
ルシアンペラフィネのバックル修理です。
このバックルの修理多いですね。
おそらく、ギボシとベルトがあっていないのだと思います。
今回はそれが如実に出る修理でした。
何万円もするベルトなのに、基本的な設計寸法がよくないですね。

まず、初期症状はギボシが取れただけでした。
お客様が持込でいらしたのですが、バックルだけお持ちになって来られたので、
この時点では私も気付きませんでした。
純正のギボシも残っているので、このまま取り付ければ特に問題ないだろうと、
そもそも設計寸法がおかしいなんて、この時点では疑いませんから、
割と簡単に考えてました。
元は半田で取り付けてあるだけなので、まあ、簡単に折れますからね。
ベルトが無くては、穴があっていないなんてわかりませんから、
普通に取り付け直します。

再び半田で付けるには、バックルも加熱する必要があるので、
バックルも溶けちゃいますからね。
ギボシ取り付け台座を作って、それをバックルに取り付けます。
これで通常は修理完了です。
が、一ヶ月くらいして、取れたと連絡がありましたので、
今回はベルトも一緒に送ってもらいました。

これがベルトの穴ですね。
明らかに小さいです。
これじゃ、はずす時に取れます。
というか、ギボシの太さじゃとてもじゃないけど無理だと思います。

ということで、2度目はフックにしました。
スムースに取り外しできるので、今度は大丈夫だと思います。

ちなみに、これもほぼ同時期に修理したフック式のバックルです。
裏面に、FUGAと刻印されています。
これは九州のお客様から送られてきたもので、
バックル本体が鉄で、そこに真鍮をロウ付けしているようです。
色合いも、メッキとか塗装では無くて、燻しなので、
熱掛けると色が変わってしまいますから、同じような真鍮台座方式で取り付けました。
真鍮で無塗装ですから、色合いも使っていれば酸化してきてなじむと思います。
実はこのバックルの修理に関しては、材質が鉄なので、溶接できるかなと、
お隣の溶接屋さんへ相談に行ったりもしました。
が、やっぱり燻しの色が変わってしまうので、やめた方がいいよとアドバイスいただきました。
鉄にロウ付けしているというのも、そこで一緒に考察してたどり着きました。
変わった作りで、初めてのものでした。
ロウ付けしているから、取り付けの周りが錆びているんですね。
これはロウ付けする時に使った、フラックス(活性剤)が付着した後ですね。
なるほど、さすが鉄のプロと感心しちゃいました。まあ、飲み友達なんですがね。
ベルトの修理は、口頭ですと、こちらも故障の状態が把握できないので、
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