評価★★★★
地味ではあるが、映画の完成度は高い。
イラクから帰還したはずの息子が行方不明。
元軍警察に所属していた父親が
失踪した息子を自ら捜索するため
基地のあるフォート・ラッドへと向う。
そこで次第に見えてくる帰還兵らのこころの闇を
監督のポール・ハギスは、1秒たりとも無駄のない
完璧な映像で観るものに訴えかけてくる。
静かに進行する展開、そして台詞など
彼のキャリアからしても、まさにハギス流で切れがある。
今回のトミー・リー・ジョーンズは
『ノーカントリー』のときとは違い、積極的に足を運びます。
父親として当然の行動だとは思う。
最愛のわが子。しかも上の長男も戦争で10年前に殉職している。
自宅に妻を残し、ひとりモーテルに宿をとり
元軍人という軍の内部事情に詳しかったことも利点となり
基地の大佐クラスだと顔を覚えてくれている。
また、地元警察のエミリー捜査官の協力も得る。
ある日、男の焼死体が発見され
それが息子のマイクであると軍情報部から聞くことになる。
息子にいったい何があったのか?
真実を求めて、彼はエミリー捜査官と共に事件現場へと向う。
死体現場が地元警察の管轄から少し外れているという理由から
まったく事件の捜査をしないのである。
「道路のセンターから軍の管轄なんでね」
「じゃあ引き揚げるぞぃ」
この現場をみて最初に管轄が違うという発言をしたのは
ジョシュ・ブローリン扮する警察署長だった。
出た!『アメリカン・ギャングスター』の
悪徳・トルーボ刑事のときのルックスのまんまだ。
これはダメだろう!
しかし、部下のエミリー捜査官の説得で警察が動き出す。
父ハンクが警察の捜査にダメ出しの連発だ。
元、敏腕な軍警察の経験から
犯人の心理を巧みに読み取り、証拠となった目撃情報なども
周りの風景を見てピンポイントで言い当てるところは流石だ。
これなら退役軍人後も私立探偵として
十分な能力を見せ付けてる。
エミリー捜査官も、スキルアップの教材として
警察の相棒となってほしいところだったであろう。
軍の方の情報も、
なにか隠蔽工作的なところが見え隠れする。
事件そのものの真実が次第に明かされていく過程は
父ハンクの年齢を考えて設定された、緻密なテンポだった様な気がする。
エミリー捜査官を演じた
シャーリーズ・セロンが非常にうまい演技をする。
このひと、何時からこんな演技派になったのでしょうか?
いまや完全にアシュレイ・ジャッドを追い抜いて行きましたね。
(もう、かなり前からですか?)
-------------------------------------------------
監督:ポール・ハギス
脚本:ポール・ハギス
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:マーク・アイシャム
出演:トミー・リー・ジョーンズ/シャーリーズ・セロン/スーザン・サランドン/ジェームズ・フランコ/ジョシュ・ブローリン/ジェイソン・パトリック
『告発のとき』
地味ではあるが、映画の完成度は高い。
イラクから帰還したはずの息子が行方不明。
元軍警察に所属していた父親が
失踪した息子を自ら捜索するため
基地のあるフォート・ラッドへと向う。
そこで次第に見えてくる帰還兵らのこころの闇を
監督のポール・ハギスは、1秒たりとも無駄のない
完璧な映像で観るものに訴えかけてくる。
静かに進行する展開、そして台詞など
彼のキャリアからしても、まさにハギス流で切れがある。
今回のトミー・リー・ジョーンズは
『ノーカントリー』のときとは違い、積極的に足を運びます。
父親として当然の行動だとは思う。
最愛のわが子。しかも上の長男も戦争で10年前に殉職している。
自宅に妻を残し、ひとりモーテルに宿をとり
元軍人という軍の内部事情に詳しかったことも利点となり
基地の大佐クラスだと顔を覚えてくれている。
また、地元警察のエミリー捜査官の協力も得る。
ある日、男の焼死体が発見され
それが息子のマイクであると軍情報部から聞くことになる。
息子にいったい何があったのか?
真実を求めて、彼はエミリー捜査官と共に事件現場へと向う。
死体現場が地元警察の管轄から少し外れているという理由から
まったく事件の捜査をしないのである。
「道路のセンターから軍の管轄なんでね」
「じゃあ引き揚げるぞぃ」
この現場をみて最初に管轄が違うという発言をしたのは
ジョシュ・ブローリン扮する警察署長だった。
出た!『アメリカン・ギャングスター』の
悪徳・トルーボ刑事のときのルックスのまんまだ。
これはダメだろう!
しかし、部下のエミリー捜査官の説得で警察が動き出す。
父ハンクが警察の捜査にダメ出しの連発だ。
元、敏腕な軍警察の経験から
犯人の心理を巧みに読み取り、証拠となった目撃情報なども
周りの風景を見てピンポイントで言い当てるところは流石だ。
これなら退役軍人後も私立探偵として
十分な能力を見せ付けてる。
エミリー捜査官も、スキルアップの教材として
警察の相棒となってほしいところだったであろう。
軍の方の情報も、
なにか隠蔽工作的なところが見え隠れする。
事件そのものの真実が次第に明かされていく過程は
父ハンクの年齢を考えて設定された、緻密なテンポだった様な気がする。
エミリー捜査官を演じた
シャーリーズ・セロンが非常にうまい演技をする。
このひと、何時からこんな演技派になったのでしょうか?
いまや完全にアシュレイ・ジャッドを追い抜いて行きましたね。
(もう、かなり前からですか?)
-------------------------------------------------
監督:ポール・ハギス
脚本:ポール・ハギス
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:マーク・アイシャム
出演:トミー・リー・ジョーンズ/シャーリーズ・セロン/スーザン・サランドン/ジェームズ・フランコ/ジョシュ・ブローリン/ジェイソン・パトリック
『告発のとき』
『ノーカントリー』を観てたら
『スペースカウボーイ』のころ以上に言動がじいさまじゃん!
と悲しくなりましたからね、、
ちょっと期待してます(・ω・)
ハギスは“間”を与えてくれます。
父ハンクがモーテルで見せる几帳面な仕草など
一見、無意味な描写のようですが、
あらゆる場面で頻繁にでてきます。
これで父親ハンクの性格付けをしっかりと描いていったのでしょう。
クリント・イーストウッドが作る映画の雰囲気にそっくりでした。