マイ スキニー シスター

評価:★★★★【４点】



ある家族の小さな1ページを繊細なタッチで描く珠玉の映画。

◇

ステラの姉カーチャは女の子なら誰もが憧れる
美人でフィギュアスケートが上手な女子高生。
ある日、ステラは彼女の理想であり憧れのお姉さんに
摂食障害があることを知ってしまい、
それを家族に隠すようにお姉さんから口止めされる。
姉妹ならではの愛情とジェラシー、そして愛ゆえの裏切り。
深く優しい、愛すべき姉妹の温かい物語。
＜メ～シネマ＞

◇

どうなんでしょう！
出来る姉に対し何もかもが落ちこぼれの妹という設定が
いささか残酷な風にも思えるが、これも映画ならではの演出だろう。
物語が進み、出来る姉自身にとても重大で深刻な秘密が発覚する。

姉は高校生でフィギュアスケートのエリートアスリート。
美人で誰が見てもウットリするほどだが
真面目でストイックな性格ゆえスケートの練習のために
自分を極限まで追い込んでいく。

それに対し妹は小太りで見た目は四十路のオバはん風＾＾；
姉に憧れ入ったフィギュアスケートもイケメンコーチ目当て。

そんな姉妹ではあるけれどとても仲が良く微笑ましくなる。

ある日、姉の行動が徐々に変化していることに気づく妹。
そこには減量を意識し過ぎ、摂食障害で苦悩する姉の姿があった。
両親に打ち明けるのか秘密にするのか、妹の葛藤とともに
物語は進んでいくのだが、心の揺れ動きが実に繊細で
2015年のベルリン国際映画祭でクリスタルベアー賞受賞したのも
なるほど納得である。

東海地方コロナシネマワールド限定の劇場未公開作品のなかから
“メ～シネマ”なる「大人のための珠玉の一本」として
公開されているようだ。

エンタメ系映画もいいけど、こういった地味で目立ちはしないが
人間の本質をするどく描き込む作品も時にはいいモノである。




【今週のツッコミ】

・見るからにブチャイクな妹を演じた子役が上手すぎる！
　に対し、姉の美人度もこれまた見入ってしまうほど。
　実際にフィギュアスケートのシーンも代役なしでご本人が演技。

・練習シーンを見る限り、日本の敵ではないなと思った（おい）

・この家族のお父さんは実父なんだろうか？
　姉妹との接し方に遠慮があるように思えたのだが気のせいか。
　この父もかなりのイケメンです。

・キャリアウーマンの母を見る限り、この父はマスオさんタイプ？(笑)

・まだこの映画のオフィシャルサイトがないので出演者等の
　細かい部分は謎である。
　妹をブチャイクと言ってはみたものの、どこかモナリザ風で
　10年後には売れっ子モデルに変身してたりして＾＾
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監督:サンナ・レンケン
脚本:サンナ・レンケン
音楽:


出演:レベッカ・ユーセフソン/エイミー・ダイアモンド


『マイ スキニー シスター』