
暖かくなってくると、のんびり釣りに行くのもいいなあと思います。
本格的な釣りにはほど遠いですが、水辺をそよそよと渡る風に吹かれて、釣り糸の先を眺めて過ごす時間は、なかなか安らぐものです。
写真はボードの上にカービングしたニジマスを貼り付けた壁掛けです。
カービングは厚さ1㎝の板(材質は忘れました)を電動糸ノコで大まかに魚の形にカットしたあと、ノミと彫刻刀を使い手作業で仕上げました。写真ではなく、実物を見ての製作です。
毎日、スーパーが開店すると、生きのいいニジマスを買い求めて日中はこつこつカービング。その日の夕食はモデルになってくれたニジマスをおかずにするという日々でした。もちろん家族には違うメニューにしましたが、私自身はニジマスが好物なので数日続いても苦になりません。料理法も、塩焼き、ムニエル、フライ、オーブン焼きなど対応できますし、ソースも和洋中と工夫すれば結構飽きずに頂けます。
さてカービングですが、黙々と木を削る行為は野性味があり、遙か遠い祖先から何かを教えられているような感覚になります。木は本当にぬくもりがあり、冷たく鋭い彫刻刀の刃を、ときに安易に、ときに頑なになりながらも受け入れてくれます。力を入れて対抗するよりも、むしろリラックスした状態でリズミカルに削る方がいいようですね。
着色はアクリル。仕上げにニスを2度がけしましたが、長年の経過からやや黄変してしまいました。今見ると、もう少し厚みのある板で彫り上げても良かったなと思います。
ボードの文字は焼きゴテで書きました。裏面にも私の名前と製作した年「1999」が記されています。
