11月9日(日)午後、大阪天満橋のドーンセンターで、JDS日本ダウン症協会大阪支部主催の秋の勉強会『知的障がい者の就労を考える』が開催されました。ダウン症者の就労を中心に、現状の問題、今後の課題などについて、専門家から具体的な解説があり、参加者からは予定時間を越えて質問が続きました。
講師は松原未知さん(豊中市地域就労支援センター)、特例子会社の元取締役の板敷正人さん(NPO法人ソーシャルドリーム代表理事)。
松原さんは、障がい者就労の最近の動向、ダウン症者が企業就労のステージに乗らない理由などについて分析。就労準備のための大切なポイントは家庭にあること。企業就労が最終的なゴールではないこと。最終的には保護者がフェードアウトしていく、障がい者が自立した環境作りが必要である、といったことを事例を交えながら分かりやすく解説されました。
板敷さんからは「障がい者の自立を目指す社会」を目的として、企業から見た障がい者の自立ポイントなどについての話しがありました。障がい者の就労で大切なことは、障がい者だから仕方がない、などの「だから」をなくすこと。就労意欲は教えるものではなく自分で感じるもの、役割を与え、ほめることが大切である、などの説明がありました。
会場はほぼ満席の状態で、48人の参加(会員27、非会員9、当日入会1、家族、スタッフ含む)があり、講師の話しにうなずきながら熱心に聞き入る参加者も多数見られました。
質疑応答では、特例子会社では障がい者は実際にどんな業務をしているかや、障がい者就労の募集情報はどこで知ることが出来るのかなど、具体的な情報の交換が行われました。
会場を訪れていた北摂地区の親の会の母親は、「『就労』というテーマから小さい子どもの親や、成人期の親は関係ないと思った人もいたが、幅広い年代の人に参考になる話だった」と話していました。
JDS大阪支部の玉井浩支部長が、勉強会の希望のテーマ、リクエストなどあればどんどん声をあげてください、と締めくくりました。
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