
ソリッドピューターバックル・・・
要するに錫のバックルです。
ピンが折れてます。

ベルト裏面にかろうじてソリッドピューターバックルというロゴが見受けられます。
どこの国で作られたものか分かりませんが、おそらくトランプ大統領の国なのではないでしょうか。
アメリカは錫の産地ですので、錫のバックルが非常に多く生産されています。
HTC なんかもそうですよね。
あれも錫でできてます。
ただ錫はやらかすぎるので、バックルには向きません。
低温(200度程度)で液化しますので、作業性がよく、また、液化時の流動性も良いので、美術品や工芸品など、複雑な形状の装飾品の生産には向いていますが、バックルに使うと強度が足りません。
ましてやこのバックルのように、複雑でない形状のものを錫で作るというのは、錫の特性を活かせていないので、全くもって意味不明です。
錫というのは半田に使う、あのぐにゃぐにゃした金属ですね。
あれでバックルを作るのですから、無理もありません。

ピンの先端が折れてます。
HTCのベルトもこうなりますよね。
全く同じ折れ方してます。

ベルトが引っかかる、一番力のかかるところが折れてしまうのです。
錫は亜鉛のダイキャストと違って、経年劣化がありませんから、明らかに強度不足です。
素材が柔らかいので、ベルトが引っ張られて、徐々にピンが曲げられて、折れるというよりは、千切れるに近い感じだと思います。

真鍮製の丈夫なピンに交換しました。
これでもう折れたり千切れたりすることありません。
ただ真鍮にメッキしたものですので、どんなにつやを落として馴染ませても、錫の生地の色は出せません。
できるだけ馴染ませるように加工しますが、ぴったりまではいきませんと、予めお客様にお断りしています。

修理完了です。
修理は1年保証ですが、10年でも20年でも持つものをつけています。
ただ10年保証、20年保証では、私が生きているかどうかわからないので、一年で区切ってます。
修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
お電話でのお問い合わせも受けておりますが、お電話のみでは状態が確認できませんので、お見積りはできません。
お電話いただく場合でも、まず画像をお送りいただいてからのお問い合わせであればスムースにお見積もり出来ます。
大体の価格感を知りたい場合は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
こちらは価格を記載しています。
ブログだと年数経って価格改定した際に更新しきれないので、ブログには記載しないようにしました。
持込いただく場合、留守にするときもございます。
必ず事前にご予約ください。
土日はお休みですが、LINEの場合、時間があれば可能な限り返信してます。
私もお休みなので、即答は勘弁してください。
PCのメールは土日のチェックはほぼ行いません。
よろしくお願いします。
伊東金属製作所
03-3886-6271
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
LINE ID:itokinzoku

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます