明日から3連休で今から山に遊びに準備を進めている方も多いかと思いますが、皆さんいかがお過ごしですか?
こちらは、勿体無い気もしてはいるものの、たまにはゆっくり身体を休めようかと思っています。
そんな時には、やっぱり読書。
身体を休めつつ、秋の夜長にゆっくり本を肴にお酒を傾けるなんて、贅沢な時間の過ごし方ですね。
通勤時間が長い事はありますが、本を読むと疲れる気がして、移動中は、もっぱら雑誌やガイドばかりを読むことが多かったので、ここ最近まで殆ど読んでいませんでした。しかし、先月あたりに、たまたま時間があったので読んだ恩田陸の「ユージニア」が自分の読書魂に火をつけてしまったようで、それからは、通勤時間や移動時間は、ほぼ読書といったことが多くなりました。ブログ更新が滞っていたのも・・・? 毛布に包まらないと部屋での生活が厳しくなってきたので、秋も終わりな気もしますが、折角なので皆さんにも読書の秋をおすそ分け。
再読も含めて、最近(買って)読んだ本はこんな感じ
ジャンルも何もあったものではありませんが・・・
<読んだ順番でご紹介・激甘評価付>
※ 作品紹介は、各出版社の紹介を使わせていただいております。
ユージニア (角川文庫) 恩田 陸 (著) ☆☆☆
あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は--。
関係者が当時を振り返りながら語り手に対して話をするという形式で綴られていくちょっと変わった小説となっています。嫌いじゃないですけど、小説的な話し方にちょっとリアリティが少ないかなと。引き込まれる感じではなかったですが、いい作品です。
魔王 (講談社文庫) 伊坂 幸太郎 (著) ☆☆☆☆
未来にあるのは、青空なのか、荒野なのか。世の中の流れに立ち向かおうとした、兄弟の物語。政治家の映るテレビ画面の前で目を充血させ、必死に念を送る兄。山の中で一日中、呼吸だけを感じながら鳥の出現を待つ弟。人々の心をわし摑みにする若き政治家が、日本に選択を迫る時、長い考察の果てに、兄は答えを導き出し、弟の直観と呼応する。
ひたひたと忍び寄る不穏と、青空を見上げる清々しさが共存する、圧倒的エンターテインメント!
内容としては中途半端と言われそうな作品ですね。ゴールデンスランバーの完成系も良いですが、こういった社会派を軽く扱える作品も好きです。
グラスホッパー (角川文庫) 伊坂 幸太郎 (著) ☆☆☆☆★
妻の復讐を目論む元教師「鈴木」。自殺専門の殺し屋「鯨」。ナイフ使いの天才「蝉」。3人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!
伊坂さんらしい作品です。くそーって思うくらいに面白いです。
償い (幻冬舎文庫) 矢口 敦子 (著) ☆☆☆★
医師からホームレスになった日高は、流れ着いた郊外の街で、連続殺人事件を調べることになる。そしてかつて、自分が命を救った15歳の少年が犯人ではないかと疑うが……。感動の長篇ミステリ。
感動と書いてありますが、ちょっと違う気がします。文章が上手なので、スイスイと読めましたし(特に前半部)、なかなか考えさせられて面白かったです。
凍 (新潮文庫) 沢木 耕太郎 (著) ☆☆☆☆
極限のクライミングを描く、究極の筆致。『檀』から十年、最新長編作品。最強の呼び声高いクライマー・山野井夫妻が挑んだ、ヒマラヤの高峰・ギャチュンカン。雪崩による「一瞬の魔」は、美しい氷壁を死の壁に変えた。宙吊りになった妻の頭上で、生きて帰るために迫られた後戻りできない選択とは―。フィクション・ノンフィクションの枠を超え、圧倒的存在感で屹立する、ある登山の物語。
皆さんのオススメでもありましたし、一度読んでおきたいと思っていたところに文庫の登場でしたから迷わず買いました。山野井さんって、すごいですね。
のぼうの城 (小学館) 和田 竜 (著) ☆☆☆☆
時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一落とせない城があった。
武州・忍城。水に囲まれた「浮き城」を治めるのは、でくの坊ゆえに「のぼう様」と呼ばれる武将だった。
現代人にも読める歴史小説といったところ。実話であることにも驚きですが、判官びいきといいますか、こういう活躍は胸躍ります。ということで、周囲に勧めてみたものの、歴史小説の壁は厚く、誰も手にとってくれません・・・こういった小説が頑張ってほしいところです。
夏と花火と私の死体(集英社文庫) 乙一(著) ☆☆☆☆★
九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作。
そう、自分は乙一好き。だから高評価・・・というわけではありませんが、ライトノベルとバカにしないで、これだけは一回読んで見て下さい。そうそう、読了後是非読んでほしいと会社に持っていくと、すでに借りたよと言われました。家に帰って本棚を見てみると・・・はうぅ。
あわせ鏡に飛び込んで (講談社文庫) 井上 夢人 (著) ☆☆★
幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感!
そう、自分は岡嶋二人好き。
だから高評価・・・といきたい所ですが、なかなか上手くいきません。ソロになって『オルファクトグラム』を出したあたりでようやく軌道に乗るかと思いきや、新刊が出ないわけでして・・・。アイディアの斬新さはありつつも、昔のような軽い感じが薄れているのが残念な限り。アイディア先行の山○悠介のようにならないよう頑張ってほしいです。本当に。
走れ!T校バスケット部 (彩雲出版) 松崎 洋 (著) ☆☆
高校バスケットの顧問の先生方と部員たちの間で「読み出したら止まらない」と、口コミで広まっています。
涙と笑いの青春小説ですが、イジメを背景にしたストーリーのため、身近な問題として考えさせられる内容。高校生やその家族の強い後押しで出版が実現しました。
内容は楽しいですし、読みやすいのでスラスラと読んでしまえるバスケ物語。本を読んでいる人にとっては、読ませる文章ではなく普通過ぎるので、ライトノベルのメンソールといった感じで、とにかく物足りない感じがしてしまいます。
容疑者Xの献身(文藝春秋) 東野 圭吾(著) ☆☆☆☆☆
数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか
消化不良が続いたので再読。すっかり内容を忘れていて再び感心。やっぱりスゴイ。
そう、自分は東野圭吾嫌い。
それなのに良い本が多いので、いつしか家にも東野圭吾の本がちらほら。いつも何となく悔しいんです。
孤高の人(新潮文庫) 新田 次郎 (著) ☆☆☆☆☆
昭和初期、ヒマラヤ征服の夢を秘め、限られた裕福な人々だけのものだった登山界に、社会人登山家としての道を開拓しながら、日本アルプスの山々を、疾風のようにひとり踏破していった“単独行の加藤文太郎”。その強烈な意志と個性により、仕事においても独力で道を切り開き、高等小学校卒業の学歴で造船技師にまで昇格した文太郎が、厳冬の北鎌尾根に消息を断つまでの、劇的な生涯。
山小説は全く読んだこと無かったのですが、前回の「凍」の感動が忘れられず、山ヤなら、まずこの本!といった印象もある孤高の人に手を出してみました。実は、今回初めて読みました。その意志の強さに感心、その健脚に驚嘆、そして、すぐにトレーニングでもして山に行きたくなりました。
地図男 (ダ・ヴィンチブックス) 真藤順丈 (著) ☆☆☆☆
仕事中の〈俺〉は、ある日、奇妙な漂浪者に遭遇する。その男がいつも小脇に抱えているのは、大判の関東地域地図帖。だけどそれはただの地図帖ではない。中にはびっしりと、男の紡ぎだした土地ごとの物語が書き込まれていた。千葉県北部を旅する天才幼児の物語。東京二十三区の区章をめぐる蠢動と闘い、奥多摩で悲しい運命に翻弄される少年少女――物語に没入した〈俺〉は、次第にそこに秘められた謎の真相に迫っていく。
上手いもんだなぁ、というのが正直な感想。ただのオムニバスかと思いきや、ちゃんと着地地点も考えて書かれているとは。ちょっと物足りない感じはしますが、さらっと読むにはオススメです。
イノセント・ゲリラの祝祭 (宝島社) 海堂 尊 (著) ☆☆☆
彼の原点でもある「田口・白鳥シリーズ」の最新刊がいよいよ登場です! 今回の舞台は厚生労働省。なんと、窓際医師の田口が、ロジカルモンスター白鳥の本丸・医療事故調査委員会に殴り込み!? グズグズな医療行政を田口・白鳥コンビは変えることができるのか……。1年半ぶりに戻ってきた彼らの活躍にご期待ください。
後半はともかく、前半部分は、医療の現状や批判が色濃く現れていて、表現したい気持ちは分かるんですけど、そちらに重きを置かれてもねぇといった感じ。政治批判だらけになった某田中芳樹作品のようにならないことを祈ります。また、最近特に今後への伏線が多すぎて・・・。初回のような白鳥ロジカルモンスターっぷりを再び発揮してほしいものです。
再起 (ハヤカワ・ミステリ文庫) ディック フランシス (著) ☆☆☆☆
元騎手で調査員のシッド・ハレーは、上院議員のエンストーン卿から持ち馬の八百長疑惑に関する調査を依頼された。しかしその直後八百長への関与を疑われた騎手が死体となって発見され、殺人容疑で逮捕された調教師も証拠不十分で釈放されたあと、不可解な自殺を遂げてしまう。
真相究明に奔走するハレーだが、謎の刺客が最愛の恋人マリーナを襲う。
不屈の男シッド・ハレーを四たび主役に迎えて、競馬シリーズ待望の再開!
そう、自分はディック・フランシス好き(もういいって)。
特に競馬シリーズは、競馬好きだった昔から本当に大好きで楽しく読んでいました。その中でも、やはりオススメは、シッド・ハレーのシリーズです。「大穴」「利腕」「敵手」と10年に1回位と思えるペースでひょこっと出てくるこのシリーズの最新刊が、ようやく先日文庫となりました(それだけ待ってるんだったら新書で買えって)。10年たっても変わらない不屈の男っぷりに、それだけで感激。しかも、携帯電話やインターネットやDNA鑑定、そしてGoogleまで使いこなしているハレーをみると、「時代に追いついてる!!」と何だか不思議な感じがします。
そして、今は、鴨川ホルモー(再読) 万城目 学(著) ☆☆☆☆☆ を読みながら、秋の夜長を過ごしています。
昨日は、コンビニもので失敗したので
試飲をして本気買いの一本で優雅なひと時
今年のオススメはどこでしょうかね?
それでは、皆さんもよい週末を!!
こちらは、勿体無い気もしてはいるものの、たまにはゆっくり身体を休めようかと思っています。
そんな時には、やっぱり読書。
身体を休めつつ、秋の夜長にゆっくり本を肴にお酒を傾けるなんて、贅沢な時間の過ごし方ですね。
通勤時間が長い事はありますが、本を読むと疲れる気がして、移動中は、もっぱら雑誌やガイドばかりを読むことが多かったので、ここ最近まで殆ど読んでいませんでした。しかし、先月あたりに、たまたま時間があったので読んだ恩田陸の「ユージニア」が自分の読書魂に火をつけてしまったようで、それからは、通勤時間や移動時間は、ほぼ読書といったことが多くなりました。ブログ更新が滞っていたのも・・・? 毛布に包まらないと部屋での生活が厳しくなってきたので、秋も終わりな気もしますが、折角なので皆さんにも読書の秋をおすそ分け。
再読も含めて、最近(買って)読んだ本はこんな感じ
ジャンルも何もあったものではありませんが・・・
<読んだ順番でご紹介・激甘評価付>
※ 作品紹介は、各出版社の紹介を使わせていただいております。
ユージニア (角川文庫) 恩田 陸 (著) ☆☆☆
あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は--。
関係者が当時を振り返りながら語り手に対して話をするという形式で綴られていくちょっと変わった小説となっています。嫌いじゃないですけど、小説的な話し方にちょっとリアリティが少ないかなと。引き込まれる感じではなかったですが、いい作品です。
魔王 (講談社文庫) 伊坂 幸太郎 (著) ☆☆☆☆
未来にあるのは、青空なのか、荒野なのか。世の中の流れに立ち向かおうとした、兄弟の物語。政治家の映るテレビ画面の前で目を充血させ、必死に念を送る兄。山の中で一日中、呼吸だけを感じながら鳥の出現を待つ弟。人々の心をわし摑みにする若き政治家が、日本に選択を迫る時、長い考察の果てに、兄は答えを導き出し、弟の直観と呼応する。
ひたひたと忍び寄る不穏と、青空を見上げる清々しさが共存する、圧倒的エンターテインメント!
内容としては中途半端と言われそうな作品ですね。ゴールデンスランバーの完成系も良いですが、こういった社会派を軽く扱える作品も好きです。
グラスホッパー (角川文庫) 伊坂 幸太郎 (著) ☆☆☆☆★
妻の復讐を目論む元教師「鈴木」。自殺専門の殺し屋「鯨」。ナイフ使いの天才「蝉」。3人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!
伊坂さんらしい作品です。くそーって思うくらいに面白いです。
償い (幻冬舎文庫) 矢口 敦子 (著) ☆☆☆★
医師からホームレスになった日高は、流れ着いた郊外の街で、連続殺人事件を調べることになる。そしてかつて、自分が命を救った15歳の少年が犯人ではないかと疑うが……。感動の長篇ミステリ。
感動と書いてありますが、ちょっと違う気がします。文章が上手なので、スイスイと読めましたし(特に前半部)、なかなか考えさせられて面白かったです。
凍 (新潮文庫) 沢木 耕太郎 (著) ☆☆☆☆
極限のクライミングを描く、究極の筆致。『檀』から十年、最新長編作品。最強の呼び声高いクライマー・山野井夫妻が挑んだ、ヒマラヤの高峰・ギャチュンカン。雪崩による「一瞬の魔」は、美しい氷壁を死の壁に変えた。宙吊りになった妻の頭上で、生きて帰るために迫られた後戻りできない選択とは―。フィクション・ノンフィクションの枠を超え、圧倒的存在感で屹立する、ある登山の物語。
皆さんのオススメでもありましたし、一度読んでおきたいと思っていたところに文庫の登場でしたから迷わず買いました。山野井さんって、すごいですね。
のぼうの城 (小学館) 和田 竜 (著) ☆☆☆☆
時は乱世。天下統一を目指す秀吉の軍勢が唯一落とせない城があった。
武州・忍城。水に囲まれた「浮き城」を治めるのは、でくの坊ゆえに「のぼう様」と呼ばれる武将だった。
現代人にも読める歴史小説といったところ。実話であることにも驚きですが、判官びいきといいますか、こういう活躍は胸躍ります。ということで、周囲に勧めてみたものの、歴史小説の壁は厚く、誰も手にとってくれません・・・こういった小説が頑張ってほしいところです。
夏と花火と私の死体(集英社文庫) 乙一(著) ☆☆☆☆★
九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作。
そう、自分は乙一好き。だから高評価・・・というわけではありませんが、ライトノベルとバカにしないで、これだけは一回読んで見て下さい。そうそう、読了後是非読んでほしいと会社に持っていくと、すでに借りたよと言われました。家に帰って本棚を見てみると・・・はうぅ。
あわせ鏡に飛び込んで (講談社文庫) 井上 夢人 (著) ☆☆★
幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感!
そう、自分は岡嶋二人好き。
だから高評価・・・といきたい所ですが、なかなか上手くいきません。ソロになって『オルファクトグラム』を出したあたりでようやく軌道に乗るかと思いきや、新刊が出ないわけでして・・・。アイディアの斬新さはありつつも、昔のような軽い感じが薄れているのが残念な限り。アイディア先行の山○悠介のようにならないよう頑張ってほしいです。本当に。
走れ!T校バスケット部 (彩雲出版) 松崎 洋 (著) ☆☆
高校バスケットの顧問の先生方と部員たちの間で「読み出したら止まらない」と、口コミで広まっています。
涙と笑いの青春小説ですが、イジメを背景にしたストーリーのため、身近な問題として考えさせられる内容。高校生やその家族の強い後押しで出版が実現しました。
内容は楽しいですし、読みやすいのでスラスラと読んでしまえるバスケ物語。本を読んでいる人にとっては、読ませる文章ではなく普通過ぎるので、ライトノベルのメンソールといった感じで、とにかく物足りない感じがしてしまいます。
容疑者Xの献身(文藝春秋) 東野 圭吾(著) ☆☆☆☆☆
数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか
消化不良が続いたので再読。すっかり内容を忘れていて再び感心。やっぱりスゴイ。
そう、自分は東野圭吾嫌い。
それなのに良い本が多いので、いつしか家にも東野圭吾の本がちらほら。いつも何となく悔しいんです。
孤高の人(新潮文庫) 新田 次郎 (著) ☆☆☆☆☆
昭和初期、ヒマラヤ征服の夢を秘め、限られた裕福な人々だけのものだった登山界に、社会人登山家としての道を開拓しながら、日本アルプスの山々を、疾風のようにひとり踏破していった“単独行の加藤文太郎”。その強烈な意志と個性により、仕事においても独力で道を切り開き、高等小学校卒業の学歴で造船技師にまで昇格した文太郎が、厳冬の北鎌尾根に消息を断つまでの、劇的な生涯。
山小説は全く読んだこと無かったのですが、前回の「凍」の感動が忘れられず、山ヤなら、まずこの本!といった印象もある孤高の人に手を出してみました。実は、今回初めて読みました。その意志の強さに感心、その健脚に驚嘆、そして、すぐにトレーニングでもして山に行きたくなりました。
地図男 (ダ・ヴィンチブックス) 真藤順丈 (著) ☆☆☆☆
仕事中の〈俺〉は、ある日、奇妙な漂浪者に遭遇する。その男がいつも小脇に抱えているのは、大判の関東地域地図帖。だけどそれはただの地図帖ではない。中にはびっしりと、男の紡ぎだした土地ごとの物語が書き込まれていた。千葉県北部を旅する天才幼児の物語。東京二十三区の区章をめぐる蠢動と闘い、奥多摩で悲しい運命に翻弄される少年少女――物語に没入した〈俺〉は、次第にそこに秘められた謎の真相に迫っていく。
上手いもんだなぁ、というのが正直な感想。ただのオムニバスかと思いきや、ちゃんと着地地点も考えて書かれているとは。ちょっと物足りない感じはしますが、さらっと読むにはオススメです。
イノセント・ゲリラの祝祭 (宝島社) 海堂 尊 (著) ☆☆☆
彼の原点でもある「田口・白鳥シリーズ」の最新刊がいよいよ登場です! 今回の舞台は厚生労働省。なんと、窓際医師の田口が、ロジカルモンスター白鳥の本丸・医療事故調査委員会に殴り込み!? グズグズな医療行政を田口・白鳥コンビは変えることができるのか……。1年半ぶりに戻ってきた彼らの活躍にご期待ください。
後半はともかく、前半部分は、医療の現状や批判が色濃く現れていて、表現したい気持ちは分かるんですけど、そちらに重きを置かれてもねぇといった感じ。政治批判だらけになった某田中芳樹作品のようにならないことを祈ります。また、最近特に今後への伏線が多すぎて・・・。初回のような白鳥ロジカルモンスターっぷりを再び発揮してほしいものです。
再起 (ハヤカワ・ミステリ文庫) ディック フランシス (著) ☆☆☆☆
元騎手で調査員のシッド・ハレーは、上院議員のエンストーン卿から持ち馬の八百長疑惑に関する調査を依頼された。しかしその直後八百長への関与を疑われた騎手が死体となって発見され、殺人容疑で逮捕された調教師も証拠不十分で釈放されたあと、不可解な自殺を遂げてしまう。
真相究明に奔走するハレーだが、謎の刺客が最愛の恋人マリーナを襲う。
不屈の男シッド・ハレーを四たび主役に迎えて、競馬シリーズ待望の再開!
そう、自分はディック・フランシス好き(もういいって)。
特に競馬シリーズは、競馬好きだった昔から本当に大好きで楽しく読んでいました。その中でも、やはりオススメは、シッド・ハレーのシリーズです。「大穴」「利腕」「敵手」と10年に1回位と思えるペースでひょこっと出てくるこのシリーズの最新刊が、ようやく先日文庫となりました(それだけ待ってるんだったら新書で買えって)。10年たっても変わらない不屈の男っぷりに、それだけで感激。しかも、携帯電話やインターネットやDNA鑑定、そしてGoogleまで使いこなしているハレーをみると、「時代に追いついてる!!」と何だか不思議な感じがします。
そして、今は、鴨川ホルモー(再読) 万城目 学(著) ☆☆☆☆☆ を読みながら、秋の夜長を過ごしています。
昨日は、コンビニもので失敗したので
試飲をして本気買いの一本で優雅なひと時
今年のオススメはどこでしょうかね?
それでは、皆さんもよい週末を!!
仰る通り、ミステリーもので再読の出来るものとなると、なかなか無いんですよね。といいつつ我が家には結構あります(笑)。そろそろまた整理しないとですね。
山岳もの・・・『ホワイトアウト』と『氷壁』は読んでましたね(あれも山岳ものなんですね)。ああいった本は読めるのですが、紀行のもののような作品には手が出なかったんですよね。これを機会にちょっとチャレンジしてみます。
東野圭吾はつい引き込まれて何冊か読んでますけどミステリー物の再読は好まないので人にあげてしまいます。よって、ストーリーは右から左(汗;
山岳ものってあまり読んでいないのですか、そりゃ委員長、美味しいものを見逃してますって!
『北壁の死闘』は面白かったですよ。他にも夢枕獏の『神々の山嶺』とか笹本稜平の『天空への回廊』、谷甲州の『白き嶺の男』、真保祐一の『ホワイトアウト』・・・etc
いろいろと好みの分かれるものもあるでしょうけど、私はどれも面白かったです。
井上靖の『氷壁』は中学のころ読みましたけど、私の山岳本の原点はこの『氷壁』と、新田次郎の『孤高の人』、加藤文太郎『単独行』ですね~。当時山登りなんて考えられませんでしたけど、今思うと不思議だな・・・・と^_^;
ワイン飲みながらですと私は眠りの世界に入ってしまいます。ねこさん、おしゃれ~♪
番茶の方がアリですよ。なんせ、ワインを飲んで読んでいると、気が付くと寝ていたりしますからね(笑)。
おおっ、tripgoodさんとは、結構シンクロしているようですね。もしかしたら同じ駅を使っていて、本屋さんの陳列テクニックにまんまと乗っかっているのかもしれませんね。自分は、上野エキナカの本屋さんが絶妙なPOPで勧めてくるんで困ってます(笑)。今まで全く読んでいなかったからか、特に好きでなかった新田次郎の本もグイグイ来てしまいました。領域は違えど、冒険心がわいてきますね。
ディック・フランシス。自分は知りませんでしたが、奥さんが無くなって書く気力が薄れていた中での新刊だったそうですし、しかも訳者が変わっていたということもありましたが、シッド・ハレーの無骨な男っぷりは健在でした。個人的には、それだけでも五ツ星をあげても良かったのですが・・・。
容疑者Xは、原作を見ないほうが楽しめると思いますし、堤真一の演技は、いつ見ても安心ですね。自分は、書いた通りに東野圭吾ファンではありませんが、ファンからすると、ドラマ版からさんざん文句ぶーたれてましたが、ガリレオはイメージと違いますし、今回も堤真一は格好良過ぎ! とのこと。バチスタも女性になってしまいましたし、こういった場合は、原作は無かったものと考えないといけませんね。
自分の五ツ星は、読みやすくて再読したいと思うものという前提ですので、軽い本がメインですから、合わなかったらごめんなさい。ただ、四ツ星以上は再読に耐える内容かと思ってます。tripgoodさんも良いものがあればお教えくださいね。
そう言われてしまうと構成を変えたくなりまくりです(汗)。よくよく考えると、自分の嗜好を晒しているようで恥ずかしいものですね。
そんな視点で自分の本棚を見てみると・・・うぐっ、って感じで、偏りすぎていて見せられそうにありません(激汗)。あ、そうそう殿堂入りのコーナーだけは、いつか披露したいんですけどね。
シッド・ハレーを懐かしく思っていただけると嬉しいですね。自分も世紀末頃までは、結構読んでいましたが、最近はもっぱら雑誌で情報収集派となってしまいまして、ブランクがありますね。
『北壁の死闘』・・・こういった紹介が大変有難いです。是非次回読ませていただきます。
本日は休みでしたので、一人デ○トしてました(爆)。
快晴のこんな良い天気に山にいけなかったのは残念でしたが、都会の自然で遊ぶのも良い感じですね。最後は、余力余りまくりでしたので、白山~上野まで歩いていましたし。本当は、ボージョレ持っていきたかったですが、お酒持ち込み禁止なんですよね。
親方さんは、腰痛でしたか。鳳凰あたりかと思っておりましたが・・・お大事になさってくださいね。
そうそう、親方さんの記事で気になっていた「凍」も文庫版となりまして、ようやく庶民でも購入できるようになりました(笑)。ヤマケイでしか活躍を知らなかったのですが、スゴイ人なんですね。単独行は、その次予定していまして、まゆ太さんのデカザックの原点「強力伝」を貸していただける(「岳」と交換で)とのことでこちらも楽しみにしています。秋の夜長も少なくなってきましたが、最後まで楽しみたいですね。
それにしても飼い猫さんの読んだ本と自分がここ最近読んだ本と意外とかぶってましたねー。趣向が似ているのか、本屋さんの陳列テクニックに乗せられてしまっただけなのか?(^^;
でも、新田次郎や沢木耕太郎は最高ですよねー。山魂や冒険心がちょっとくすぐられます。
それからディックフランシス...いやぁー懐かしー、相当前に数冊読んだのを思い出しましたが、飼い猫さんの記事みて久々に読んでみようかなという気になりました。
容疑者Xは、映画見て済ませてしまいました(手抜き?...笑)が、クライマーズハイでも見た、堤真一の演技はホント良かったですねー。
いずれにしても、飼い猫さんの五ツ星印の本は気になるので、今度本屋に立ち寄って探してみたいと思います.また情報ありましたら教えて下さいませー。
1990年前半頃までは、読書が趣味だといえるくらいに読んでいたので、シッド・ハレー お懐かしゅうございますって感じ。
私の山関係のお勧め本は『北壁の死闘』。
山岳サスペンスですが、私にとっては登山で何かのトラブルがあっても、絶対にエーリッヒ・シュペングラーのように生きて家に帰るという精神の支柱です。
でも3連休は諸事雑用&休日出勤(笑)。
それとも本気ボジョレー持って遠征ですかな?2人用テント担いで。
私は腰痛再発で停滞三連休となりそうです。
凍の文庫版もでましたね。書店でみかけて再度手持ちのものを引っ張りだしましたよ。
そして凍から加藤文太郎へ。私も今『単独行』を読んでいるので、奇遇だなぁと感じています。
私は最後までワンダラーですけど、それでも単独行の気持ちってどこか共通しているのかも知れません。
もちろん、サイテイは常に別腹ですが(笑)