「連続スペクトル」「スペクトル包絡」などという言葉がありますが、さらに意味を考えてみます。
連続系の信号で、明らかに連続スペクトルになるものには、一例として、「インパルス」「ガウス関数(ガウシアン)」があります。インパルスの時間幅はゼロ・振幅は無限大・積分すると1という定義はともあれ、現実的には、一定の時間幅をもった矩形波で考えてもいいでしょう。
では、インパルスは平坦な連続スペクトルなので、周波数がすこしずつ異なるサイン波を無限に重ねればインパルスを合成できそうです。。次の思考実験ですが、パルスをつかって三角関数は合成できるでしょうか。離散系では、sin関数であっても、δ関数の和として表現できます。ここで注意ですが、δ関数のスペクトルは平坦。そんなδ関数をつかって合成すると、1本の線スペクトルになります。この理由は、線スペクトルといっても、各周波数で位相角はきまっていて、位相まで含めて合計すると1本の線になってしまうということです。δ関数の連続スペクトルを合成するとさまざななスペクトルが表現可能、こういう見方も可能です。
今度はガウス関数。フーリエ変換した結果もガウス関数という、面白い性質をもっています。 ガウス関数をつかって任意の波形が合成できるなら、フーリエ変換も同じような重ね合わせとなってしまうでしょう。この方法は・・・考え中です。
現時点で悟っていることは、「厳密な連続スペクトルはパルスでしか得られない」、「線スペクトルはいくつ足し合わせても線スペクトルの塊」・・・有限和と無限和の境目がむずかしいです。