゲーム、特撮、同人誌の話他

わかりづらい西郷隆盛

2019年10月24日 | 文学・歴史・美術および書評
あくまで、歴史創作のキャラクターとしてつかもうとする場合の話なのですが

大久保は「理」の人だと思います。
だから割と理解しやすい。
西郷隆盛が、あんなに人気者になったのは
明治のジャーナリズムが反政府ヒーローとして上げ
庶民がそのヒーローを期待したから。

でももう1つそれでは掴みづらい。
「銀魂」あたりでパロディにされてしまう西郷
図体でかいのにどこか乙女?というか
それでも時に荒々しく戦神となるそれ。
何が西郷を動かしていたのか、
龍馬とも木戸さんとも違うのもちろんだけど

月照との入水、奄美でのアイカナとの結婚
政界を退いて作った私学校…


10/22に、陛下の即位の儀がありました。
それを見ていたり
自分の家族のことも考えていたんですが

最近何となく、何が西郷の中にあったのか
わかり始めています。

西郷の中にあるあのヒューマニズムって
どっから来たのか。
天性のものかもしれないけど
所詮、下っ端ローカル役人の出ではあるのでしょう
けれどそれが島津斉彬に響いたのは
システムの「裏」にずっと流れてきた、「農耕民族的な日本人」
なのかもしれません。
(私見ですが斉彬は単なる西洋かぶれバカではないと思います)


西南戦争の時
熊本では、左翼に該当する協同隊と
右翼に該当する熊本隊が参戦していましたが
なぜ2つの、全く正反対の考えを持つ部隊が協力していたのか
どの部分に賛同したのか
大久保らの改革のどこに異論を持ったのか

私はこれ、
協同隊の方はまず、今の世でいうなら規制と申しますか
とにかく「平等」になったはずなのに平等でなく、選挙も無く
一般庶民の声はガン無視で通さない部分が不満だったのではと思います。

熊本隊の方は維新前のシステムに戻せという
武士の生き残り、ラストサムライですから
やってくるグローバリズムの中で
日本的な形や生き方を失いたくなかったのではと思います。

西郷という男は、「お米育ち」の人なのですわ…
そして子供にやたら「菊」の名を与えていることからも
(推察に過ぎないんだろうけど)
菊=天皇家の紋ですので

そんな「お米国家」がどうしたらいいかを
持っていた人なのかもしれない。

令和になりました。
明治はまた1つ、年表の後ろになりました。

国なんてものは実は恒久的ではなく
無くなった国、地図の変わった国って多いです。

それがここまで続いてきた
これからも続くだろうこと
(そう願わざるをえないですが)

虹だの雲だのミラクルに沸いてたり
そんな国だよなあ〜と思うことは
なぜか少しほっこりもしました。


ーーーーー

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