紫陽花 2008-06-18 23:42:05 | フォト 夏の太陽と、思わせぶりな雨とが交互に訪れては あでやかに季節が移ろい、 紫陽花の静穏な陰は、ときめきを引き受ける それは緑の燭台に載る沈黙 そして6月のエスプリ 実家の庭に咲いていた、とてもエレガントな紫陽花。 梅雨の合間の空と競うような美しい青色に、葉の上を這うカタツムリでなくても つい、見とれてしまいます。
カラー・ペンシル 2008-06-11 17:53:33 | フォト 虹の色よりたくさんの、色えんぴつで描けるもの 光に潤むもの、すべて 喜びをたたえた景色 物思う静かな佇み 画用紙の上はカラフルな洪水ね 虹の色よりたくさんの、色えんぴつで描けるもの 永遠に東の空に残る虹 夜明けが来ても、消えずに輝き続ける星・・・ *筒型のパッケージに入った色えんぴつ。 鮮やかな発色と微妙な色展開がお気に入り。
サボテン 2008-06-05 23:45:55 | フォト コロンとした球体の物体 直径50㎝はあるでしょうか だけど、全面が鋭い棘で覆われて 触れることさえ難しい! せめて写真を撮らせてね 強ばりそうなスマイルだけど・・・ このサボテンの遠い故郷は、灼熱の太陽と乾いた土。 貯水タンクのようにジッとしたまま、 荒野を見つめていたのでしょう。 風の音も星のまたたきも届かない、日本の温室の片隅で、 見学者に、夢と想像の楽しみを与えてくれている。 実はそんな、そんな、おちゃめなサボテンです。
LOVE 2008-06-02 19:45:35 | フォト 木立の緑が映り込んだ水面を彩る とろりと美しい波紋は天使の筆跡 光と風がゆらぎながら、淡いため息のアーチを潜ると 6月が始まり、ほのかな夢に気付く 日なたにも木陰にも、初夏が記録されていくだろう そして、池の岸でくつろぐ2羽の鴨 昼下がりのささやきに耳をすませたり 玉虫色に輝く身体をくねらせ、しなやかに毛繕いをしては 時々、こんな風に顔を見合わせる 水にこぼれ落ちて煌めく、彼等の愛らしいハーモニー・・・ 向かい合う鴨のシルエットに、ハート型が見える?
ルピナス 2008-05-25 22:49:24 | フォト その瞬間、 花は私の気持ちに応えた 面差しが輝き、私だけに微笑を注ぐ 私の無垢な指は、シャッターのボタンを押し、 花は心の印画紙に、みるみる焼き付けれらてゆく あなたの一瞬を、私が永遠に貰おう そうつぶやいて、再びシャッターを押す 色の織り成す花畑で、 蜜への探求に余念のない、蝶やミツバチにも、 雨上がりのあまい大気は、優しさを忘れない 花もまた見ている 訪れる者が、何を語るのかを 群生するルピナス。 昼下がりの夢は広がる。 私を連れて、どこまでも、どこまでも・・・・
カフェにて 2008-05-23 15:00:16 | フォト 山間にある美術館に隣接されたカフェ ガラス張りの店内に流れるのは、ライトなジャズ ゆったりと編まれていく心地よい時間 野外の竹林は風にしなり 日差しは煌めきを書き綴る 雲が届ける便りには、何色のスタンプが押されるの? カフェの片隅にある観葉植物 ガラスの向こうに敷き詰められた、石の床がモダンです。 そしてここは、なんといってもお蕎麦が美味しい。 コシが強くて味わい深い、きりっとした麺が◎。
グラス 2008-05-20 16:11:20 | フォト 通過する光の先端を追え 明暗の境界線を探しだし 錯覚でない、確かな反射を捉える グラスの底に、鋭敏な輝きを溜め 飲み干す時に解る、恒河沙の記憶・・・ *男っぽい写真が撮りたいなと思ってトライ。 暗闇で見る光は温かく、意外にも柔軟。 そして、身近な物の美しさを見い出す楽しさ。
ジャスミン 2008-05-15 15:19:28 | フォト 純白の星形の伝道師 立ちのぼる、完璧に甘美な匂い エキゾチックにしなだれる房の合間を 陽気に明日の夢を束ねていくのは、怪盗みつばち もうすぐ南の風が帆をあげて 夏の磁力が強くなる つる性のハゴロモジャスミン。 蕾はピンクなのに、開くとパッチリとした白い花を咲かせます。 華やかで濃密な香りに、うっとり・・・。
雨の日に 2008-05-14 22:12:04 | フォト ねずみ色の空と、緑の葉を縫い合わせる まっすぐに、しとしとと降る雨は 私の髪を撫でる、彼の細く知的な指に似ている いとおしそうに私を抱きしめ、私の名を呼んだ思い出は 遠く、高い空と等しくなり 追憶の保護区から落ちてくる、多くの雨粒となって 水たまりや、私の胸に、今では小さく撥ねるだけ 花は、むせつつも、柔らかさを保ったまま咲き 5月が頬杖をついて、それを眺めている いつかの彼のように・・・ 気温が上がらず、季節は逆戻り。 緑陰に浸み込んでいく雨音を聞きながら、 鳥も虫も、今日は静かに過ごしているのでしょうか。
バラ 2008-05-12 19:50:44 | フォト ソリストのため息の、あやうげな甘さをもって シルクの花びらが、一枚づつ開かれていく 美しい摂理を、なめらかに語り 芳香がミスティズムを招き寄せる 幻想のステージで燃え続ける、麗しいかがり火・・・ 少し小ぶりで、スイートな量感のバラ。 母の日のプレゼントのブーケから、 甘えん坊の1本をグラスに挿してみました。 花はいつも、黙って優しく咲いているんですね。 いとおしく花を見つめる時間も大切に。