物集女からダンシャリアンへ
物集女(もづめ)という言葉を知っていますか?
まだ独身のある日。 父の運転する車に、家族4人で乗り込んでの
ドライブ。京都のとある交差点に差しかかった時、標識に
書かれたこの文字が、4人の目に飛び込んできました。
「もづめやって~」と、父、母、妹。
その日から私の名前は、物集女。
そう、物を集める女、と書いて「もづめ」(これ、地名ですよ) まさに私。
当時の私は何でも集めておりました。
きれいな紙箱、紙袋、包装紙、木材…
集めてはため込み、箱の中にはさらに箱、さらに箱。 マトリョーシカみたいに箱が幾重にも。
「こんなに集めたの誰」と我ながら嫌になったことも。 でも、捨てられない。
何重にも重なった箱が、段ボールにぎっしり。段ボールが押し入れにぎっしり。という状態で、ラッピングなら
私におまかせよ軽く100個くらいはへいちゃらよてなもんです。
画材屋で働いていた当時、絵具の空箱、梱包に使われた木材、廃棄の額縁、ありとあらゆるものを持ち帰り、
工作の日々。 作った棚には白くペイントして…楽しかったなぁ
もったいながり屋っていうのかしら、着もしない服を、いつか着るかもとため込み、セールの布切れを
何かに使うかも、と買い込み、クローゼットはいつもパンパン。
そのくせ模様替えは月1回ペースで、出しちゃ入れ出しちゃ入れ、いっこうに片付かず、という感じでした。
結婚して引っ越しが重なり、多少物は選別したものの、集めた雑貨を捨て切れず、プラケースは
雑貨でいっぱい。 新品タオル類も衣装ケース独占という状態に。
それが、昨年の夏、夫のうつの進行と同じくして、「断捨離」が入ってきたのです。
図書館で、断捨離、片付け、収納の本を何度も読み、だんだんに頭と心に浸透…。
よーし!と思い切って片付けを始めました。
でも一度では片付かないし、一人では捨てきれないもので、なかなかはかどりませんでした。
ちょうどその時、妹が夏休みに帰省していたので、手伝ってもらうことにしました。
姉妹ですね~、時期を同じくして、妹も断捨離にはまっていたのです。
( ようこそ断捨離へ 2(完結編) に続く…妹の快進撃やいかに )
写真 「不思議なくらい 心がスーッとする断捨離」 やました ひでこ 王様文庫(三笠書房)