飼い猫の遠吠え

とにかく気持ちは前向きに寝る間を惜しんでほふく前進・・・

浪漫な連休(その4):象山地下壕

2009-10-17 12:06:54 | 旅行のたしなみ
2009年10月11日(日) 午後

善光寺から松代に戻り、祭りを堪能した後に、象山神社(ぞうざんじんじゃ)に向かいます。


続いては象山神社方面へ



幟に「信州・まつしろ 120分の散策」と書いてありましたが
松代城址あたりに車を止めてぶらつくと色々見えて良いですね



祭りの項でも書きましたが、ここは、幕末~明治の偉人『佐久間象山』の故郷だそうで、その名前もこの地名にちなんで名づけられたとか。象山自体は、中国の同地名とは関係なく、象の鼻のような形の山だから『象山』という名前になったそうです。そんな地元にある象山神社の御祭神は、何と佐久間象山という、地元にとっては、本当に神様のような存在なのだなぁと素直に関心。
※ 昔の社会では、佐久間象山(しょうざん)で習っていたと記憶していますが、ここでは、すべて「ぞうざん」となっていました。



象山神社境内
歴史上の人物が御祭神となる場合には、別の神様を勧請することが多いのですが
ここは『佐久間象山』ただ一人というのも、なんとも珍しいことです




白馬にまたがる姿は有名な構図ですね



皆神神社の記事にも書きましたが、この辺りは、戦時中の松代大本営が建設された場所でした。戦時中、実際に利用されることはありませんでしたが、その当時の地下壕が残されているとの事です。正直、「大本営」と聞いても歴史の言葉として知ってはいますが、イマイチイメージはつかめていません。ただ、地下壕やら洞窟と聞くと、ワクワクを感じてしまうのは、まぁ、幼少の頃の水曜スペシャル教育(?)の賜物でしょうか。今回は、かいねこ浩探検隊です。

大本営(だいほんえい)
戦時中・事変中に設置された大日本帝国陸軍および海軍の最高統帥機関である。天皇の命令(奉勅命令)を大本営命令(大本営陸軍部命令(大陸命)、大本営海軍部命令(大海令))として発令する最高司令部としての機能を持つ。日清戦争と日露戦争で設置され、戦時の終了後に解散した。支那事変(日中戦争)では戦時外でも設置できるよう改められ、そのまま太平洋戦争(大東亜戦争)終戦まで存続した。(Wikipediaより)




象山神社から、歩くこと数分。近くて助かりましたが、民家の中にその地下壕入口がありました。
入口には、受付のようなプレハブがあり、そこが窓口のようでした。受付に財布を出しながら近付くと

「あ、ここ無料ですから」

とのこと。
あらら、恥かしい・・・。街の駐車場も公園もでしたが、今回の施設でお金を払ったのは宝物館(300円)位でしたか。観光地に行くと、何だかんだとお金がかかってしまうイメージが定着して、自分も慣らされていましたが、何とも有り難いことです。


松代象山地下壕について





毎月第二日曜日の午後は、『松代大本営の保存をすすめる会』の方の案内を行っているそうで、今日は、お祭だというのに実施中でしたので、偶然にもガイド付で案内をいただける事となりました。しかもこれまた無料です。全部回ると1時間程の説明となるとのこと・・・って、なんてサービス精神旺盛なんでしょうか。


外にて概要の説明を受けます
たった9ヶ月でこれだけの地下壕を3ヶ所も掘るとは・・・



ヘルメット着用が必須です


ヘルメットを着用して、入口で概要を聞きつつ、いよいよ中に入ります。500m程の観光ルートですが、ヘルメットをかぶっただけで何とも緊張感が出てきます。しかし、このヘルメットの紐の動かし方が分からなくて・・・どこを引いてもびくともしませんし、取りあえず後で調節しようと首で止めたら取れなくなりますし。押さえていないと上も向けないブカブカヘルメットな自分・・・いやはや情けない。


さぁ、いよいよ出発です



さすがに基地にする予定だっただけあって、中はかなり広い様子(説明によると2.7m×4mでしたか)。探検隊のメンバーは、説明員の方と自分とオジサンの三人。説明員のオジサンは、バインダーのような資料で一生懸命説明して下さって、これが大変分り易くて感心しきり。朝に登った(?)ピラミッド(皆神山)の名前もちらほら出て来て、あそこもそんなことに使われていたのかと朝のトンデモを思い出したりして。気がつけば、後から来た方々も続々説明に合流して、いつの間にか20人を超す大探検隊となっていました。地下壕と聞いていたので、洞窟のようなイメージでしたが、整然と掘られた地下通路でした。


写真は全部ブレブレ
フラッシュ炊くのもどうかと思っていたのですが、やはりRICOHではこれが限界・・・


そして、観光で歩ける最終地点には、平和を祈る折り鶴などがありました。
この大本営建設は、沖縄戦に大きな影響を与えた場所だったそうです。ここがもっと早く完成していれば、降伏をする時期も変わっていたこと、ここの設営に多くの近隣や朝鮮の方々が徴収されたことなど、解説がなければただの洞窟探検となっていたはずでしたが、知らなかった歴史を教えて頂きました。


最終地点では大集団となっておりました



もし、訪問する機会がありましたら、是非とも第二日曜日の午後をオススメいたします。
偶然ながら多くのことを学べたことに感謝。

==
<場所>
長野県長野市松代町497-11(上信越自動車道長野ICより車で数分程度)

<駐車場>
象山地下壕にはないため、近くの駐車場利用
(象山東駐車場(無料)から徒歩5分、松代城北駐車場(無料)から徒歩20分)
松代城北駐車場から各所周遊がオススメ

<見学時間>
午前9時~午後4時まで(入場は午後3時30分まで)
第3火曜日、年末年始、点検日 休み

<入壕料>
無料

<トイレ>
地下壕脇にあり
==


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4 コメント

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Unknown (輝子)
2009-10-18 22:17:23
トンネル、女心もくすぐりますねー。
地下壕、カタコンベとか妙にそそられます。
こわいんだけど(笑

無料とはいいな。
今度行ってみようかな。
返信する
お墓 (かいねこ)
2009-10-19 12:31:17
>輝子さん

勇気ありますね。
古墳あたりはまだ大丈夫ですが、お墓となると勇気が要ります。個人的には、自然の洞窟が一番よいのですが…。
料金は無料ですから、長野でお時間ある時に是非!舞鶴山の現地震観測所は、今は立ち入り禁止なのが残念です。
返信する
Unknown (まきくま)
2009-10-20 01:38:29
すごい こんなんしらなんだー
むかしサイゴン郊外のベトコンの地下壕の見学に行ったことあるけど、すごかったよー。それとおんなじ? (ちがうって)
皆神山とどうつながるの? あそこの横穴も地下壕として使われていたってこと?
返信する
それは (かいねこ)
2009-10-21 22:06:57
>まきくまさん

ベトコンの地下壕とは違いますかね。あんなに自分の横幅が心配になる程に狭くありませんし(笑)。
皆神山と舞鶴山にも同じような地下壕が掘られたようです。ただ、繋がったものではありませんので、それぞれ単独の壕だったようです。中でも皆神山は、他の2ヶ所と比べると地盤が脆く崩れてしまったと聞いています。まぁ元がピラミッドですから地盤には難があったのでしょうね。では、何故この山が選択されたかの一説に、この山名が「皆が神になる山」と戦時中には大層魅力的に感じたとか何とか…。
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