○思いよ、届け!
春の県大会のベンチ入りメンバーを、再度確認してみた。
彼の名前は載っていたが、二桁背番号、外野手であった。
何があったのかは、今でもわからない。
それを聞くのも悪い気がして、今でも心の底で眠っている。
やがて、夏の大会になる。
春の県大会では温存していた田嶋くん。
甲子園でベスト4という成績をおさめ、
関東大会推薦が決まっていたためか、
彼を休ませていたが、夏の大会、いよいよ登場してきた。
そんな中、彼はベンチ入りメンバーには入っていたが、
2桁の番号であった。
最近ではスターティングメンバーの中には、
フツーに2桁の背番号をしている選手がいるが、
彼は違っていた。
ヒットを打った選手のフットガードを取りに行ったり、
打った選手のバットを取りに行ったりしていた。
ただ、見ていて思ったのが、手際がよかった。
場の空気、周りの空気を読めているのか、
舞台裏の仕事をきっちりこなしているようにも見えた。
そんな彼がレギュラーじゃないのはもったいない。
つくづく思っていた。
これじゃ、願いはかなわないかもだ。
ボーイズバッテリー対決。
今年、一番見たかった場面である。
決勝戦、甲子園なんかは2の次。
一番観たいのは、その場面。
ある意味、親心みたいなものが出てしまい、
なんとしても、彼をグラウンドに引きずり出したかった。
ただし、夏の大会にはチャンスがあった。
佐野日大と彼の高校のトーナメント表の山が近くであった。
うまくいけば3回戦で当たる。
そして、その試合の予定は休みと重なる。
1年間追い続けた甲斐がある。
そして、その舞台が整ったのである。
3回戦、いよいよプレイボールである。
(つづく)
春の県大会のベンチ入りメンバーを、再度確認してみた。
彼の名前は載っていたが、二桁背番号、外野手であった。
何があったのかは、今でもわからない。
それを聞くのも悪い気がして、今でも心の底で眠っている。
やがて、夏の大会になる。
春の県大会では温存していた田嶋くん。
甲子園でベスト4という成績をおさめ、
関東大会推薦が決まっていたためか、
彼を休ませていたが、夏の大会、いよいよ登場してきた。
そんな中、彼はベンチ入りメンバーには入っていたが、
2桁の番号であった。
最近ではスターティングメンバーの中には、
フツーに2桁の背番号をしている選手がいるが、
彼は違っていた。
ヒットを打った選手のフットガードを取りに行ったり、
打った選手のバットを取りに行ったりしていた。
ただ、見ていて思ったのが、手際がよかった。
場の空気、周りの空気を読めているのか、
舞台裏の仕事をきっちりこなしているようにも見えた。
そんな彼がレギュラーじゃないのはもったいない。
つくづく思っていた。
これじゃ、願いはかなわないかもだ。
ボーイズバッテリー対決。
今年、一番見たかった場面である。
決勝戦、甲子園なんかは2の次。
一番観たいのは、その場面。
ある意味、親心みたいなものが出てしまい、
なんとしても、彼をグラウンドに引きずり出したかった。
ただし、夏の大会にはチャンスがあった。
佐野日大と彼の高校のトーナメント表の山が近くであった。
うまくいけば3回戦で当たる。
そして、その試合の予定は休みと重なる。
1年間追い続けた甲斐がある。
そして、その舞台が整ったのである。
3回戦、いよいよプレイボールである。
(つづく)