G-ANT-100というと、懐かしいと思う局長さんがいらっしゃるかと思います。
ご存知のとおりPG-ANT-100は、アンテナ用に作られたグラスファイバーの釣り竿ですよね。
当局のアンテナは、このPG-ANT-100を使っていました、いましたと云うのは先日引退させたからです。
アンテナのグレードアップ更改なら良いのですが、今回はこのPG-ANT-100を取り替えて、同じようなアンテナへ更改しました。
当局のアンテナは、約23メートルのワイヤー+カウンターポイズと、ICOMのAH-730のコンビです。
これで、1.8MHzから50MHzまで1本のワイヤーでQRVしています。
自宅の壁から1メートルほど離してPG-ANT-100を立ててあります、先端は軒下まで伸びています。
PG-ANT-100へワイヤーを這わせて高さを稼いだ後に、ワイヤーを斜めに引き下ろして、約2メートルのポールで受けて、その後は伸ばせるだけワイヤーを伸ばしているようなアンテナです。
余談ですが、最初はPG-ANT-100をフルで伸ばして、ワイヤーを這わせていました。
だけど、斜めに引き下ろしたワイヤーが風に煽られて、屋根の雪止めに引っかかって往生したので、PG-ANT-100の高さが軒先以下になるように、上部を何本か抜いて使っていました。
PG-ANT-100を立てたのは20年ほど前の再開局の時で、相当年数が経過しました。
その間、風雨にさらされ続けたので、そろそろ限界かなと感じたので、今回の引退となりました。
でも、写真を見ると新品の様に見えるかもしれません、実はPG-ANT-100へビニールテープをぐるぐる巻にして保護して使っていました。
処理するためにテープを外したら写真の様に新品みたいな輝きを放っていました、見た目割れとかもなくて、まだまだ使えそうでしたが。
(※引退させたPG-ANT-100は、ゴミとして出せるように短く破断処理しました、結構難儀な作業でした。)
実は予備として購入しておいた未使用のPG-ANT-100とPG-ANT-76が手元にありまして、こちらを引退させたPG-ANT-100の代わりと思っていました。
ただ、釣り竿は風(特に冬の強風)に煽られて、軒先へぶつかるので、嫌だなとも思っていました。
それで白羽の矢を立てたのが、CQオームで販売しているOHM-6501ATEです、こちら長さ6.5mのアンテナチューナーATU用エレメントです。
これを縦のワイヤー代わりとして使って、先端からはワイヤーを折り返せば、いままでと同じようなアンテナになります。
しかもこのエレメントは、PG-ANT-100と比較すれば受風面積が全然違うので、風に煽られても軒先へぶつかる可能性が低いと判断しました。
一つ難点がありまして、それは価格で結構高いんです、少し悩みましたが思い切りました。
OHM-6501ATEを取り付けるために、1.8mのテレビアンテナ用ポールをヨドバシカメラへ発注して、写真のとおり部材が整いました。
組み立てて、ATUでチューニングを取ったところ、1.8MHzから28MHzまではOKでした、SWRは1.0から1.2以下です。
ただし、50MHzは今までよりも悪化して1.5を越えちゃいました、50MHzのチューニングについてはAH-730よりもAH-4の方が良さそうに感じます。
あと、斜めに折り返したワイヤーですが、OHM-6501ATEの先端からの折り返しは止めました、強風対策です。
先端のエレメントから3本目と4本目の継ぎ目にワイヤーを接続しました、したがって先端の3本はどのような動作をしているのかは分かりませんが、チューニング上は問題はなしです。
ちなみに、エレメントの先端は今までの釣り竿と違って、軒先を遥かに越えて屋根の途中まで至っています。
AH-730コールド側のラジアルは、CQオームのOHM-CGW55Mを使っていました。
今回それへ、10mのラジアル2本を追加してみました、SWR的には若干下がったバンドもありますが、大きな変化は感じられませんでした。
肝心の飛びですが、今までのやつと大きな違いはなさそうだというのが、2周間ほど運用してみた結果です。
まあ、システム自体はほぼ同じなので、当たり前と言えば当たり前ですが。
このところのコンデションに助けられたことが一番ですが、北米は東海岸、EUはスペインやイギリスなどの奥まったところ、あとカナリア諸島まで飛んでいます。
風ですが、立ててから11m/s(お天気アプリ 瞬間値はもっと大きいと思われます)レベルの風に2回遭遇しました。
いままでだったら、釣り竿が軒先にぶつかっていたはずですが、OHM-6501ATEはしなやかに風を受け流していました。
冬の20m/sレベルの強風がどうなるかは分かりませんが、今までよりは安心できそうな感じはします。
ちなみに予備として手元にある、PG-ANT-100とPG-ANT-76ですが、始末をどうするか考えないと。
まだ、ハム交換室なんてあるんでしょうか、欲しい人はいるのかな。
最後に笑い話ですが、OHM-6501ATEを組み終わって、いざポール側へ取り付けたOHM-6501ATEのサポートセットへ取り付けようとしたら、どうしても蝶ネジがネジに合いませんでした。
当然、組み立てる前に部品表と実物を突き合わせていて、部品の数はあっていることは確認しました。
よくよくみると、この蝶ネジはM5タイプのハズなのですが、なんとM4の蝶ネジでした。
エレメントを接続する蝶ネジがM4なんですが、こちらのネジにすっぽりとハマりました、両方の蝶ネジデザイン形も全く同じです。
で、CQオームへメールをだしたら直ぐに電話が来まして、製造元のナガラ電子工業から直送させるとのことでした。
届いた蝶ネジを見たら、Uボルトに付属してきたM5の蝶ネジと同じデザインでした。
結局、部品をビニール袋へパックする時に、間違ったのではと思われます。
この手の製品は、大量生産するわけではないので、部品をパックするのは多分手作業何でしょうね。
だとすると、いっそのこと蝶ネジはM5に統一してしまえばよかったにと思ったんですが、設計上問題があるのかもしれません。