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岳 -ガク-

2011年05月08日 00時43分52秒 | 映画 か行
評価:★★★★☆【4,5点】


もの凄いことを、いとも簡単に!しかも楽しいそうに!!!

普通に三歩を見てれば、山に詳しい超天然男。
しかし、いざ、事が起きると、ここでは山岳における遭難であるが
まるで、野生動物のような本能で山岳救助隊をも凌ぐ仕事をする。
彼は、誰よりも山を愛す典型的な山男であった。

今回、小栗旬の主役は完璧似合ってたと思います。
って、原作は知りませんが(←おい)
彼の長身と足の長さは、いかにも頼れるお兄さんといった感じ。
また、彼の口から出る言葉などには優しさがにじみ出ていて
まさに、山岳救助隊の“異端児”という言い方がピッタリです。



雄大な北アルプス山系。
誰よりも山を愛する男・島崎三歩は、
ここで山岳救助ボランティアとして登山者たちの命を守っていた。
そんな三歩の暮らす山に、北部警察署山岳救助隊に配属されたばかりの
椎名久美がやって来る。
同じ山岳救助隊の隊長・野田や三歩の指導の下、
着実に成長していく久美だったが、実際の救助では
遭難者を救うことが出来ない日々が続き、
自らの未熟さに次第に自信を無くしてしまう。
そんな時、猛吹雪の雪山で多重遭難が発生、
仲間と共に懸命の救助へと向かう久美だったが…。
<allcinema>



瀕死の遭難者に向かって「生きてて良かった~!」
「よく、頑張った!身体が治ったら、また、山においでよ!」
これを、満面の笑顔で言ってしまうんですよ!ウルウル、、、。

シロウトから思えば、中盤で見せた久美のような厳しいことばを
普通に浴びせられるんだろうと、ちょっと構えてみたりするんですが
三歩の口から出た意外な言葉には遭難者もびっくり!ってやつですね。

島崎三歩という、とんでもなく天然なキャラが素晴らしい!
プロも一目置くその存在は、もう、映画の主人公になるために
生まれてきたようなものと断言したい。
警察署に配属されてる専門の山岳救助隊ではなく
ボランティアというところが、これまた好感度アップなんですね~。

物語は、北部警察署山岳救助隊に配属された久美(長澤まさみ)が
島崎三歩(小栗旬)という男の存在を知り、彼の超人的な活躍を
目の当たりしながら、山岳救助隊の一員として成長していくというもの。

雪山がメインとなり、久美が配属されてから起こる山での遭難事故が
冒頭から息つく暇もなく始まり、ロケとなる雪山も本物で
その緊張感は相当なものであった。

それぞれの遭難事故のエピソードが15分間隔で起こり、その間は
久美目線の三歩を中心とした、天然キャラ全開のコメディドラマ。
そんな中、突如として雪山遭難事故の連絡が無線で入ると
和やかだった彼らは、突如として緊張を増し鋭いプロの目となる。

チームに属してない三歩は常に単独行動であり、だからこその
危険に対する認識が人一倍あり、通常のプロ以上のレベルを持っていた。
山を知り尽くした男。島崎三歩はそういう男。

鑑賞中、なぜか『127時間』のジェームズ・フランコと三歩がカブる(笑)
おそらく、ぜんぜん違うとは思うんですが、あんなラテン系なノリで
救助に向かっていく姿は、恐れ知らず(三歩は恐れを知り過ぎてるが)のノリ。


映画の登場人物に対して、これだけ感情を揺さぶられたのは、いつ以来だろう。
う~ん、たぶん『アバター』のジェイク・サリー以来かな~(爆)


おまけ)
・「はじめてのおつかい」じゃないけど初めての単身救助の形となった久美。
 あそこは女性だからこそのジレンマと愛が感じられる名シーンだと思う。

・大盛りスパゲッティの逸話、それを終盤でうまくはめ込めていた。

・あるひとつの救助に向かう三歩が、なんの躊躇もなく
 数メートル先のクレパスに走って飛びこんでいったことに驚いてしまった。
 深さとか一瞬で判断する嗅覚みたいなものが備わっているんでしょうか。

・山の遭難で遭難者の死を確認した場合、あんな風な処置をするんですね。
 久美じゃないけど、ちょっとビックリしました。

・公開時期がもっと早かったら、三歩のような災害救助隊もいたのではないか。
 
・細かい突っ込みは、ドラマ部分では多々あったが、迫力の救助シーンのおかげで
 それらのほとんどを帳消しにするくらい、邦画としては頑張っていた。
----------------------------------------------------------------------
監督:片山修
脚本:吉田智子
撮影:藤石修
音楽:佐藤直紀


出演:小栗旬/長澤まさみ/佐々木蔵之介/石田卓也/やべきょうすけ/渡部篤郎/
    市毛良枝/宇梶剛士/


『岳 -ガク-』


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8 コメント

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☆4.5ですか (笛吹働爺)
2011-05-08 01:19:31
原作コミックを読んでるのですがスルーしようかどうしようか迷ってます。主演2人はあまり好みではないので・・。
剣岳いらいの山岳映画なので見ようかな。
ちなみに山登り経験はありません。
返信する
原作は未読です。 (ituka)
2011-05-08 18:10:47
笛吹働爺さん、こんにちは。

ワタシも主演のふたりは俳優として、特に好きでもなんでもないですが
今回のキャラクターに魅せられてしまったという感じです。

予告編から想像するに、三歩という天然兄さんが妙にツボりまくりました^^
これ、もう一回観てもいいかな~(笑)
返信する
☆おおぅ!☆ (TiM3)
2011-05-09 22:37:23
お気に召されたようですね。

ワタシも、本作の予告編には、何となく惹かれるモノがありますね。

両手にカマ(?)を握って、垂直の氷壁に飛びついたりするのか、
かつてのクリス・オドネル君のような「超人ぶり」につい
期待してしまいます(=^_^=)
返信する
本日、2回目鑑賞(笑) (ituka)
2011-05-09 23:14:59
TiM3さん、こんばんは。

オープニングから僅か15分で最初の感動!
ココで映画が終わっても高得点だった気がします(笑)
音楽が壮大で、どことなく『クリフハンガー』っぽい感覚で観てました。
小栗旬の映画では、このキャラが最もかっこいいです!

>両手にカマ(?)を握って、垂直の氷壁に飛びついたりするのか、

朦朧と意識が薄れていく男は、あるモノを見つけた途端、
猛然と走りだし、両手にカマですよ^^;
似たようなレスキューものでも『海猿』より断然面白いです^^
返信する
頑張って下さい、小栗さん。 (ぺろんぱ)
2011-05-10 21:33:35
こんばんは。

これ、山好きの友人が観に行って面白かったと言っていました。

>小栗旬の主役は完璧似合ってたと
>原作は知りませんが

原作を知ってる友人もそのように(小栗くんだけじゃなくてその他の登場人物もみんな原作のイメージに合ってたと)言っていましたから、
原作を知らないitukaさんがそうお感じになるとは流石!です。
小栗くん、作った映画があれこれ言われた後もいろいろ頑張ってますよね~。

>あんな風な処置

はい。私も実は話として聞いてびっくりしました。残された側のより良い救助を考えれば「是」なのでしょうけれど、する方もされる側の遺族も複雑なのでしょうね、きっと。

返信する
雪山を走る三歩の空撮シーンにまず感動 (ituka)
2011-05-10 22:12:47
ぺろんぱさん、こんばんは。

ピンポイントで狙った邦画が当たると嬉しいです。
重い映画よりも、今はこういう明るくて希望の持てるモノに吸い寄せられます(笑)

本作、新人の久美の一生懸命さと、三歩の口から出る意外性な台詞にまず感動しました。

>これ、山好きの友人が観に行って面白かったと言っていました。

実は、2回目鑑賞の際に会社の同僚とチケット売り場で鉢合わせして
山登りが趣味の彼は、今度、山に一緒に行こう!とかしつこかったです(爆)

>私も実は話として聞いてびっくりしました。

顔だけは傷つけないように、フェイスマスクでしっかりガードするんですね。
でも、それ以外は、、、想像するだけで怖いです^^;

ということで、足腰の衰えてるワタシは山登りをきっぱり断りました(爆)
返信する
☆観て来ますた☆ (TiM3)
2011-05-26 01:24:22
中盤で、
久美ちゃんも、特大サイズのナポリタンをごくごく自然に
食べてたのが、結構笑えました(=^_^=)

また、
転落する親友に手を伸ばした三歩だけど、アレって
キャッチ出来たとしても、逆に引っ張られて
“2重転落”になってたろうな~ と感じたのは
ワタシだけでしょうか(⌒~⌒ι)

それと、
橋の所でぐるぐる迷う三歩。あの時の「向こうの橋」
から「手前の橋」に来る時の移動速度が、人間業じゃ
ないほどに速かったですね(=^_^=)

追記:「フォール処置」に関し、もしベンガルに
訴えられたら、どう三歩を弁護したら良いのでしょうか。。
返信する
お~!遂に (ituka)
2011-05-26 21:48:24
TiM3さん、こんばんは。

ご覧になったのですね。

>久美ちゃんも、特大サイズのナポリタン

久美ちゃんはアソコから本当のプロ意識を持ったのかもしれませんね。
なんだか、この映画に影響されてしまい
その日はワタシもコンビニでナポリタン買って帰りました(爆)

>転落する親友に手を伸ばした三歩だけど、

実は、ワタシも同じことを~^^
運よく掴んでも、物理的に一旦下側に下がった後、横に振られて
三歩の肩は逆側に捩じれて脱臼するような感じに思えました^^;
そこで激痛に耐えられても、その直後の動作はもうダメでしょうね。
最悪、二重転落ってやつですね^^;

>あの時の「向こうの橋」
から「手前の橋」に来る時の移動速度が、

アレは『バカ殿』のコントネタかと思いましたよ(笑)
常に山岳に居たおかげで強靭な足腰となっていたのかも(笑)
見た目60メートルの距離をわずか2秒足らずでしたもんね(爆)

>訴えられたら、どう三歩を弁護したら良いのでしょうか。。

唯一の物的証拠となる死体はさらにキズだらけになるし、久美の証言だって仲間内ということで口裏合わせととられるし
こういう場合、脈が止まった証拠となるモバイル装置かなんか欲しいですよね。
孫社長、メガソーラーもいいけど、なにかソフト考えてください。

ベンガルは分っていたんですよね。
それでも、こみ上げる悔しさを身近にいた人間にぶつけずにはいられなかったってことですかね~。
返信する

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