国見山 玉川寺(こっけんざん ぎょくせんじ)
玉川寺は、今から凡そ七百有余年前の鎌倉時代(1251年)に開かれた曹洞宗(禅宗)の寺院です。
この寺を開いた了然法明禅師は、朝鮮高麗国の生まれで、中国の経山寺で修行され、日本に渡来し、この地に留まり禅を広めました。(大本山永平寺開祖道元禅師の高弟でもありました。)
玉川寺庭園は1450年代に作庭され、1650年代の改修を経て今に伝えられています。自然の山から流れ落ちる滝を配し、大きな池を中心とした池泉廻遊式蓬萊庭園は石組みも鋭く、地方稀に見る名園であります。1987年国の文化財名勝に指定されました。
※ 玉川寺入口立て看板より
出羽三山神社の随神門に向かう途中、「国指定名勝 玉川寺庭園」という看板が目に入りました。
出羽三山観光でこちらに来られた方であれば、まず、出羽三山神社まで往復で歩けばお腹いっぱい。余裕のある方でも、追加で月山や湯殿山を目指せば、山麓を周るだけで1日が終わってしまいます。街歩き観光としでは、クラゲで有名な加茂水族館やあつみ温泉、致道館などの建築や鶴ヶ岡城跡などなど、見たい場所には事欠きません。
「花の寺」特にクリンソウで有名なお寺ということですから、この花の少ない初夏の季節に訪れる方は、なかなかに少ないと思われます。
駐車場から橋を渡ると、こちらの山門がお待ちかね
山門を抜けた右手の受付で400円を支払います
奥に入って右手側が庭園の入口
とても親切に出迎えて頂きました
入ってすぐの所からの眺め
庭に面した部屋のどこからでも庭を眺められるようになっています
庭園側には、毛せんが敷かれ、それも良いアクセントになっています
お昼時という中途半端な時間となったためか、他にもう一組がいらっしゃるだけ
ゆっくりできそうです
開山堂に行く途中の階段からの眺め
庭園も散策可能です
花がありました
庭園側からの眺めです
地蔵堂に行くのは、お借りしているゴム靴ではいささか不安
本物のようです
全ての建物が繋がっておりまして、どこからでも庭園を見ることが出来るようになっています。本堂、書院、開山堂、茶室と特に順路も立入禁止も無いようで、自由に見て歩くことが出来ました。庭園側には、毛せんが敷かれ、どこからでも庭園を見られるように配慮されています。そこかしこに見られる教えを記した仏教的なものも、どこか可愛らしく、押し付けがましくないように、それでも教えを知ってほしい、という心配りを感じます。
庭園も降りて歩けるようになっていまして、こちらも特にどこに行っては行けないという制限はなく、自由に散策が出来ます。庭園を見ながら、旅行の疲れを癒す。そんなゆったりした時間が流れておりました。もう一組のご夫婦は、お抹茶(菓子付き)500円を頂き、庭園に向かって寝転がって寛ぎの様子でした。
毛せんの赤色と庭園の緑、池と灯籠のアクセント
どこから切り取っても映える景色に、自分もダラダラと時間を過ごしてしまいました
庭園の他にも、初代出羽海之碑や玉川遺跡からの出土品の展示もあります。しかし、縄文時代になぜこのような特徴のある土偶が作られたのか、不思議でなりません。
花の季節にも伺ってみたいですが、花の少ない季節に、この美しい庭園を独占するかのような贅沢を味わうのもまた一興。
出羽三山や世間の喧騒のクールダウンに、一度お越しいただいてみてはいかがですか?
<おまけ>
いでは文化記念館で見つけたFree Wi-Fiが使えますの表示
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