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2010年7月18日(日) 10:00 赤岳山頂
最後は、お見せ出来ないようなヘロヘロ状態でしたが、何とか赤岳山頂に到着しました。
エアリアの権現岳からのコースタイムで見ると、よけいに時間はかかっていますが、今は歩いて来られただけでも満足です。
さすがに連休の日曜日、しかもこれだけの良い天気ですから、山頂は、どこぞの観光地もビックリな写真撮影大会が繰り広げられていました。とはいえ、自分もその参加者の一人でして、撮影を頼まれたり頼んだり、邪魔にならないように避けたり避けられたり、と狭い山頂で動き回っておりました。
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山頂標識・三角点の後ろには、『赤嶽神社』がありました
四本の柱は、御柱なのでしょうね
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お参りしていると、ちょっと違和感を覚えたので
見回してみると・・・何と、こちらが正面!
背後から参拝してしまうとは、なんたる不覚・・・くぅ
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赤岳頂上小屋があるのが、赤岳北峰
山頂は写真を撮る場所で、こちらはゆっくり休憩する場所と、綺麗に棲み分けがされていました
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こちらが『赤岳頂上小屋』(2,899.2m)
テラスのような休憩場所もあったりと、いい天気でしたらとても気持ちのよさそうな小屋でした
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今日の天気は、まずまずの晴れ予報
八ヶ岳のメインルートが見えますね
目的地に到着しましたが、まだまだ先は長いですから、健全に小屋で購入したコーラで乾杯して、赤岳登頂を喜びます。これから帰りもある事は、極力考えないように・・・普通であれば、この後は、どこかの温泉小屋でマッタリ出来るはずなのですが、何を好き好んで同じコースをまた戻るだなんて、考えない、あー考えない。
実際、計画当初は、この赤岳山頂から、どこぞの温泉にでも入ってリフレッシュしてからテントに帰るという、バカにも程がある計画を立てていましたが、足と腰が勝手にランバダ(古いなぁ・・・)を踊っている生まれたての子豚、もとい小鹿現状で、帰りの距離を伸ばすという冒険心は、持ち合わせていないようでした。出来るだけ往路の疲れをとってから戻ることを優先します。
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まぁ、この行列を見たらお腹一杯
これだけの人数とすれ違いながら先に進むことを考えると・・・行かないで正解かも
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それに比べると、この誰も居ないコースは、有り難いものですね
その分、色々と大変なんですけど
行きのはしごは、そんなに怖くなかったのですが、こう見ると怖いものです
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この日の天気は、大変良かったので、体力と気持ちの問題はともかく、歩いていても気持ちのよい景色が続いていました
ほら、帰りのトレースもくっきりと見え・・・ない??
行動は午前中までと良く言われますが、これは、良い天気から雷雨なんてことにならないうちに戻った方が良さそうです。
色々と悲観的になりがちですが、帰りは下りとなりますから、気持ち的にはまだましです。
先程のメジャーな分岐からマイナールートに入ると、早速一人ぼっちとなってしまいました。赤岳を振り返ると、溢れんばかりに人がいるというのに、流石はマイナールート・・・というよりは、この時間から移動するのがオカシイのかも知れませんけどね。皆さんと違うコースとなることに、ちょっと優越感のようなものも感じつつ、やはり少し寂しい気もします。
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こんなコースでしたっけ?
行きは、ゼイゼイと息も絶え絶えに歩いていたためか、あまり憶えていません(ヲイッ)
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遠目から見ると、ただ岩場に立てかけられているだけのようにしか見えません
先程登ってきたザレ場を歩いていると、気がついたことがありました。
それは、帰りの下りメインのルートとはいえ、楽に下りることが出来ないのです。特にこの辺りは、ゆっくり選んで足を運んでいかないと、足元が崩れ易く、下まで岩を落としてしまいかねません。登りよりも気を遣うはめに陥ってしまい、思うようにスピードが出せないのです。慎重に、慎重に。
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スピード出したら転げ落ちてしまいますものね
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雲も多くなってくる中、かろうじて富士山の姿が見えました
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やっとこ森林限界を抜けて、森の中に到着
振り返ってみると、歩いてきた山が・・・結構高いですね
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キレット小屋ということは、半分は過ぎた模様
とはいえ、権現岳までは、あと1時間30分あるんですよね・・・
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前方は、どんどん視界不良になっていくばかり
まだ12時過ぎですが、この先大丈夫なのでしょうか
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コマクサ地帯を抜けて行く先に・・・あ、そういえば
この辺りはちょっと余裕があったので憶えていましたが、往路では、ちょっと下ってきていたのでした。ということは、何が起きるかといえば、そう登りルートが待っていたのです。ほぼ下りしかないと勝手に思っていた自分の前には、旭岳なる難関がそびえておりまして、自分のなけなしの気力を削っていったのです。普段歩けば、なんて事のない登りでしょうが、二日目の疲労や暑さがやはり効いているようで、つづら折りの各コーナーで休んでしまう位の力のなさに、この先心配になります。
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おおぅ、登るのか・・・
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そういえば、この辺りは、巻き道の連続でありがたいと思っていた場所
ということは、この上が、旭岳山頂ということですかね?!
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そう思うと、登りたくなってしまうのは、気になるものは放っておけない習性からでして
登ってみると、こんな案内板に旭岳山頂の記載がありました
権現岳までは、1時間となっていた部分に、黄色ペンキで20分と書き直されていましたが、見た目だけでも時間が減ってくれるのは有り難い所。隠れ山頂に出会えたことと、あとちょっとということで、少しだけやる気が回復してきました。
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最後の難関となるのが、このロング鉄はしご
やっぱり、長い!!
何とか辿り着いた最後の最後に登場したのが、このはしごでした。まさにラスボスに相応しいその威圧感。難関といっていい風格です。
往路の下りでは、なかなかの恐怖感を演出してくれましたが、登りはどうなるのか、少し楽しみではありました。とはいえ、いつしか『怖くなったら負け』という考えは、いつの間にか、『立ち止まったら負け』という考えに変わっていきまして、『うぉぉぉぉ!』という心の声と共に最後の力を振り絞り、はしごに手を掛け、かけ登りはじめたのです。
端から見たらどう見えたか知りませんが、自分のイメージは出初め式かレスキュー部隊の如く、カンカンカンと軽やかに上がっていきます。下りでは一歩一歩降りるのを確かめながら歩を進めていたというのに、上りは、クレイジー・クライマーの如く(懐かしいなぁ)、滴る汗もそのままに、右左右左・・・と止まることなく歩いていきます。
そんな気合から、はしごゾーンを一気に上がれたのはいいものの、はしごから降りてはしごを支えるワイヤーを伝う部分でわちゃわちゃとなってしまいました。はしごを登りきったという緊張が切れかけた所に、このワイヤーゾーン。てっきりすぐに休めるかと思っていたので、疲れた身体をヒイヒイと安全な場所まで持ち上げるのに一苦労。
その時、丁度同じコースを歩いていたおじさんがはしごに取り掛かったのですが、一段一段ゆっくりと休憩をしながら登って来ていたのが、印象的といいますか、普通こうするのが当たり前なのだよなぁと、自分の痛い登り方を反省。まだまだ修行が足りません。
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実際は、はしごよりも、上りきった後のこのワイヤーの方が曲者でした
すぐ休憩したいにも関わらず、これは、意外に堪えました
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ついに権現岳に戻ってきました!!
はしごの先には、見覚えのある権現岳の分岐が見えてきました。
戻って来られたのだなぁ、とひと安堵。リハビリにしては、ちょっとやり過ぎの感はありましたが、これだけ出来ればもう大丈夫という裏付けにもなったような気がします。分岐でザックを置いて山頂向かうと、まだまだ体力があるように錯覚してしまいます。夕方近い権現岳も静かでなかなかいいものです。ただ、やはり疲れているのは確かでして、山頂の突端で立ち上がった時には、風も無いのにフラフラしてしまいました。あまり無理してはいけませんね。
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天気は残念ですが、戻ってこられたのは御の字
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天気が悪いながらもちゃんと権現小屋が見えています
こう見ると、結構凄い所に建っているんですね
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と思っていたら、一気に晴れ間も見えたりと、安定しない天気です
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戻る途中の道は、こんな状態となりまして、近く以外見えなくなりました
再びの青年小屋への下山道は、ガスの中で周囲の景色は全くありませんでした。
いつも近くに見えているはずの編笠山も青年小屋も見えない中での下りとなりましたが、これまで大変と感じた事がなかったこのルートが、これだけ長く大変に思えたのは、景色が見えないせいだったように感じます(疲れていたのは確かですけどね)。不思議なものです。
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青年小屋付近まで来ると、編笠山が見え始めまして
ようやく戻ってきたのだと実感
青年小屋を出発してから10時間。
再び青年小屋に戻ってきました。テント類を持って行けば良かったのに、と思われる方が殆どかもしれませんが、リハビリでどこまで持つか不安だったこともありましたし、あちら側の混雑を見たら、まだこちらでノンビリ出来た方が幸せに感じました(と、言い訳)。
青年小屋では、早速缶ビールと、まだ頂けるということでおでんを購入して、ひと心地。夕方前に戻って来られましたし、今日もいい一日でした。
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おでんで乾杯!!
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登山の後に、裸足になるのは気持ちいいですね
夕方の涼しい風が疲れを癒してくれます
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青年小屋から
18:30でも富士山が見えました
・・・そして、明日は最終日
編笠山・権現岳:夏山山行その7
今の時期に山レポということは、この夏もお忙しいようですね。(^^ゞ
いつもの旅レポが読めないのが、少々さびしい気がします。
にしても、このルートのどこがリハビリなんでしょうか? \(◎o◎)/
やっぱりテント担いで行けば良かったのに、と思ってしまう一人ですが、お陰様で逆ルートも楽しませて頂きました。
やっぱり猫さんもあのザレ場に難儀しましたかあ。自分も懐かしい想い出が蘇って来ます。
最後になってしまいましたが、全快おめでとうございます。今度は全山縦走?期待しちゃったり(笑)
雑踏は苦手なので
晩秋に
権現ー赤岳、片道でもすごいのに往復とは!もう山レポだけでお腹いっぱいです。
最後のハシゴ一気登り、笑ってしまいました、って、気持ちはわかりますが、実行できるところがすごいですね。
の様。(笑)
なかなかにソソられるルートですが、マネ出来ません。私なら赤岳から下りて温泉に一泊、翌日車回収ですね。ヘタレです。(笑)
え、テント!?そんなモン翌週に再訪でしょう!(爆)
そりゃテントあるもん、仕方ないですよね。
こういう発想する人ってなかなかいないだろうなあ。
さすが、わが道を行くかいねこさん。
でも、なんだかとってもいいコースどりのように思えてきたのは、最後の写真がきいてるのかな。
私、健康でもキツいな~、このコースは。
でもちょっとだけ、ちょーっとだけ、そそられました。
マネは……たぶんしないけど(笑)
>アランチャさん
今年は、そんな訳でモブログもない夏となりました。夏山に行かないのは、毎度のことですが、こうもドライブが出来ないのは、残念ですね。
今のところ、この山行が一番長期の休みになってます。リハビリを経たのに活かす機会がないのは、勿体ないことですね。そろそろ、軽量化にも失敗してきてますし(涙)。
毎度コメント有難う御座います。メールにもお返事頂けて、忙しさの中の一服の清涼剤のようでいつも嬉しいです(ヨイショ)。
あのザレ場は、このコースの中では、一番危ないと思えましたが、親方さんも印象に残っていましたか。とはいえ、もっと凄いコースに挑まれる皆さんには、易しいレベルなのでしょうね。このコースをテント担いで歩く程には、まだ全快とはいかないようで…あ、全快でもこのコースをテント担いで歩けるかは疑問ですけど(笑)。
そう言って頂けると書いた甲斐があったというものです。
秋も良さそうですから、ノンビリ行程で是非ともいらして下さいませ。